2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
会計研究科(専門職大学院)
時間割コード
Course Code
97091
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
実践監査プログラム演習
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
秋(隔・ク)/2
担任者名
Instructor
弓塲 啓司
曜限
Day/Period
金3/金4
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

監査を受ける企業側の会計システムが高度化し、紙ベースでの監査やデータを活用しない監査では有効な監査を行うことが難しくなっています。このような状況下において、効果的かつ効率的な監査を実施し、不正・誤謬等の発見や防止を行うためには監査人がコンピュータとデータを用いて監査を行うことが不可避となっています。
本授業では、監査法人でコンピュータがどのように活用されてきたのかについて理解するとともに、データ分析ツールの操作演習を通じて、監査におけるデータ分析の実践イメージを体験していただきます。

学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy

(会計研究科(専門職))
2.思考力・判断力・表現力等の能力
  健全な精神を持ち合わせた監査界・産業界・官公庁のリーダーたりうる会計専門職業人として行動力をもって社会の要請にこたえることができる。
3.主体的な態度
  国際化およびIT分野にも精通し、かつ、財務、法律・税務や経営に強い会計専門職業人として活動することができる。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
・コンピュータを監査にどのように活用していくのかを理解できる。
・データ分析ツールを使って、データ分析ができる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・データ分析に必要な分析シナリオ作成方法を説明できる。
・ビジュアライゼーションを使って分析できる。
③主体的な態度の観点
・データ分析を自発的に実施できる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・課題探究(プロジェクト学習、課題解決型学習、ケーススタディ等含む)

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回  本授業における全体像を説明します。  コンピュータが監査法人でどのように活用されているのかについて、コンピュータの歴史とともに学習します。
第2回  監査手法は監査目的とともに歴史的に変遷しています。  本授業では、コンピュータを活用した監査手法であるCAATs(Computer  Assisted  Audit  Techniques)や継続的監査(Continuous  Auditing,  CA)の位置づけや有効性、それぞれの課題について解説し、これからの監査手法についての考察を行います。
第3回  データ分析には分析対象となるデータの特定と入手が必要になり、データの特定と入手にはデータベースに関する知識が欠かせません。  本授業では、データ分析に最低限必要な基礎知識(ファイルの種類やデータベースなど)について学習します。
第4回  監査におけるデータ分析の実践には、『データ分析』という概念を理解しておくことが重要になります。  本授業では、『データ分析』を実践するに際して有用なフレームワーク(考え方や分析の枠組み)を学習します。  また、不正や誤謬の兆候を示す取引などを特定する手法として、統計分析手法が有効な場合があります。本授業では、統計分析手法の基本的な指標の一つである偏差値の算出方法の学習およびExcelを用いた演習を行います。
第5回  データから何らかの気づきを得るためにはチャートなどを利用したビジュアライゼーション(視覚化)という手法が有効です。  本授業では、ビジュアライゼーション(視覚化)の基礎知識を学習します。
第6回  ビジュアライゼーション(視覚化)演習(1)    代表的なチャート(円グラフ、棒ブラフ、折れ線グラフ、散布図など)作成に必要なデータ分析ツールの事前準備のための操作方法の解説と演習を行います。
第7回  ビジュアライゼーション(視覚化)演習(2)    「円グラフ」および「棒ブラフ」作成および分析に必要なデータ分析ツールの操作方法の解説と演習を行います。
第8回  ビジュアライゼーション(視覚化)演習(3)    「折れ線グラフ」、「散布図」作成および分析に必要なデータ分析ツールの操作方法の解説と演習を行います。
第9回  データ分析演習(1)-1    「売上計上処理は深夜時刻には行わない」という仮説ものとで、データ分析ツールを使って、「深夜時刻に売上計上されたデータ」の抽出演習を行います。このデータ抽出に必要なデータ分析ツールの操作方法の解説と演習を行います。
第10回  データ分析演習(1)-2    前回講義のデータ抽出演習の続きを行い、最後に解説を行います。
第11回  データ分析演習(2)-1    「販売単価を恣意的に操作しているかもしれない」という仮説ものとで、データ分析ツールを使って、「年間売上取引データから、商品Noごとに販売単価が外れ値となっている売上取引データ」の抽出演習を行います。このデータ抽出に必要なデータ分析ツールの操作方法の解説と演習を行います。
第12回  データ分析演習(2)-2    前回講義のデータ抽出演習の続きを行い、最後に解説を行います。
第13回  データ分析演習(3)-1    売上データを対象にして、検討対象を抽出する演習問題を解いていただきます。  これまで学習してきた理論とツールを使用してデータ分析の実践を体験します。
第14回  データ分析演習(3)-2    前回講義の演習の続きを行い、最後に解説を行います。
第15回  本授業の総纏めを行うとともに、「会計監査の専門家とデータ分析」というテーマで意見交換を行い、会計プロフェッションのあるべき方向性について自分なりの意見を持っていただきます。

授業時間外学習 / Expected work outside of class

講義形式が中心の講義(第1回~第5回)では、講義中に出てきたキーワードについて自分の言葉で説明できるように復習しておいてください。データ分析ツールの操作演習が中心の講義(第6回~第14回)では、学習したデータ分析ツールの操作方法およびデータ分析の視点を復習しておいてください。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

 
1レポート(70%)
2平常点(30%)

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
データを理解し、データ分析ツールを操作できる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
データやチャートから仮説を立て、自分の言葉で説明できる。
③主体的な態度の観点
課題演習に積極的に取り組み、自分の回答を提示する。

教科書
Textbooks


授業で使用する資料(パワーポイントなど)の印刷物を配布します。

参考書
References

フィードバックの方法
Feedback Method

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワー
メールでお受けします。
その他

備考
Other Comments

これからの会計監査の専門家には、データ分析という技法を身につけることは必要不可欠になります。
本授業を受講していただくことで、データ分析の進め方やデータ分析ツールの基本操作方法を学んでいただき、監査におけるデータ分析の実践イメージを身につけることが出来ます。
なお、本授業はパソコン初心者でもパソコンの基本操作(ソフトウェアの起動、終了、キーボード入力およびマウス操作など)ができれば、最後まで授業についていける様に配慮しながら進めていきますので、”自分はパソコン初心者なので授業についていけないのではないか”と不安に思われている方は、ご安心ください。