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学部・研究科
Faculty/Graduate School
外国語教育学研究科
時間割コード
Course Code
92378
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
M外国語教育メディア論
(M320)
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
竹内 理
曜限
Day/Period
木6
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

この講義の目的は、外国語教育に関わる各種メディア・方法(生成系AI、機械翻訳、CMC、Flipped  Classroom、LMS、SNS、MOOCなど)を概観したのち、効果的なメディア利用とはどうあるべきかを、実証的データと理論的枠組の中で探っていくことにある。加えて、情報化社会における外国語教育のあり方(含む著作権の問題)や研究の方法についても、できる限り言及する。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
取り扱う各テーマに関して深く理解する。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
(1)理論的な枠組みや研究結果に基づき、教育メディアの選択について深く考え、これを説明することができる。
(2)教育メディア利用の利点と問題点について深く考え、これを説明することができる。
③主体的な態度の観点
自らの学習や教育実践を振り返り、教育メディアの利用の観点から、改善点を挙げることができる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・課題探究(プロジェクト学習、課題解決型学習、ケーススタディ等含む)

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回   ガイダンス:メディアは外国語教育を変えるのか?
第2回   メディア利用の理論的枠組み:二重符号化とワーキングメモリ
第3回   認知メカニズムとメディア利用(1):「見る」ことを例にして
第4回   学習環境のデザイン:教室環境デザインを例として
第5回   認知メカニズムとメディア利用(2):「聞く」ことを例にして
第6回   インターネット利用の理論的枠組:ネットの特殊性と社会構成主義
第7回   リソースとしてのメディア:ネットリソース、機械翻訳、そして生成系  AI
第8回   メディアによって言語やコミュニケーションはどう変わるのか:Netspeakを例として
第9回   認知メカニズムとメディア利用(3):「読む」ことを例にして
第10回   メディアを利用した学習を成功に導く条件とは?:リモート・ラーニングを例として
第11回   情報化社会の光と影:情報モラルと著作権を考える
第12回   教育メディアの研究方法:パラダイムの対立を越えて
第13回   外国語教育におけるメディア利用の方向性
第14回   まとめのディスカッション
第15回   進度調整日

授業時間外学習 / Expected work outside of class

各回の授業終了後、指定の参考文献を読了すること。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
この授業では、1)  クラスにおける意見の表明と質問を50%、2)  レポート(講義内容に関して自分が最も関心を持った点を掘り下げたもの+指定参考文献のまとめ)を50%として評価する。フォーマットはA4サイズで、APA形式の参考文献一覧を付加して提出すること。なお、図表・映像なども利用して、説得力のある構成のレポートにすること。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①  知識・技能の観点
理論的枠組み、先行研究の結果、研究・実践の方向性への理解度
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
レポートや授業内議論における発表内容
③主体的な態度の観点
振り返りを通しての問題の認識と改善への努力

教科書
Textbooks

○ 竹内 理(編著)  『認知的アプローチによる外国語教育』(第3刷)  (松柏社)  
○ 竹内 理(編著)  『CALL授業の展開ーその可能性を拡げるために』  (松柏社)  

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教科書については、1回目の授業での指示に従い購入すること。

参考書
References

○ ドルニエ、ゾルタン(八島智子、竹内 理監訳)  『外国語教育学のための質問紙調査入門』(第4刷)  (松柏社)  
○ Levy,  M.,  Blin,  F.,  Siskin,  C.B.,  &  Takeuchi,  O.  (Eds.).  WorldCALL-  International  perspectives  on  computer-assisted  language  learning.  (Routledge)  
○ 中西洋介  『反転授業の実践知』  (明石書店)  
○ Sadeghi,  K.  (Ed.)  Routledge  handbook  of  technological  advances  in  researching  language  learning.  (Routledge)  
○ Sadeghi,  K.,  Thomas,  M.,  &  Ghaderi,  F.  (Eds.)  Technology-enhanced  language  teaching  and  learning  (Bloomsbury  Academic)  978-1-3502-7101-2
○ 静 哲人、竹内 理、吉澤清美(編著)  『外国語教育リサ-チとテスティングの基礎概念』(第5刷)  (関西大学出版部)  
○ 竹内 理、水本篤(編著)  『外国語教育研究ハンドブック-研究手法のより良い理解のために-』(増補版)  (松柏社)  
○ Rodriguez,  J.  C.,  &  Pardo-Ballester,  C.  (Eds.)  Design-based  research  in  CALL  (CALICO) CALICO  Monograph  Series  Vol.  11.  

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毎回の指定文献ならびに参考文献は、担当者の  Web  Page  (http://www2.itc.kansai-u.ac.jp/~takeuchi/)  において紹介するので、必ず確認すること。

フィードバックの方法
Feedback Method

産物、およびその作成過程、ならびに授業内でのディスカッションにおいて、個別あるいは集団に対して、口頭および書面でフィードバックを与える。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワーおよび  e-mail・ZOOM・LMSメール

備考
Other Comments

講生の積極的な参加と貢献が期待される。
リモート履修対応:可

レポ-ト提出の方法や受講者が目を通すべき専門ジャ-ナルに関する情報は、担当者の  Web  Page (http://www2.itc.kansai-u.ac.jp/~takeuchi/)  から提供するので随時確認しておくこと。

なお、この授業では講義形式をとるが、教員が一方的に話すのでなく、受講生が考え、意見を述べる場面を多く設け、インタラクティブな参加型授業(アクティブ・ラーニング)になるよう心がけていく。受講生は、授業に積極的に参加すること、ならび指定文献や参考文献を随時読むことが強く求められる。

授業は対面形式(リモート履修コースの学生はリモート形式)を基本として、ハイブリッド形式で授業を行う。ハンドアウト・授業資料はLMSで提供する。授業計画等の変更については、LMS上でオンゴーイング・シラバスを提供する。