- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 化
- 時間割コード
Course Code - 65283
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 微生物学2
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 片倉 啓雄
- 曜限
Day/Period - 月3
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
微生物は、発酵食品のみならず、アミノ酸、有機酸、糖質、脂質、酵素の物質生産など、様々な分野で利用されており、私たちが微生物の恩恵にあずからない日はない。微生物は、酵母、乳酸菌、カビなど私たちに馴染み深いものの他に、通常では生育できないと思われるような特殊な環境にも生息しており、他の微生物、植物、動物とも密接に相互作用している。微生物をうまく利用するには、微生物を含む生物の多様性を理解した上で、単離、育種を行い、その能力を引き出す条件を設定する必要がある。この講義では、微生物を利用するための基礎と今後の微生物利用の展開を学ぶ。
到達目標 / Course Objectives
①代表的な発酵食品において微生物がどのように利用されているかを説明できる。
②極限微生物の代表例を示し、その概要を説明できる。
③複合微生物系の代表例を示し、その概要を説明できる。
④ヒトの腸内細菌について、その概要を説明できる。
⑤微生物の育種法の概要を説明できる。
⑥生物多様性条約、組換え生物の取扱いに必要な事項を説明できる。
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
① ガイダンス、総論
微生物の生産物、代謝反応、構成成分の利用
②生物の定義と分類
分類の歴史、分類法、現在の分類
③真核微生物とその利用(1)
酵母の分類、Saccharomyces cerevisiae、産業的な利用
④真核微生物とその利用(2)
カビ、キノコ
⑤極限微生物(1)
好アルカリ菌、好酸性菌、好冷菌、好熱菌
⑥極限微生物(2)
好塩菌、溶媒耐性菌
⑦食品における複合微生物系
発酵乳、日本酒、酢、その他
⑧動植物における複合微生物系
地衣類、根菌、根粒菌、シロアリ、アブラムシ、反芻動物、その他
⑨ヒトと微生物(1)
病原体、内毒素と外毒素、細菌感染の生体防御、腸内細菌
⑩ヒトと微生物(2)
プロバイオティクスとプレバイオティクス、特定保健用食品
⑪VBNCとメタゲノム
生菌数の測定法、16S rRNAの配列による解析、メタゲノム
⑫ホワイト・レッド・グリーンバイオテクノロジー
食品製造、発酵生産、微生物変換、医薬品・農業・環境分野での応用
⑬微生物の育種
変異、交雑、選抜(スクリーニング)、遺伝子操作
⑭微生物の取扱い
生物多様性条約、遺伝子組換え生物等規制法、バイオセーフティレベル授業時間外学習 / Expected work outside of class
初回の授業で、以降の授業で扱う話題に関する記述式の小問を配布するので、それぞれの授業までに各自で参考書等を調べ、その解答の骨格を考えておくこと(授業を記述式の小問の答え合わせとして聞く)。
- 成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。到達度確認試験(70%)、小テスト+出席(30%)
基準 / Evaluation Criteria
産業的に使用されている微生物名とその用途または生産物を説明できるかどうか
代表的な極限微生物を例示し、その特徴を説明できるかどうか
代表的な複合微生物系を構成する微生物を例示し、どのように共生しているかを説明できるかどうか
ヒトに関わる微生物の特徴を説明できるかどうか
微生物の主な育種法とスクリーニング法を説明できるかどうか
バイオセーフティレベル2以上の微生物の学名を例示し、その取扱い法を説明できるかどうか
- 教科書
Textbooks
板書と配付資料で授業を行う。授業内容に最も近いのは参考書として示した「ベーシックマスター微生物学」である。
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参考書
References 堀越弘毅監修・井上明編 ベーシックマスター微生物学 オーム社 坂本順司 微生物学-地球と健康を守る- 裳華房 今中忠行監修 微生物利用の大展開 エヌティーエス
- 備考
Other Comments katakura@kansai-u.ac.jp