- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 理工学研究科
- 時間割コード
Course Code - 93314
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - M生体流体力学特論
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 田地川 勉
- 曜限
Day/Period - 水1
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
血液循環や呼吸に関わる流れは,細胞一つの大きさである数マイクロメートルから,体長であるメートルのオーダーまで非常に広範囲なスケールにわたっており,その系における流体の挙動は,流体単独の問題だけでなく,周囲や流体中に懸濁された固体の弾性的,粘弾性的挙動等の影響を受けることから,これらの相互作用を取り扱うことが必要である.
そこで本講義では,生体内の流れを題材として,生体構成要素である細胞や組織の構造と力学特性,循環系,呼吸系等の各器官の仕組みと機能について学習し,力学的負荷に対する応答とマクロに現れる現象との関わりについて考え,これらを力学的に解析するための実験的および理論的アプローチを修得する.
これによって,連続体力学としての流体の運動,構造の変形挙動とこれら連成現象を,できるだけ簡潔な力学モデルを使い,それを応用することで,現象の本質を捉える素養を身につけることを目指す.学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(理工学研究科(M理工学))
1.知識・技能
2.思考力・判断力・表現力等の能力
到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
・流体の運動と変形について,基本的概念を理解する.
・弾性体の変形挙動について,基本的概念を理解する.
・生体内流れの特徴を理解し,その基礎理論を理解する.
・流体と弾性構造の連成問題について,その特徴を理解し,基本的な解析・評価法を身につける.
②思考⼒・判断⼒・表現⼒等の能⼒の観点
生体内で起こり得る現象を⼒学的な観点で捉え,説明することができる.
③主体的な態度の観点
講義内で実施予定の病院見学などに積極的に参加したり,積極的かつ専門的なディスカッションができること授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・プレゼンテーション(スピーチ、模擬授業等含む)
・フィールドワーク
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
1 :生体内の流れとその特徴(1):生体流体力学の定義と歴史
2 :生体内の流れとその特徴(2):血液循環.呼吸器の概要
3 :生体内の流れとその特徴(3):流体力学の基礎
4 :生体内の流れとその特徴(4):連続体力学の基礎
5 :生体内の流れとその特徴(5):流体・構造連成問題の基礎
6 :生体組織の構造と力学的性質
7 :細胞の力学モデルと力学試験
8 :血管と血液のレオロジー(1):血管の力学的特性
9 :血管と血液のレオロジー(2):血液の力学的特性
10 :血流のレオロジー
11 :血液循環のバイオメカニクス(1):微小循環の血流と血球の挙動
12 :血液循環のバイオメカニクス(2):体内の熱・物質輸送
13 :血液循環のバイオメカニクス(3):疾患と力学的刺激の関係
14 :呼吸系のバイオメカニス
15 :まとめ授業時間外学習 / Expected work outside of class
授業資料を配布するので,復習しておくこと.
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
講義中の演習や討論への参加姿勢,レポート,および出席状況などを総合的に評価する.基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
講義に対する理解度,ディスカッションへの積極的参加,論理的な考察への取り組みを評価する.
- 教科書
Textbooks
適宜,プリントを配布する.
-
参考書
References C.R. Ethier & C.A. Simmons 『Introductory Biomechanics: From Cell to Organisms,』 (Cambridge University Press)
Y.C. Fung 『Biodynamics: Circulation』 (Springer-Verlag)
谷下一夫,山口隆美 編 『生体流体力学』 (朝倉書店)
林紘三郎 『バイオメカニクス』 (コロナ社)
貝原真,坂西明郎 『バイオレオロジー』 (裳華房)
大橋義夫,村上澄男,神谷紀生 訳,Y.C. Fung 著 『連続体の力学入門』 (培風館)
山田宏 『力学の基礎とバイオメカニクス』 (コロナ社)
- フィードバックの方法
Feedback Method 各時間,事前学習を基にディスカッションなどを行い,それに対する講評を行う事でフィードバックする.
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー:講義初回のガイダンス時に指示をする.
その他:LMSを活用するので,定期的に確認すること.
- 備考
Other Comments 各年度の状況に応じて,医療機器メーカーなどへの工場見学などに行く場合がある.その場合は,見学会を授業の一部として実施するが,詳細は講義内でアナウンスする.