2017 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
経済学研究科
時間割コード
Course Code
91344
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
M国際経済論研究2 講義
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
菅田 一
曜限
Day/Period
金1
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

(本講義の内容は「M国際経済論研究1」の続きである。)

『国際経済学』は国際経済問題の実物面の分析が中心となる「国際貿易論」と金融面を分析の主な対象とする「国際金融論」から構成される。本講義で扱われるのは前者である。そして、経済学者が現実に観察される国際経済現象を如何にして分析し、その問題に対してどのような処方箋を与えるのかを理解するのが、本講義の到達目標である。

本講義では、「M国際経済論研究1」で学んだ国際経済分析のための基本理論を使い、経済成長と貿易の関係、資本の国際間移動の主要因である海外直接投資、輸入関税をはじめとする様々な貿易政策の手段の経済効果を分析する。さらに、近年における新興国の著しい台頭、FTA(自由貿易協定)の地球的な広がり、EUや北米、東アジアにおける経済統合の活発化など最新のトピックスを網羅する。

ヘクシャー=オリーンの貿易モデルに代表される新古典派の貿易理論では、輸入関税や輸入数量割当を用いて国内産業を保護する政策は、それらを実施する国の経済厚生を低下させることが示される。つまり、自由貿易がベストな政策であると主張している。しかし、実際には保護貿易政策が多くの国で実施されている。この保護貿易政策を擁護する理論を、最後にいくつか紹介する。

到達目標 / Course Objectives

国際経済に関する学術研究書および学術雑誌が読解できるツール(道具)を習得する。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回  授業ガイダンス、5章 経済成長と貿易(1)
第2回  5章 経済成長と貿易(2)
第3回  5章 経済成長と貿易(3)
第4回  6章 生産要素の国際間移動  (1)
第5回  6章 生産要素の国際間移動  (2)
第6回  7章 輸入関税の基礎理論(1)
第7回  7章 輸入関税の基礎理論(2)
第8回  7章 輸入関税の基礎理論(3)
第9回  8章 貿易政策の手段(1)
第10回  8章 貿易政策の手段(2)
第11回  8章 貿易政策の手段(3)
第12回  9章 保護貿易政策に関する議論(1)
第13回  9章 保護貿易政策に関する議論(2)
第14回  9章 保護貿易政策に関する議論(3)
第15回  まとめ

授業時間外学習 / Expected work outside of class

教科書を熟読すること。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。配布資料に掲載される問題を毎回の授業中に解くことで理解度を確認し、その正答率で評価する。

基準 / Evaluation Criteria

配布資料の中の問題の正答率において、全授業回の平均が60%を上回れば合格:秀(90%〜)・優(80〜89%)・良(70〜79%)・可(60〜69%)

教科書
Textbooks

浦田秀次郎  『日経文庫「国際経済学入門」<第2版>』  (日本経済新聞社)   浦田秀次郎・小川栄治・澤田康幸  『はじめて学ぶ国際経済  (有斐閣アルマ)』  (有斐閣)   配布資料(毎回の授業で配布予定)  

参考書
References

クルグマン/オブズフェルド(石井・浦田・竹中・千田・松井訳)  『国際経済(理論と政策)第3版 国際貿易』  (新世社)  教科書よりも説明は詳しい。 大川昌幸著  『国際経済学』  (新世社)  余剰分析の解説がある。 石川城太/菊地徹/椋寛  『国際経済学をつかむ<第2版>』  (有斐閣)  最新のトピックスが紹介してある。 ジョセフ・E・スティグリッツ/カール・E・ウォルシュ(藪下・秋山・蟻川・大久保木立・清野・宮田訳)  『スティグリッツ・ミクロ経済学・第4版』  (東洋経済新報社)  ミクロ経済学の辞書
ミクロ経済学の知識が不十分な受講生はスティグリッツ/ウォルシュ共著『スティグリッツ・ミクロ経済学・第4版』(東洋経済新報社)で各自復習しておくこと。

備考
Other Comments

本講義は「M国際経済論研究1」の基礎知識を前提としているので、これと同時に履修すること。さらに「ミクロ経済学」を履修していることが望ましい。また、関連科目である「国際金融論」も併せて履修することを勧める。