2016 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
62275
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
材料力学1(演習含)
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/4
GG2
担任者名
Instructor
齋藤 賢一
曜限
Day/Period
月2/水3
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 機械や構造物は十分な強度と剛性を有し、安定して機能することが要求される。このような強度・剛性・安定性を機械や構造物に保証し、さらに経済的にこれらを設計するための力学的な方法を理論と実験の両面から求める重要な工学部門の学問の一つが“材料力学”である。
 材料力学Ⅰでは、構造物の構造解析や強度設計を行うための知識と能力を養う。すなわち、材料の機械的性質と種々の形状を有する物体の応力や変形を解析するときに必要な『応力の定義と種類、応力とひずみの関係、静定・不静定問題に対する解法、組合せ応力、はりの応力とたわみ、ねじり』について講述し、構造部材に対する強度と変形についての基礎知識を習得する。また、講義で学習した理論を確認・適用する『演習』と『小テスト』を適宜実施し、講義内容の理解を一層深める。

到達目標 / Course Objectives

○材料の機械的性質、応力の定義と種類、応力とひずみの関係、静定・不静定問題に対する解法の修得。
○材料内部で発生している垂直応力とせん断応力の大きさと分布状態を導くことができる。
○外力が作用したときに生じる真直はりの曲げ応力とたわみを導くことができる。
○ねじりが作用する棒の変形や応力の分布状態を導くことができる。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

 下記の基礎知識について講述する。なお、講義内容の理解を深めるための演習と小テストを適宜実施する。

第1週 『工業材料と機械的特性』および『応力とひずみ』:
 (a)機械構造物に使用されている工業材料の紹介とその機械的特性について講述する。また、許容応力や安全率についても述べる。
 (b)『応力とひずみ』および『応力とひずみの関係』について講述し、理解を深める。また、応力の種類などについても述べる。

第2〜第3週 引張と圧縮(静定問題と不静定問題):
 (a)固体の内力と外力の静力学的なつりあいから、物体の任意の断面に生じる応力を求める静定問題について講述する。
 (b)静力学的な力のつりあいと物体の変形を考慮して応力を求める不静定問題について講述する。
 (c)温度変化を考慮しなければならないボイラ、タービン、熱機関、原子炉、ロケットなどの設計に必要な熱応力について講述する。そして、不静定問題と熱応力の問題について、例題を用いてさらに詳しく講述する。

第4〜第5週 組合せ応力: 構造部材が受ける外力は、2つ以上が同時に作用することが多い。そこで、材料内部に生じる垂直応力とせん断応力の大きさ、および、その分布状態について講述する。 (a)単純引張、2軸引張、平面応力状態
 (b)主応力、主せん断応力、純粋せん断
 (c)モールの応力円

第6週 真直はりのせん断力と曲げモーメント: 支持方法と荷重の種類によって、はりに作用する力の大きさが異なる。この違いを『せん断力線図』と『曲げモーメント線図』で明らかにする。 

第7〜第9週 真直はりの応力: 『外力の作用によって生じるはりの曲げモーメントと応力の関係、および、応力の分布状態』『外力の大きさとはりに生じる応力の大きさとの関係』『断面形状の意味』について講述する。
 (a)曲げ応力と断面1次モーメント
 (b)断面2次モーメントと断面係数
 (c)はりのせん断応力

第10〜第12週 はりのたわみ: はりは、外力によって変形する。そこで、任意の箇所の変位量(たわみ)を求め、はりの変形状態を明らかにする。すなわち、『たわみの基礎式とたわみ』『重ね合せの原理』『平等強さのはり(重ね板ばね)』について後述する。

第13〜第15週 ねじり: ねじりが作用する棒の変形の様子を示し、発生する応力の種類や大きさ、分布状態について講述する。 
 (a)丸棒と中空丸棒のねじり(ねじりモーメント、ねじり剛性、ねじりの断面係数、伝動軸) 
 (b)曲げとねじりを受ける丸棒

授業時間外学習 / Expected work outside of class

教科書や配布されたプリント等の資料を事前に読み、予習しておくこと。
各回で学んだ講義内容を復習しておくこと。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Course Content

定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。出席状況および講義で課した演習・レポート(約20%)と定期試験による講義内容の理解度(約80%)で評価する。

基準 / Evaluation Criteria

基礎知識の習得度と講義内容に対する理解度について評価する。

教科書
Textbooks

柳沢  猛  他   『基礎材料力学』    (日新出版)         

参考書
References

柳沢  猛 他  『基礎材料力学演習』  (日新出版)    ティモシェンコ、鵜戸口  英善 他訳  『材料力学』  (東京出版)    竹園  茂男  『基礎材料力学』  (朝倉書店)   伊藤  勝悦  『やさしく学べる材料力学』  (森北出版)    渥美  光 他   『材料力学1』   (森北出版)    清家  政一郎  『材料力学』   (共立出版)    柴田俊忍  他    『材料力学の基礎』  (培風館)   小山信次 他  『はじめての材料力学  第2版』  (森北出版)   石田良平 他  『材料力学』  (森北出版)   伊藤勝悦  『基礎から学べる材料力学』  (森北出版)  

備考
Other Comments

講義中に課す課題については、解答を導く際に使用した式や図を記入し、必ず提出すること。
オフィスアワーについて:  毎回の講義終了時に受付を行うので、各自申し出てください。