- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 環/工
- 時間割コード
Course Code - 64328
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 有機化学反応論
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 大洞 康嗣
- 曜限
Day/Period - 金4
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
二年次配当の「有機化学」および「環境有機化学」において修得した様々な有機化学の反応の中から,官能基の変換反応で特に基本的で大切なものを選び,それらの反応について講義する。即ち,これらの反応を置換反応,脱離反応,付加反応,転移反応の反応別に再構成し,それらの反応を支配する原理を電子の移動によって詳述する。本講義によって,化学反応を支配するのは,基質(反応物質)の分子内の電子の偏りによって生じる反応中心と,反応試薬の活性部位との間の相互作用によることを理解させる。すなわち,反応試薬の側では,カチオン,アニオン,ラジカルの3種の反応活性体がああり,それを受け入れる基質側では,部分的な電荷の偏りよって生じる負電荷または正電荷を帯びた反応点のみが存在することを例を挙げて説明する。
到達目標 / Course Objectives
(1) 有機化学が様々な一見何のつながりのない反応を記憶するのでなく,体系的に理解できる学問であることを学ぶ。
(2) 将来研究開発にたずさわる際の一助とするため,有機化学のより高度な知識を身につけることができる。
(3) 化学反応では,必ず起こる副反応によって有害物質が生成する。このため,常に反応の全体を見渡し,有害物質などの処理が適切に行えなければならない。このような問題の処理・解決を行うための基礎知識を身につける。
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
括弧内は,対応する教科書の章である。
1. 有機反応論の基礎: 電子の流れの表し方。酸と塩基
2. 有機反応論の基礎: 立体化学(第6章)
3. 求核置換反応:SN1機構(第7,8章)
4. 求核置換反応:SN2機構とSNi機構(第7,8章)
5. ラジカル置換反応
6. 求核置換反応:アシル化合物の反応(第10章)
7. 求核置換反応:エノラートイオンの関与する反応(第11章)
8. 求核付加反応:エノラートイオンの関与する反応(第11章)
9. 付加反応:求電子付加反応(第3,4章)
10.付加反応:ラジカル付加反応
11.付加反応:求核付加反応(第9章)
12.芳香族求電子置換反応(第5章)
13.芳香族求電子置換反応:置換基効果(第5章)
14.脱離反応:E1およびE2機構,Hofmann脱離(第7,8,12章)
15.転移反応授業時間外学習 / Expected work outside of class
授業資料、教科書、ノートを読み返し、授業内容の理解に努めるよう復習をすること。
- 成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Course Content
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。到達度の確認(筆記による学力確認)を70%とし,平常成績(随時課するレポートや出席状況・態度など)を30%として評価する。
基準 / Evaluation Criteria
少なくとも,それぞれの化合物の合成方法,反応等の知識を持ち,それらの反応機構が電子の移動を示して理解できていること。
- 教科書
Textbooks J. McMurry,E. Simanek 著 伊東他訳 『マクマリー有機化学概説 第 6 版』 (東京化学同人)
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参考書
References 加藤明良 『有機反応メカニズム演習 200』 (三共出版) 山口達明 『有機化学の理論 学生の質問に答えるノート 第四版』 (三共出版) 竹内敬人他訳 『困ったときの有機化学』 (化学同人) 東郷秀雄 『新版 有機反応のしくみと考え方』 (講談社) 日本薬学会編 『知っておきたい有機反応100』 (東京化学同人)
- 備考
Other Comments この科目を受講するに際し,有機化学および環境有機化学を習得していることが望ましい。
オフィスアワーについて: メールまたは面談 (事前にメールで予約することが望ましい) にて随時受け付けます。
メールアドレス: e-mail:obora@kansai-u.ac.jp