- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 化
- 時間割コード
Course Code - 65151
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 量子化学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 秋/2
- 2
- 担任者名
Instructor - 竹下 博之/内山 弘章
- 曜限
Day/Period - 月3
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
材料の化学的性質の多くは電子の寄与によるものである。電子は量子として運動するので、その挙動を記述するためには量子力学の知識が必要になる。量子化学は、量子力学に基づいて電子が関与する様々な科学的性質のメカニズムを明らかにしてきた、現代科学の重要な学問分野のひとつである。
本講義では、はじめに、量子化学の基礎となる量子についての基礎知識や、量子としての電子の挙動について学ぶ。次に、電子の挙動の記述方法である波動関数や波動方程式の持つ意味を学ぶ。これらを学ぶ過程において、電子が関与する様々な巨視的性質が、波動関数や波動方程式によって記述される電子の挙動とどのように関連するのか、ということについて学ぶ。到達目標 / Course Objectives
1.量子の基礎的性質を理解し、簡単な分子の電子構造と化学的性質の関連づけができるようになること。
2.電子が関与する様々な巨視的性質が、波動関数と波動方程式で記述される電子の挙動に起因することが理解できるようになること。
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
大きくは、前半を量子論の基礎、後半を原子・分子の電子構造の二つに分けて講義する。また、下記の小項目について、概ね毎週一項目ずつ講義する。
第一部:量子論(1〜7週)
1.量子力学の起源
2.微視的な系の力学
3.量子力学的原理
4.並進運動
5.振動運動
6.回転運動
7.近似の手法
第二部:原子・分子構造(8〜14週)
1.水素型原子の構造とスペクトル
2.多電子原子の構造
3.複雑な原子のスペクトル
4.ボルン・オッペンハイマー近似
5.原子価結合法
6.分子軌道法
7.多原子分子系の分子軌道
到達度の確認と復習・解説(15週)授業時間外学習 / Expected work outside of class
1.微分・積分等の数学に関する基礎的知識が必要である。少なくとも高校数学レベルの基礎知識についてはよく復習し、使いこなせるようにしておくこと。また、近似についても予め勉強し、理解しておくことが望ましい。
2.電磁波に関する基礎的知識が必要となるので、予習して理解しておくことが望ましい。
3.教科書には講義内容の理解を助ける多数の練習問題が示されているので、自主的に取り組むことが望ましい。
- 成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Course Content
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。到達度の確認(50%)と平常成績(50%)で評価する。平常成績は宿題によって評価する。ただし、正当な理由なく4回以上欠席した場合には不合格とする。
基準 / Evaluation Criteria
講義内容に対する理解度と、到達目標を達成するための平常の取り組みぐあいを評価の基準とする。
- 教科書
Textbooks P. Atkins and J. de Paula 著千原秀昭、中村亘男 訳 アトキンス 物理化学(上) 第8版 東京化学同人 ISBN 978-4-8079-0695-6
-
参考書
References 高木秀夫 基礎から学ぶ量子化学 三共出版 ISBN 978-4-7827-0675-6 潮 秀樹 図解入門 よくわかる量子力学の基本と仕組み 秀和システム ISBN 4-7980-0919-9 P. W. Atkins, C. A. Trapp, M. P. Cady, C. Giunta アトキンス 物理化学 問題の解き方(学生版) 第8版 英語版 東京化学同人 ISBN 978-4-8079-0697-0 P. Atkins, T. Overton, J. Rourke, M. Weller, F. Armstrong シュライバー・アトキンス無機化学 (上) 第4版 東京化学同人 ISBN 978-4807906673
- 備考
Other Comments マテリアル科学コース(JABEE認定プログラム)での本科目の学習・教育目標:B, C
同コースで、本科目の基礎となる科目:数学を学ぶ(関数と微分積分の基礎Ⅰ)、数学を学ぶ(関数と微分積分の基礎Ⅱ)、数学解析Ⅰ、物理を学ぶ(演習含)(基礎物理学)、化学を学ぶ(演習含)(基礎化学Ⅰ)、基礎化学Ⅱ・Ⅲ、物理化学Ⅲ、固体の物理的性質
オフィスアワー: 随時。
不在の場合はメールで連絡してください。
迷惑メールとの区別のため、メールのタイトルには氏名・学籍番号を明記してください。
メールアドレス h-take@kansai-u.ac.jp(竹下)
h_uchi@kansai-u.ac.jp(内山)