- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 法務研究科(法科大学院)
- 時間割コード
Course Code - 96139
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 法哲学・法理論
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 夏集/2
- 担任者名
Instructor - 大西 貴之
- 曜限
Day/Period - 他
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
法哲学とは、既存の法を前提とするのではなく、法のあり方について原理的・理論的に考察する学問です。具体的には、「法とは何か」(法概念論・法の一般理論)、「法はどうあるべきか」(法価値論・正義論)、「法をどのようにして用いるのか」(法律学的方法論・法的思考論)を問う学問です。
そのなかでも、本講義は前二者(法概念論・法の一般理論及び法価値論・正義論)を扱い、これらの問いに関わる様々な議論を紹介し検討します。科目タイトルからは難解なイメージを抱くかもしれませんが、できるだけ多くの具体例や平易な言葉で説明し受講生の内容理解を促すように心がけます。学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(法科研究科(専門職))
1.知識・技能
高度職業人たる法曹として自立して活動するために必要とされる高度な理論に裏打ちされた実務的・実践的な知識・技能を修得することができる。
3.主体的な態度
自らの学びに責任を持ち、高い職業的理論のもと、民主主義と個人尊重の価値の実現を目指す法曹としてリーダーシップを発揮することができる。
到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
様々な法律・法制度あるいは法システム全体の根底にある基本的な原理や理念を理解すること
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
法哲学上の専門的な用語や言い回しについて理解し、説明できるようになること
③主体的な態度の観点
講義で学んだことから社会に現れる具体的な問題や状況を根底から問い直すことができること授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第1回 ガイダンスー授業の概要と進め方、法哲学とはどのような学問か
第2回 法システムの構造と機能―法規範の多様性・重層性、法システムの社会的機能
第3回 法システムの動態―法化現象と法の三類型モデル、アーキテクチャ的規制
第4回 権利と人権―法律関係論、法的権利の本質をめぐる争い、新しい権利の生成過程
第5回 法の射程(1)―ミルの危害原理、法による道徳の強制、ハート=デブリン論争
第6回 法の射程(2)―自己決定とパターナリズム、パターナリズムの諸類型
第7回 法の目的と正義―「法」に関わる多様な正義観念、アリストテレスの分類、社会制度と正義
第8回 功利―ベンサムの功利主義、功利主義の様々なバージョン
第9回 公正(1)―ロールズの「公正としての正義」論、正義原理は何を分配するのか、どうやって正義原理を導くのか
第10回 公正(2)―福祉国家の正当化?、『正義論』から『政治的リベラリズム』へ
第11回 自由と平等(1)―リバタリアニズム、ノモスとテシス、ノージックの最小国家論と拡大国家批判
第12回 自由と平等(2)―平等主義をめぐる論争、平等な分配とは?
第13回 対話と正義ー―コミュニタリアニズム、政治的リベラリズムと公共的理由、討議理論
第14回 国境を越える正義―ロールズ『万民の法』、ステイティズムとナショナリズム
第15回 世代を超える正義―ロールズの貯蓄原理、将来世代配慮責務の正当化授業時間外学習 / Expected work outside of class
次回までに予習・復習すべき内容については授業内に指示します。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
コメントシート(20%)、小テスト(20%)、レポート(60%)基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
①知識・技能の観点
・小テスト
・レポート(ルーブリック評価)
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・レポート(ルーブリック評価)
③主体的な態度の観点
・コメントシート
・レポート(ルーブリック評価)
- 教科書
Textbooks
教科書は指定しません。講義レジュメを配布します。
-
参考書
References 瀧川裕英, 宇佐美誠, 大屋雄裕 『法哲学』 有斐閣 9784641125674
宇佐美誠,児玉聡,井上彰,松元雅和 『正義論』 法律文化社 9784589040282
田中成明 『現代法理学』 有斐閣 9784641125483
住吉雅美 『あぶない法哲学 : 常識に盾突く思考のレッスン』 講談社 9784065193778
- フィードバックの方法
Feedback Method 提出されたコメントシートへのリプライを次回授業で行います。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact 初回授業で問合せ方法を指示します。
- 備考
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