2016 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
理工学研究科
時間割コード
Course Code
94036
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
D化学・物質工学ゼミナール6
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
田村 裕
曜限
Day/Period
土3
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

ある種のバクテリア、なかでも酢酸菌はグルコースを炭素源としてセルロースを菌体外に代謝産生物として排出する。バクテリアによる産生条件をコントロールできるため安定供給ができるという利点を有するものの、産生収率が低いため特殊な用途に利用されているに過ぎない。本ゼミナールでは、バクテリアセルロースについて必要に応じて実験を交えつつ説明する。なお、博士論文に関する研究内容の情報収集や成果発表のために、高分子学会や繊維学会等に参加することを強く勧める。さらに、海外の研究機関への訪問も勧める。

到達目標 / Course Objectives

セルロースについて理解したうえで、バクテリアセルロースの特異な性質を理解する。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1週〜第2週:植物由来の一般のセルロースについてまずその結晶構造、調製法、分子量などについて説明する。
第3週〜第5週:酢酸菌の種類、培地組成、酢酸菌がバクテリアセルロースを産生する際の代謝機構について説明する。
第6週〜第7週:高分子学会や繊維学会等に参加して博士論文に関する研究内容に関する情報収集や成果発表を行う。
第8週〜第9週:バクテリアセルロースの培養方法について文献調査を行い、各培養方法の長所と短所を整理分類して発表する。
第10週〜第11週:バクテリアセルロースはミクロフィブリルネットワーク形成に基づく高強度、高弾性率を示す天然素材である。この特性を活かしつつ更なる高機能かを図るための方策について討論する。
第12週〜第15週:バクテリアセルロースを特殊な培養皿で産生させると繊維あるいはフィルムを直接成形することができる。この培養原理、培地の選定、紡糸機の操作、洗浄、後処理などの方法や原理について個別に説明する。その説明に基づき、本システム改良点について討論する。
第15週:総括

授業時間外学習 / Expected work outside of class

関連する教科書の部分を事前に通読しておくように。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Course Content

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。小テスト(30%)、レポート(70%)

基準 / Evaluation Criteria

小テスト、レポートの内容や出席状況、受講態度などをもとにして平常点で評価する。

教科書
Textbooks


必要に応じて担当教員が指示する。

参考書
References

Ed.  by  P.  Finch  Carbohydrate  Kluwer  Academic  Publishers  (1999)   Ed.  by  A.  Steinbuchel  Biopolymers,  Vol.  5  and  6:  Polysaccharides  Wiley  (2002)  
専門分野(キーワード):セルロース、バクテリアセルロース、酢酸菌、培地、弾性率、高強度、代謝、天然素材、紡糸機、繊維、ミクロフィブリル

備考
Other Comments

メールアドレス:tamura@kansai-u.ac.jp