- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 環
- 時間割コード
Course Code - 64344
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 量子エネルギー学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 三宅 義和
- 曜限
Day/Period - 月2
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
はじめに、高校物理の復習をかねて、20世紀始めに古典力学が破綻した様子について①.熱輻射問題、②.水素原子のスペクトルおよび③.光電効果について、講義および演習を行う。
つぎに、量子効果の特徴について、種々の現象を例に取り、説明を行う。Schrodingerの波動方程式を導入し、解析的に解ける場合(井戸型ポテンシャル系、水素原子系)、その解法を説明して、固有関数、固有値、および量子数について定量的に理解させる。つぎに、波動関数を現実の系に適用するときは、厳密には解くことができないことを、分子や固体について説明して近似的な解法の研究が
なされていることを説明する。到達目標 / Course Objectives
以下の点を最低限理解すべきである。
①プランクの法則とウィーンの変移則を理解して熱輻射問題が定量的に評価できること。
②電磁波、光の性質について、定性的(二重性)、定量的(エネルギーと波長、振動数)について理解していること。
③波動方程式について、その意味を理解していること。
④簡単な系(1次元、2次元および3次元における無限井戸型ポテンシャル系)での固有関数、固有値およびエネルギーの縮退について、定量的に議論できること。
⑤水素原子系での量子数を理解して周期表の元素の基底状態における電子の軌道充填について理解していること。
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
1.ガイダンス(第1週);量子力学と先端技術とのかかわり
2.古典力学(ニュートン力学、Maxwellの電磁方程式)の破綻(第2〜4週)
1.光電効果(光量子仮説)、
2.ボ-アの量子条件(原子構造模型)
3.プランクの量子仮説による熱放射
3.量子力学の誕生(第5〜7週)
1.光の二重性と不確定性原理、
2.Schrodingerの波動方程式(波の方程式との違い)
3.第1回中間試験
4.簡単な系での波動方程式の解と波動関数の性質(弟8〜11週)
1.1次元井戸型ポテンシャル系での波動関数、
2.2次元、3次元井戸型ポテンシャル系、有限ポテンシャル系での波動関数、固有関数、固有値、
5.水素原子(ク-ロンポテンシャル系)系での波動関数の性質(弟12〜14週)
1.波動方程式の解法と量子数の導入、
2.固有関数の性質と周期表(電子スピン、パウリ排他原理、 Fermi粒子、Bose粒子、多電子原子)
3.第2回中間試験
6.第3回中間試験(第15週;到達度確認試験)授業時間外学習 / Expected work outside of class
毎週、演習問題を課すので、各自のノートに解いて授業に臨むこと。
- 成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Course Content
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。到達度の確認の成績と平常成績で総合評価する。履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準 / Evaluation Criteria
到達度の確認6割が合格の最低ラインであるが、授業中の問題解答等平常成績も考慮する。
- 教科書
Textbooks 安部正紀 『はじめて学ぶ「量子化学」』 (培風館) アトキンス 『「物理化学要論」第5版の第12,13章』 (東京化学同人)
必要に応じて、インフォーメーションシステムで講義資料は配布する。
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参考書
References
高校時代に物理を履修していない学生は、高校物理の教科書か参考書を購入して、復習をしてから受講して欲しい。また、1年次の物理の力学や電磁気学を修得する必要がある。
数多くの量子力学の本が出されているが、ブルーバックスなど科学の読み本を参考にして、量子の世界に興味を持って欲しい。
- 備考
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