2016 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
62335
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
固体力学
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
宅間 正則
曜限
Day/Period
木4
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 各種機械部品の生産性向上を目指すために、固体材料の力学挙動をより正確に理解することが求められ、その解析を進める素養が、実際の設計活動の基礎ともなる。その際、材料力学のベースをなす「弾性力学」と「塑性力学」といった固体力学分野の知識が必要不可欠である。このようなことから、本講義では、応力やひずみといった物理量の、3次元空間における「ベクトル」、「テンソル」的な取り扱いや、それらの「座標変換」といった数理的な理解を深める。
 弾性力学の範囲では、弾性力学の基本原理である、平衡方程式、適合条件、ひずみエネルギー、構成関係、また、エネルギー原理などについて学ぶ。また、塑性力学の範囲では、降伏条件と塑性構成式、塑性変形に対する近似解法、などについて理解する。

到達目標 / Course Objectives

○弾性力学と塑性力学の基礎的な知識の修得。
○固体材料の力学挙動を理解し、その解析を行える。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

※各項目行頭の番号はおおよその実施回(実施週)を表す。

 (1)  序論: 固体材料の変形に関する基礎を述べる。応力-ひずみ線図、真応力、真ひずみ、塑性変形を理解する。

 (2〜3)  応力: 応力テンソル、応力のつり合い方程式、応力の座標変換、主応力、応力の不変量、偏差応力などについて理解する。

 (4)  ひずみ: 変位とひずみテンソルの関係、ひずみの適合条件式、主ひずみ、ひずみの不変量などについて理解する。

 (5〜6)  エネルギー原理: ひずみエネルギーについて理解し、それを用いたカスチリアノ定理、仮想仕事の原理、相反定理などのエネルギー原理を理解する。 

 (7)  まとめと演習1: 前半の内容についてまとめ、演習により理解を深める。

 (8)  降伏条件: 塑性変形の基礎である、降伏現象とその数理的な条件を述べる。ミーゼス、トレスカの降伏条件の特徴と使い方などを学ぶ。

 (9〜11)応力とひずみの関係: 応力とひずみの関係(構成式)について述べる。弾性に対するフックの法則、塑性に対するひずみ増分理論や全ひずみ理論などを理解する。また、併せて、ナビアの方程式やベルトラミ・ミッチェルの式についても理解する。

 (12)  サンブナンの原理と曲げとねじり: サンブナンの原理を理解する。単純な変形様式、例えば曲げやねじりの問題への適用方法を学ぶ。

 (13)  円筒、球、回転円板、円柱の問題: 内圧を受ける圧肉円筒や球殻の弾塑性解を求める方法を学ぶ。
 (14)  平面問題: 平面ひずみと平面応力という、2次元問題の取り扱い方法を学ぶ。エアリーの応力関数や塑性変形に対するすべり線場法を導入する。

 (15)  まとめと演習2: 後半の内容についてまとめ、演習により理解を含める。

授業時間外学習 / Expected work outside of class

教科書や配布されたプリント等の資料を事前に読み、予習しておくこと。
各回で学んだ講義内容を復習しておくこと。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Course Content

定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。出席状況および講義で課した演習・レポート・小テスト(約20%)と定期試験による講義内容の理解度(約80%)で評価する。

基準 / Evaluation Criteria

基礎知識の習得度と講義内容に対する理解度について評価する。

教科書
Textbooks

石川博將   『弾性と塑性の力学』  (養賢堂)  

参考書
References

野田  直剛 他  『基礎弾性力学』  (日新出版)   阿部  博文、関根  英樹  『弾性学』  (コロナ社)   鷲津久  一郎  『エネルギ原理入門』  (培風館)   ティモシェンコ,グーディア  著 金多  潔  監訳  『弾性論』  (コロナ社)   S.Fボルグ  著 関谷  壮  訳  『テンソルと連続体力学入門』  (ブレイン図書)   北川 浩  『塑性力学の基礎』   (日刊工業新聞社)   冨田  佳宏  『弾塑性力学の基礎と応用』  (森北出版)   野田  直剛、中村  保共  『基礎塑性力学』  (日新出版)   小坂田  宏造  『応用塑性力学』  (培風館)   葉山  益次郎  『塑性学と塑性加工』  (オーム社)   青木  勇、小島  文夫、小森  和武、吉田  一也  『塑性力学の基礎』  (産業図書)   村田  雅人  『弾・塑性材料の力学入門』  (日刊工業新聞社)   有光  隆  『はじめての固体力学 -弾性、塑性、粘弾性-』  講談社  

備考
Other Comments

講義中に課す課題については、解答を導く際に使用した式や図を記入し、必ず提出すること。
オフィスアワーについて:  毎回の講義終了時に受付を行うので、各自申し出てください。
以下の科目を修得しているか、本科目と並行して履修していることが望ましい。
 材料力学1、材料力学2、機械材料