- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 東アジア文化研究科
- 時間割コード
Course Code - 98848
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - M文化交渉学特殊研究B 講義
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 冬集/2
- 担任者名
Instructor - 町 泉寿郎
- 曜限
Day/Period - 他
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
「日本における漢字・漢文の学び―儒学と医学を中心に」
東アジアの漢字文化圏における文化交渉の例として、日本における漢字・漢文の学び(日本漢学)を歴史的に回顧する。
授業担当者の関心を反映して、時代的には15世紀~20世紀前半が中心となるはずであり、内容的には「漢字・漢文の学び」に視点を合わせて、具体的に誰が何を何の目的でどのように学んだかという問題を追求してみる。特に儒学と医学(漢方)の分野にわたって、教育制度や書籍(写本・刊本・活版・舶載書・佚存書)などに着目しながら、具体的なモノを通して、日本の学術文化から東アジアの文化交渉について紹介し、また受講者と一緒に考えてみる。到達目標 / Course Objectives
①近世・近代を中心に日本の漢字文化の歴史的変遷について、基本的な知識を身につける。
②漢文訓読の方法とその歴史的変遷について、基本的な知識を身につける。
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第 1回 中国における書籍の歴史の概観-目録学の考え方
第 2回 日本における漢籍の読まれ方―訓読の変遷
第 3回 日本における書籍と学び―写本・古活字本・刊本・活版印刷
第 4回 日本中世の儒学-清原博士家と新注学
第 5回 日本中世の医学―曲直瀬道三と足利学校
第 6回 江戸時代における儒学史と医学史の概観
第 7回 幕藩体制と学術・教育-啓蒙期
第 8回 幕藩体制と学術・教育-江戸後期における公教育の発生
第 9回 江戸後期の学術―漢学と洋学の接点
第10回 幕末維新史と学術-儒者の対外認識
第11回 近代学術の形成と伝統学術―漢学から支那学へ
第12回 近代学術の形成と伝統学術―近代以降の漢方・鍼灸
第13回 近代文学と漢詩文-ジャーナリズム
第14回 近代漢文教育史―①明治前期:漢学塾から旧制中学校へ
第15回 近代漢文教育史―②明治後期~大正・昭和初期:国語の形成と国体論授業時間外学習 / Expected work outside of class
・シラバスで指定している教科書や参考書の範囲を読み、内容を把握するように予習すること。
・授業資料、教科書を、ノートを読み返し、理解が不十分な箇所に関しては各自参考書を調べるなどして復習をすること。
- 成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Course Content
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。リアクションペーパー・小テスト:30パーセント
最終レポート:70パーセント基準 / Evaluation Criteria
授業時間の終わりの適時に、リアクションペーパーの提出を求め、その内容によって受講者の積極的な取り組み姿勢とともに、考察力や問題を発見する力を評価する。
最終的に提出するレポートでは、授業で扱ったいくつかのテーマの中から、受講者が関心をもったテーマを選んで、それについての考えを問う。評価基準は、構成力、論理性、説得力などを持ち得ているか、また受講者自身の問題意識と関連付けて、どの程度まで問題を掘り下げられているかを問う。
- 教科書
Textbooks 倉石武四郎 『本邦における支那学の発達』 (汲古書院) (中国語訳『日本中国学之発展』北京大学出版) 湯浅邦弘編 『テーマで読み解く 中国の文化』 (ミネルヴァ書房) 第12章 医学(1医学古典の形成 2医学古典の流伝 3医学古典の新展開) 江藤茂博編 『生きる力がわく「論語の授業」』 (朝日新聞出版) 第5章「むかしの読み方で『論語』を読む」
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参考書
References 鈴木直治 『中国語と漢文 訓読の原則と漢語の特徴』 (光生館) 戸川芳郎・大島晃・町泉寿郎監修 『清原宣賢漢籍抄翻印叢刊 大学聴塵』 (汲古書院) 水田紀久・頼惟勤編 『中国文化叢書 日本漢学』 (大修館書店)
- 備考
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