- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - シ
- 時間割コード
Course Code - 62513
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - データベース工学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 秋/2
- 担任者名
Instructor - 徳丸 正孝
- 曜限
Day/Period - 月5
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
コンピュータで処理される業務の大規模化,多様化に伴い,そこで用いられるデータも大容量化している.これらのデータを効率的に管理し,正確かつ迅速に処理する手段がデータベースである.本講義では,現在主流となっているリレーショナルデータベースについて,その必要性から実践的な使い方までを講義と実習を交えて学習する.まず,データベース管理システムの概要や設計概念について学び,後半では標準リレーショナルデータベース言語SQLを用いたデータベースの操作方法について演習を交えて学習する.
到達目標 / Course Objectives
本講義の到達目標は,以下の①〜④である.
①データベース・システムについての基本的な知識を有する.
②リレーショナル代数表現により,リレーショナルデータベースから目的の結果リレーションを求めることができる.
③実対象世界をモデル化し,適切なリレーショナルデータベースを設計できる.
④SQLを用いてリレーショナルデータベースの操作ができる.
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
講義内容は次の4項目に大別される.
1.データベースの基礎
2.リレーショナルデータベースの基礎
3.データベース設計
4.リレーショナルデータベース言語SQL
このうち4については,オープンソースのデータベース管理システムMySQLを用いてデータベース操作の演習を行う.
講義計画は以下の通り.
第1週: オリエンテーション,演習準備,データベースの基礎
講義の進め方について説明し,関大LMSによる資料配布,SQL動作確認などの演習準備を行う.その後,「データゲースとは」と題してデータベースの基礎とデータモデルについての講義を行う.
第2週: リレーショナルモデルのデータ構造
リレーショナルモデルの基礎について学ぶ.リレーショナルモデルのデータ構造の構成要素となるドメインやタプル,リレーションスキーマについて説明し,リレーショナルモデルの整合性制約について学ぶ.
第3週: リレーショナル代数(1)
リレーショナル代数表現において必要となる8つの基本演算のうち,和集合演算,共通集合演算,差集合演算,直積演算,射影演算,選択演算の6つの演算について学ぶ.また,Excelを用いてリレーションの演算に関する演習を行う.
第4週: リレーショナル代数(2)
第3週に引き続き,リレーショナル台数表現の基本演算を学ぶ.8つの基本演算のうち,結合演算,商演算の2つの演算を新たに学び,リレーショナル代数表現の総合的な演習を行う.
第5週: 確認テスト,データベース設計(1):正規化
第3週および第4週に学んだリレーショナル代数表現の理解度を確認するために,テストを実施する.
その後,リレーショナルモデルによるデータベース設計の基礎を学ぶ.この週では,情報の整理と正規化(第1正規形)について,Excelによる演習を交えて学習する.
第6週: データベース設計(2):高位の正規形
第5週で学んだリレーションの正規化について,より高位の正規形について学ぶ.この週では,第2正規形,第3正規形について,Excelによる演習を交えて学習する.
第7週: データベース設計(3):演習
講義前半のまとめとして,リレーショナル代数表現および正規化についての総合的な復習およびExcelによる演習を行う.
第8週: 確認テスト,データベース設計(4):ERモデル
講義前半の内容に関する理解度を確認するために,テストを実施する.その後,第7週までに学んだリレーションの正規形について,より高位の正規形(第4正規形,第5正規形)について簡単に紹介する.さらに,ERモデルを用いたデータベース設計について学ぶ.
第9週: データベースシステムの基礎,SQL(1):データ定義
データベースシステムの基本構成として,3層スキーマアーキテクチャ,3層クライアントサーバシステムについて学ぶ.その後,リレーショナルデータベース言語SQLの基礎について学ぶ.第9週以降は,MySQLを使用して演習を交えながら学習を進める.
第10週: SQL(2):基本的な問合わせ
SQLによる基本的な問い合わせとして,算術演算を用いた問い合わせについて学ぶ.また,出力の並べ替え,NULL(空白)の取り扱いなどについて演習を交えて学習する.
第11週: SQL(3):結合演算,集合関数とグループ化
SQLによる高度な問い合わせとして,結合演算を用いた問い合わせについて学ぶ.また,集合関数を用いたデータの集計,グループ化を用いた問い合わせについて学ぶ.
第12週: SQL基礎の復習
SQL(1)〜(3)までの内容を復習し,SQL問い合わせの演習を行う.
第13週:SQL(4):副問い合わせ
基本的な副問い合わせについて学ぶ.
第14週: SQL(5):複雑な問い合わせ,データ更新
SQL(4)で学んだ副問い合わせに引き続いて,より複雑な副問い合わせを学ぶ.その後,データの追加,削除,修正などを行うデータの更新方法について演習を交えて学習する.
第15週: SQL(6):ビュー,まとめ
表示内容を整理して効率的にデータ管理することのできるビュー機能について紹介する.その後,SQL(1)〜(5)で学んだSQL問い合わせのまとめを行う.授業時間外学習 / Expected work outside of class
MySQLを自宅PCにインストールすることで,自宅での演習が可能である.
講義で使用する資料は関大LMSで確認することができる.
- 成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Course Content
定期試験(筆記試験)の成績で評価する。定期試験の成績で評価する。
成績評価割合:定期試験(100%)基準 / Evaluation Criteria
①データベース・システムについての基本的な知識を有する.
②リレーショナル代数表現により,リレーショナルデータベースから目的の結果リレーションを求めることができる.
③実対象世界をモデル化し,適切なリレーショナルデータベースを設計できる.
④SQLを用いてリレーショナルデータベースの操作ができる.
- 教科書
Textbooks 速水治夫 リレーショナルデータベースの実践的基礎 コロナ社
関大LMSにより講義中に随時資料を配布する
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参考書
References 都司達夫/宝珍輝尚 データベース技術教科書 CQ出版社 山本森樹 体系的に学ぶデータベースのしくみ 日経BPソフトプレス
- 備考
Other Comments オフィスアワーについて:授業支援システム関大LMSにて随時受付を行います.