- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 環
- 時間割コード
Course Code - 64230
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 地球防災工学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 秋/2
- 担任者名
Instructor - 石垣 泰輔/石川 敏之/飛田 哲男
- 曜限
Day/Period - 水1
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
言語 / Language
<秋>
日本語(Japanese)授業概要 / Course Description
<秋>
都市社会の安全・安心を構築するために、都市システム工学科で何を学ぶべきかを、災害発生メカニズムとその対応策という観点より、都市社会と水工系分野の関連災害(担当:石垣)、都市社会と地盤系分野の関連災害(担当:飛田)および都市社会と構造系分野の関連災害(担当:石川)の内容で講義する。
到達目標 / Course Objectives
<秋>
都市社会の安全・安心の構築と学ぶべき科目との関連を知り、将来、技術者として直面する問題解決には、都市システム工学科において学ぶ知識の統合が必要なことを理解する。
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
<秋>
A. 第1週〜第5週:都市社会と水工系分野の関連災害(担当:石垣)
第 1週:わが国の自然災害と都市: わが国では、暴風、豪雨、豪雪、地震、津波、高潮など多くの自然災害が発生している。その上、多くの都市がこれらの災害を受けやすい。ここでは、自然災害という観点より都市社会の脆弱性について述べる。また、シラバスの説明と都市システム工学科で学ぶ科目との関連を説明するとともに、技術者倫理についても言及する。
第2週:水とのたたかいの歴史: 都市形成の歴史には、天災と呼ばれる自然災害とのたたかいの側面がある。ここでは、古代より続く洪水とのたたかいの歴史を、淀川流域の事例をあげて説明する。
第 3週:水災害の発生メカニズム: 洪水災害、高潮、津波などの水災害の発生メカニズムと実態を概説し、その対策と解決すべき問題点について述べる。
第4週:都市型水害の実態とその対策: 近年における都市機能の高度化に伴い、新たな形態の水害が発生している。このような都市型水害の実態と問題点について概説する。
第5週:水災害に強い快適な都市を造るために: 水災害に関連する問題点を整理し、その問題を解決するために必要な知識を都市システム工学科のカリキュラムで学ぶかを紹介する。
B. 第6週〜第10週:都市社会と地盤系分野の関連災害(担当:飛田)
第 6週:地盤の成り立ちと都市の形成: 地盤は市民の生活を支える基盤である.そこでまず初めに我が国の地質構造の概要を述べ、さらに都市が多く存在する平野地盤の成り立ちとその性質について説明し,大阪平野を例にとって非常に軟弱な地盤上にどのようにして都市が造られてきたかについて述べる.
第 7週:地盤災害の歴史と市民生活: 軟弱地盤の沈下と崩壊,降雨による斜面崩壊などの自然災害,さらには人為的災害ともいえる地盤汚染が市民生活を脅かしてきた歴史と実情について述べる.
第 8週:地盤災害の発生メカニズム: 土あるいは岩石からなる地盤の性質と主に降雨災害によって地盤や地盤構造物が崩壊する理由について分かりやすく説明するとともに,その対策工法(地盤を強くする方法)の歴史と現状について述べる.
第 9週:地震と地盤災害: 地震災害を中心にして,地盤に作用する地震作用力の規模と性質,さらにはこの時発生する地盤災害の種類と規模について説明する.また地震から地盤構造物を守るために考え出された工法の概要について述べる.
第10週:災害に強い快適な地盤を造るために: これからは地盤をより強くより安全なものにすると同時に,市民にとって「快適な地盤と地盤構造物」を造っていくことが求められる.このために都市システム工学科で学ぶ者は何を思い,何をしなればならないかについて考える.
C.第11週〜第15週:都市社会と構造系分野の関連災害(担当:石川)
第 11週:地震による社会基盤構造物の災害: わが国で起こった大地震,それに伴う構造物の被害の状況などについて述べる.また,社会基盤構造物の設計・製作・維持管理に関わる学問分野と関西大学で学ぶことができるカリキュラム群を紹介する.
第12週:安全な社会基盤構造物の整備とその設計法の変遷: 都市での安心できる市民生活や経済活動には,安全な社会基盤構造物の整備が欠かせない.そのため,大規模な自然災害を経験するたびに設計法が見直され,新しい設計基準に改善されている.ここでは,地震災害に伴う設計法の変遷について述べる.
第 13週:自然災害に対する既存構造物の対策: 現在,社会基盤構造物はは想定される災害に対して大きなダメージを受けないように設計されている.しかし既存の構造物は,現在想定されている災害に対して対応できていない.ここでは自然災害に対する既存構造物の補強等の対策について述べる.
第 14週:社会基盤構造物の劣化損傷と維持管理: 社会基盤構造物は,供用されてから更新に至るまでの時間が極めて長く,自然環境下に晒される間に建設時の性能を徐々に失っていく.ここでは,社会基盤構造物の劣化損傷の事例や,維持管理対策について述べる.
第15週:安全で安心な社会基盤構造物を造るために: 自然災害や経年劣化に対して,安全で安心な社会基盤構造物を造るあるいは管理する事が重要である.そのために必要なことについてハード面やソフト面も踏まえて考える.
授業時間外学習 / Expected work outside of class
<秋>
都市社会や災害に関する報道に興味を持ち、関連する資料を読むことが望ましい。
- 成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Course Content
<秋>
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。課題レポート(40%)、平常の小レポート(40%)、出席等の平常点(20%)
基準 / Evaluation Criteria
<秋>
上記の評価で、60%以上を合格とする。
出席を毎回とり、出席率が70%未満の者は不合格とする。
- 教科書
Textbooks <秋>
備 考 / Note=====================================
<秋>
特に指定しない。
-
参考書
References <秋>
目黒公郎、村尾 修 都市と防災 放送大学教育振興会 京都大学防災研究所監修 自然災害と防災の事典 丸善出版
備 考 / Note=====================================
<秋>
- 備考
Other Comments <秋>
関連する学習・教育目標の項目:(A)、(D)
オフィスアワーは、講義終了後および希望者と調整の上実施する。