春/2

授業計画 / Course Content

第1・２回　労働法総論（教科書＜『労働法』、以下同じ＞１章〜５章）
　1）労働法の目的と対象、２）労働法の形成と発展、３）労働法の位置づけと体系、４)労働法の主体、５）権利義務関係の決定システムと法源

第３回　個別的労働関係法総論（教科書６章）／
　　　　労働関係における人権保障①－自由と人格権保障（教科書７章）
　１）労働基準法・職業安定法における人権保障規定、２）労働者の人格的利益の保護

第４回　労働関係における人権保障②－平等原則（教科書８章）
　1）総論、２）性別による差別的取扱いの禁止、３）性別以外の理由による差別的取扱いの禁止

第５回　労働基準①－賃金（教科書10章）
　１）賃金の定義、２）賃金額と決定方法、３）賃金請求権と休業手当請求権、４）賃金の支払方法、5）労働債権の確保

第６・７回　労働基準②－労働時間と自由時間（教科書11章）
　１）労働時間規制・自由時間保障の意義と方法、２）労働時間の概念・計算方法・賃金、３）労働時間規制、４）休憩、５）休日、６）年次有給休暇

第８回　労働基準③－労働と生活の調和（教科書13章）
　１）未成年者・年少者・児童の保護、２）母性保護、３）労働者の家族的責任への配慮、４）休暇・休業等の取得と経済的不利益の可否

第９回　労働契約①ー労働契約の成立（教科書15章）
　１）労働契約の定義・成立・内容・分類、２）労働契約の締結に関する法規制、３）採用内定、４）試用期間

第10・11回　労働契約②－労働契約内容の設定と変更（教科書16章）
　１）総論、２）労働契約内容の設定、３）労働契約内容の集合的な変更、４）労働契約内容の個別的な変更（総論／配転／出向／転籍／降職・降格・降給／昇進・昇格・昇給／休職・休業／労働義務のある時間の変更

第12回　労働契約③－懲戒処分（教科書17章）
　１）総論、２）有効性判断枠組み、３）懲戒処分の有効性をめぐる論点

第13・14回　労働契約④－労働契約の終了（教科書18章）
　１）総論、２）期間の定めのない労働契約における解雇、３）期間の定めのある労働契約における解雇と契約更新拒否、４）定年と継続雇用、５）使用者による一方的終了以外の労働契約終了事由、６）救済方法、７）労働契約終了後の権利義務、８）解雇・契約更新拒否と「変更解約告知」

第15回　最終試験
　第１回〜第14回での授業に関する最終試験（筆記試験）

授業時間外学習 / Expected work outside of class

　授業ではポイントを絞って重要な部分を検討するので、教科書の該当部分を事前に読んでおくこと。授業の後は授業で検討した部分を中心に該当部分を読んで復習すること。

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。　具体的には、最終試験７割、平常点（授業時の質問への対応等）３割で評価する。

基準 / Evaluation Criteria

　各回で取り上げた基本的な論点について正しく理解できているかどうかを評価する。

川口美貴　　『労働法』　　（信山社）　　2015年 川口美貴　　『精選労働判例』　　（信山社）　　2017年2月出版予定

川口美貴　　『基礎から学ぶ労働法』　　（信山社）　　2016年 川口美貴　　『労働法演習－司法試験問題と解説』　　（信山社）　　2016年 西谷・野田・和田編　　『新基本法コンメンタール　労働基準法・労働契約法』　　（日本評論社）　　2012年 村中・荒木編　　『労働判例百選（第９版）』　　（有斐閣）　　2016年
その他、講義時に適宜指示する。