- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 経済学研究科
- 時間割コード
Course Code - 91305
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - Mマクロ経済学研究(A)1 講義
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 秋岡 弘紀
- 曜限
Day/Period - 木3
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
当「Mマクロ経済学研究(A)1 講義」と「Mマクロ経済学研究(A)2 講義」は、本項末尾に記載の理由により、春・秋連続して履修する必要のある科目である。よって以下各欄の記載事項は、両科目を一括したものである。
当科目においては、新古典派マクロ経済学の基本的な理解を深めることを最終的な目的とする。新古典派マクロ経済学とは、市場経済の自律的調整機能に全幅の信頼をおいた上で、時間の経過をモデルに組み込み、数学的手法を駆使しながらマクロ経済を分析していこうとする研究分野のことである。
それは、モデルの精緻さと数学的解析の厳密さによって特質付けられる。この特質により、たとえ同一の問題の分析を行う場合でも、学部で履修するケインズ経済学とは分析結果が正反対になるケースもしばしば発生する。例えば、政府支出の財源確保のために公債発行をすべきかどうかという問題などは、その代表的なものである。
それにもかかわらず、当該経済学は、高等経済学の最先端研究において、事実上のGlobal Standardとなっており、これまでノーベル経済学賞受賞者を多数輩出してきたHarvard,Yale, Stanfordをはじめとする米国一流大学においては、Economicsと言えばこのNeoclassical Economicsのみを指すほどである。
このように、当該経済学はケインズ経済学とは全く異なるものである。履修希望者は、まずこのことを肝に銘じられたい。
なお、平均的な履修者のマクロ経済学の習熟状況を考慮し、当科目は秋学期の「Mマクロ経済学研究(A)2 講義」と合わせて30回の講義で新古典派マクロ経済学の基礎を理解することを目指す。よって、その準備段階として、まず基本的なマクロ経済学を講義する。すなわち、当科目の講義は以下の4段階で構成される。(詳細については、授業計画を参照のこと)
〔春学期 Mマクロ経済学研究(A)1 講義〕
第Ⅰ段階 マクロ経済学 根底篇
第Ⅱ段階-A マクロ経済学 基本篇-A
〔秋学期 Mマクロ経済学研究(A)2 講義〕
第Ⅱ段階-B マクロ経済学 基本篇-B
第Ⅲ段階 新古典派マクロ経済学 基礎編学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(経済学研究科(M))
1.知識・技能
経済学の研究者もしくは高度専門職業人として活躍するために必要とされる高度な知識・技能を修得し、それらを総合的に活用することができる。
2.思考力・判断力・表現力等の能力
国際的な視野を持ち、経済学における高い専門性を活かし、高度な「考動力」を発揮して社会に貢献することができる。
3.主体的な態度
② 現実に生じている国内外の諸課題に、経済学の知識を用いて主体的に取り組むことができる。
到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
当科目と秋学期配当の「Mマクロ経済学研究(A)2 講義」を連続して履修することにより、「授業概要」で示した新古典派マクロ経済学に関する知識・技能を会得することを最終的な目標とする。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
①と同様にして、「授業概要」で示した新古典派マクロ経済学に関する思考力・判断力・表現力等の能力を獲得することを最終的な目標とする。
③主体的な態度の観点
①と同様にして、「授業概要」で示した新古典派マクロ経済学に対する主体的な態度を構築できるようになることを最終的な目標とする。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
(第Ⅰ段階 マクロ経済学 根底篇)
春学期 第1回:科学としてのマクロ経済学
春学期 第2回:マクロ経済学のデータ
春学期 第3回:国民所得:どこから来てどこへ行くのか
春学期 第4回:貨幣とインフレーション
春学期 第5回:失業
春学期 第6回:景気変動へのイントロダクション
春学期 第7回:総需要Ⅰ:IS-LMモデルの構築
春学期 第8回:総需要Ⅱ:IS-LMモデルの応用
春学期 第9回: 総供給およびインフレーションと失業の短期的トレードオフ
(第Ⅱ段階-A マクロ経済学 基本篇-A)
春学期 第10回:経済成長Ⅰ-1 資本の蓄積/資本の黄金律水準
春学期 第11回:経済成長Ⅰ-2 人口成長/結論および要約
春学期 第12回:経済成長Ⅱ-1 ソロー・モデルにおける技術進歩/成長を促進する諸政策
春学期 第13回:経済成長Ⅱ-2 ソロー・モデルを超えて/結論および要約
春学期 第14回:安定化政策
春学期 第15回:政府負債と財政赤字授業時間外学習 / Expected work outside of class
少なくとも授業時間と同時間の予復習は必須である。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
履修者の到達度を総合的な観点から評価する。
出席点60点、質疑応答評価による理解度40点満点の合計100点満点で評価する。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
①知識・技能の観点
評価基準:上述・「授業概要」に示す授業目的に理解度が到達しているかどうかを基準に行う。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
①に同じ
③主体的な態度の観点
①に同じ
- 教科書
Textbooks (講義 第Ⅰ段階用)G.マンキュー 足立他訳 「マクロ経済学Ⅰ 入門篇」 東洋経済
(講義 第Ⅱ段階用)G.マンキュー 足立他訳 「マクロ経済学Ⅱ 応用篇」 東洋経済
(講義 第Ⅲ段階用)O.J.ブランチャード/S.フィッシャー 高田聖治訳 「マクロ経済学講義」 多賀出版
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参考書
References Blanchard, O.J. and Fischer, S. 『Lectures on Macroeconomics』 The MIT Press
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー:随時対応する
その他:電子メール
- 備考
Other Comments (1) 成績評価の方法、基準・評価
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
(2) 担任者への問合せ方法
LMS上にある担任者あて連絡システムを使用。