2016 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
62337
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
伝熱工学
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
小田 豊
曜限
Day/Period
水1
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 伝熱工学(熱移動)は流体力学や熱力学にみられる華麗な学問体系とは異なり、それらに基盤を置きながらも具体的な現象・機器に直結した典型的な工学の一分野である。そして特に、エネルギー、環境が厳しく議論される現在では、高性能・高効率の機器の開発・運用が不可欠とされており、パソコンから原子炉、さらにはマイクロ・ナノの分野においてさえもますます伝熱工学が重要なものとなっている。
本講義では,機械工学で要求される伝熱工学に対する専門書を理解するのに必要な最低限の知識を修得する。

到達目標 / Course Objectives

 本講義ではの到達目標は以下の①〜③である。
①熱移動の三形態を理解し、基本的な推算ができる。
②伝熱計算に必要となる基本的な用語を理解している。
③保存式の物理的意味が理解できている。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

以下を講義計画とするが、到達度合いにより変更もありうる。
  1. 概 論 
 熱移動の三形態、用語、利用形態を概説を行う。
  2. 定常熱伝導
 熱伝導の物理的な意味、積層板まで含めた定常熱伝導の取り扱いについて説明を行う。
  3.熱伝導の基礎式
 熱伝導方程式の導出を行い、定常一次元での解析解をもとめることで基本的な取り扱いの説明を行う。4.熱伝導方程式の解法
 熱伝導方程式の数値解析、差分法による数値計算について説明を行う。
  5.熱伝導の総括
 小テストを行うとともに熱伝導に関する総括を行う。
  6.熱流体の基礎式
 エネルギー保存式の導出を行い、流体力学で学ぶ質量保存式、運動量保存式、さらには物質移動もあわせて説明を行う。
  7.積分方程式
 平板周りの伝熱問題を積分方程式を用いて解くことで、熱流体の基礎式の基本的な説明を行う。
  8.管内流の熱移動 層流に対する解析解の導出を行うとともに、対数平均温度差、混合平均温度等の説明を行う。
  9.乱流熱伝達の基礎
 乱流熱伝達の基本的な取り扱いの説明を行う。
10.熱伝達の総括
 小テストを行うとともに熱伝達に関する総括を行う。
11.放射伝熱の基礎
 放射熱伝達に関する基本的な説明を行う。
12.灰色物体間の放射伝熱
 二体間の放射熱伝達の取り扱い、形態係数の説明を行う。
13.放射伝熱の総括
 小テストを行うとともに放射伝熱に関する総括を行う。
14.総括
 三形態の複合問題を説明するとともに、全体の総括を行う。
15.到達度の確認
 全体の到達度の確認を行う。

授業時間外学習 / Expected work outside of class

高校物理の関連する項目(温度と熱等)は復習しておくことが望ましい。
機械工学入門(実技)(実施済みの場合は機械工学基礎実験も含める)の関連するテーマについては復習しておくことが望ましい。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Course Content

定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。講義の進捗状況に合わせて課題を課し、提出状況も含めたレポートの内容を加味する。

基準 / Evaluation Criteria

熱伝導、熱伝達、輻射に関する基本的な理解度を確認する。

教科書
Textbooks

竹中信幸・小澤守・梅川尚嗣・浅野等・松本亮介  熱移動論入門  コロナ社  

参考書
References

庄司正弘  伝熱工学  東京大学出版会   日本機械学会  JSMEテキストシリーズ 伝熱工学  丸善   相原利雄  伝熱工学  裳華房   甲藤好朗  伝熱概論  養賢堂  

備考
Other Comments

オフィスアワーについて:毎回の授業終了時に各自申し出てください。