- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 文学研究科
- 時間割コード
Course Code - 90706
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - M日本中古文学研究A 講義
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 松本 大
- 曜限
Day/Period - 金3
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
我々が古典文学作品を手に取ろうとした時、まずは既に全集等に収められた本文を使用することがほとんどであり、真っ先に原典に当たることはまずない。しかし、現存する古典文学作品は、各時代の人々によって脈々と受け継がれてきたことを忘れてはならない。特に、今回本講義で取り扱う『古今和歌集』『伊勢物語』『源氏物語』については、後世に多大なる影響を与え、また様々な受容の形態を取りながら現代まで伝えられて来た。本講義では、現代の我々が全集等で見ている古典文学作品が、いかに当時の実態から離れているものであるかを明らかにするとともに、現代において古典文学作品を取り扱う際の注意点を示すこととする。また、各作品における享受の諸相を踏まえた上で、平安文学作品が日本文化に与えた影響についても考えてみたい。
到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
・講義で扱った各作品の、基礎的知識や展開の概略を把握出来るようになる。
・文学作品研究における、享受という視点を身に付けられるようになる。
・現在までの研究動向とその問題点を適切に捉えられるようになる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・講義で扱った各作品の、享受の諸相とその要因について、自分なりに考察を加えられるようになる。
・享受に関する視点から、多角的な検証を行えるようになる。
・先行研究を踏まえた上で、今後の解決方策を考えられるようになる。
③主体的な態度の観点
・講義で得られた知見を、自身の研究対象に援用することが出来るようになる。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第1回 講義の概要と導入
第2回 古典籍に関する基礎知識
第3回 平安時代の本文の様相
第4回 藤原定家の書写活動
第5回 『古今和歌集』をめぐって①:『古今和歌集』の基礎知識
第6回 『古今和歌集』をめぐって②:御子左家と六条藤家
第7回 『古今和歌集』をめぐって③:定家の『古今和歌集』書写
第8回 『伊勢物語』をめぐって①:『伊勢物語』の成立事情
第9回 『伊勢物語』をめぐって②:原初形態の『伊勢物語』とその後の増補
第10回 『伊勢物語』をめぐって③:室町期における一受容
第11回 『源氏物語』をめぐって①:本文と享受・注釈の関係
第12回 『源氏物語』をめぐって②:池田亀鑑と大島本
第13回 『源氏物語』をめぐって③:大島本の功罪
第14回 現代における受容の問題―注釈書の扱いと享受―
第15回 まとめ・学習到達度の確認授業時間外学習 / Expected work outside of class
配付した資料をもとに毎回の講義をふりかえり、理解を深めること。また『古今和歌集』『伊勢物語』『源氏物語』については、全集等の解題を読み、基礎的な知識をあらかじめ得ておくことが望ましい。享受資料に関しても、講義中に参考資料を指示するので、受講後には振り返りを兼ねて一読しておくことが求められる。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
学期末のレポート(70%)+平常点(30%)
レポート課題に関する詳細は、授業中に説明する。平常点は、毎回の講義後提出のコメントシートにて判断する。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
①知識・技能の観点
・講義で扱った各作品の、基礎的知識や展開の概略を把握出来ているか。
・文学作品研究における、享受という視点を身に付けられているか。
・現在までの研究動向とその問題点を適切に捉えられているか。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・講義で扱った各作品の、享受の諸相とその要因について、自分なりに考察を加えられているか。
・享受に関する視点から、多角的な検証を行えるようになっているか。
・先行研究を踏まえた上で、今後の解決方策を考えられているか
③主体的な態度の観点
・講義で得られた知見を、自身の研究対象に援用することが出来ているか。
- 教科書
Textbooks
特になし。プリントを配付する。
-
参考書
References 鈴木健一 『古典注釈入門― 歴史と技法 ―』 岩波書店 978-4-00-029146
片桐洋一 『平安文学の本文は動く―写本の書誌学序説―』 和泉書院 978-4-7576-0739-2
- フィードバックの方法
Feedback Method コメントシートの内容・質問等については、次回の授業冒頭で紹介し、必要があれば補足説明を行う。期末レポートは、希望者には、コメントを付与した上、オフィスアワーに研究室にて返却する。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー:火曜日昼休み・木曜日昼休み(いずれも個人研究室)
その他:質問等があれば、授業前後に直接、もしくはメールにて問い合わせること。連絡先は、初回のガイダンス時に提示する。
- 備考
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