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学部・研究科
Faculty/Graduate School
文学研究科
時間割コード
Course Code
90751
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
M比較思想研究B 講義
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
勝 道興
曜限
Day/Period
金4
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

ジル・ドゥルーズ著『シネマ1』および『シネマ2』Gilles  Deleuze,  Cinéma,  tom.  I,  II  (Paris,  1983,  1985)を読み解きながら、比較思想的アプローチを検討します。『シネマ』は、その冒頭に注記されているように、映画史でも、ましてやいわゆる映画評論でもなく、H・ベルクソンの哲学とCh・S・パースの記号学を応用した、イメージと記号の分類学です。そこでは、空間/時間あるいは知覚−情動−行動をコンテクストとするさまざまなショット、シークエンス、カッティングなどが分析されており、それらを手がかりにして(東西間における)世界観・世界像の比較を試みます。今学期は『シネマ1』の第9章行動イメージを起点にして、『シネマ2』の主題である時間イメージに架橋する要衝を取り扱います。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
・『シネマ』に導入される用語法および分類法の主旨を理解する。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・『シネマ』を手がかりとして比較思想的アプローチを試みる。 
③主体的な態度の観点
・①および②に基づいて授業に参加する(質疑応答やコメント発信)

授業手法 / Teaching Methods


・教員による文献、映像等の資料を用いた講義、および受講生との質疑応答・意見交換

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1・2回  :運動イメージ
(1)ベルクソン『物質と記憶』、パース『著作集2  記号学』
(2)知覚−感情−欲動イメージ:ブニュエル《ビリディアナ》《皆殺しの天使》
第3・4回  :行動イメージ
(1)大形式:ヴィダー《群衆》、ホークス《暗黒街の顔役》、フォード《駅馬車》
(2)小形式:ロイド《要心無用》、キートン《海底王キートン》、チャップリン《黄金狂時代》
第5・6・7回  :フィギュール
(1)ヘルツォーク《アギーレ/神の怒り》《カスパー・ハウザーの謎》
(2)黒澤明《羅生門》《七人の侍》《蜘蛛巣城》
(3)溝口健二《祇園の姉妹》《雨月物語》《近松物語》
第8・9回:行動イメージの危機
(1)三次性:マルクス兄弟《けだもの組合》《マルクス一番乗り》
(2)ハリウッド周縁:アルトマン《ナッシュビル》、スコセッシ《タクシードライバー》
第10・11・12・13回:運動イメージを超えて
(1)ネオレアリズモ:ロッセリーニ《ヨーロッパ一九五一年》、デ・シーカ《ウンベルトD》
(2)ヌーヴェルヴァーグ:ゴダール《気狂いピエロ》、リヴェット《セリーヌとジュリーは舟でゆく》
(3)小津安二郎《晩春》《麥秋》《東京物語》
(4)ロードムーヴィー:ヴェンダース《パリ、テキサス》、ジャームッシュ《デッドマン》
第14・15回:時間の結晶
(1)レネ《去年マリエンバードで》、フェリーニ《8  1/2》、タルコフスキー《鏡》
(2)アニメーション:カムラー《クロノポリス》、押井守《天使のたまご》

授業時間外学習 / Expected work outside of class

各授業前後にその回で使用するPowerPointスライド(PDF版)およびその他の資料を関大LMSにアップ(または更新)するので、予習・復習・質問等に利用してください。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
各回の授業内で講義内容に関連する質問やコメントを発信する、または質問やコメントに対応することを通じて授業に主体的に参加(貢献)できたかどうかで評価します(小テストやレポートは課さない)。すなわち、評価割合は授業への貢献度(100%)によって行ないます。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
・『シネマ』に導入される用語法および分類法の主旨を理解することができたか。 
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・『シネマ』を手がかりとした比較思想的アプローチを試みることができたか。
③主体的な態度の観点
・①および②に基づいて授業に参加(質疑応答やコメント発信)することができたか。

教科書
Textbooks


特に使用しません(「授業概要」・「授業計画」に挙げた文献、映像等の資料は教科書として指定するものではなく、講義内で主に引用・参照するテクストです)。

参考書
References


授業内で随時紹介します。

フィードバックの方法
Feedback Method

毎回の授業参加(質疑応答・コメント発信)が評価対象なので、各授業内でそれらに対応できなかった場合は、次回授業時や関大LMSを通じて個別にフィードバックします。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワー
授業の前後に対応します。
その他
関大LMSの「メッセージ」機能で連絡してください。

備考
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