2016 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
法務研究科(法科大学院)
時間割コード
Course Code
96144
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
民事執行・民事保全法
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
01
担任者名
Instructor
三浦 潤
曜限
Day/Period
月3
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 民事訴訟法を理解する上で,私法上の権利を実現し,あるいはこれを保全するための制度である民事執行法・民事保全法に関する幅広い知識とその理解は必要不可欠である。本講義では,かかる観点から,民事執行法及び民事保全法の基本構造,両法に関する基礎的な知識を習得させ,十分にこれを理解させることを主な理解主な目標とする。なお付言すると,司法試験に合格して弁護士又は裁判官の道を歩もうとする場合,その最初の段階で民事保全及び民事執行の実務を担当する機会が多いことから,民事保全法及び民事執行法に対する基礎知識を法科大学院で習得しておくことが望ましい。

到達目標 / Course Objectives

 民事執行法及び民事保全法の基礎知識を十分に習得すること

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回 民事保全の意義,民事保全法等の制定,民事保全手続総則,保全命令の発令手続総則
第2回 仮差押命令,仮処分命令,保全異議,保全取消し,保全抗告
第3回 保全執行に関する手続総則,仮差押えの執行,仮処分の執行とその効力
第4回 民事執行の概念・種類・執行方法,民事執行法の意義・内容,執行機関とその手続通則(その1)
第5回 執行機関とその手続通則(その2),執行当事者・代理人・利害関係人,執行異議と執行抗告,執行費用・担保・保証,強制執行の意義と態様
第6回 執行力ある債務名義の正本の意義・機能,債務名義の執行力とその限界,各種の債務名義
第7回 執行文の意義と必要性,執行文の付与,執行文付与に関する救済,請求異議に関する訴え
第8回 責任財産,第三者異議の訴え,強制執行の開始及び終了,強制執行の停止及び取消し
第9回 金銭執行の意義,優先主義と平等主義,共同差押え・二重差押え及び配当要求,不動産の強制競売(1)
第10回 不動産の強制競売(2)
第11回 不動産の強制競売(3),不動産の強制管理,船舶執行,航空機その他に対する強制執行,動産執行
第12回 権利執行の意義・分類,金銭債権に対する強制執行,船舶・動産等の引渡請求権に対する強制執行の特則,その他の財産権に対する強制執行,少額訴訟債権執行,扶養義務等に係る金銭債権についての強制執行
第13回 物の引渡・明渡請求権についての強制執行,作為・不作為請求権についての強制執行
第14回 担保権の実行としての競売の民事執行への統合,不動産担保執行,船舶・航空機・自動車その他の競売,動産競売,債権及びその他の財産権についての担保権の執行,留置権による競売及び換価のための競売,財産開示手続
第15回 追加補足説明

授業時間外学習 / Expected work outside of class

 本講義は,後記教科書の記載順序に従って行うが,民事保全法関係を先に講義する。ただし,上記授業計画に記載された各回の項目すべてにわたって逐一説明することは,時間的な制約により不可能であることから,重要かつ基本的な項目(及びこれに関連する事項)に絞っての講義とならざるを得ず,割愛する項目は受講者が既にテキストで予習をしていることを前提としている。受講者は,必ずテキストの該当箇所をあらかじめ熟読して,講義に臨むこと。またテキスト中で紹介・引用されている最高裁判例についても,後記参考書等で読んでおくことが望ましい。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Course Content

筆記試験に代わる論文(レポート)の成績と平常成績で総合評価する。 受講態度に対して20パーセント,レポートの成果に対して80パーセントの各割合により,二つの要素を総合的に総合評価する。

基準 / Evaluation Criteria

 各回の講義で取り上げた民事保全・民事執行の基本的な概念及び知識について,正確に理解どうかできているか,具体的問題への応用力が備わっているかどうかを評価する。

教科書
Textbooks

福永有利  民事執行法・民事保全法(第2版)  有斐閣  
 教科書を熟読して受講すること。教科書で引用された条文を,準用されている関連条文を含め繰り返し熟読すること。

参考書
References

民事執行・保全判例百選(第2版)  有斐閣   民事執行法判例百選  有斐閣  

備考
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