2016 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
65006
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
基礎化学3(演習含)
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/4
3
担任者名
Instructor
矢野 将文
曜限
Day/Period
火1/金2
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

有機化学は水素、炭素、窒素、酸素などを含む有機化合物の化学である。有機化合物の構造を知り、その性質や反応について学ぶのが有機化学の基礎である。現在の有機化学は化合物の「構造と性質」と「反応」の両面から理論的に整然と体系化しており、講義を通して、多様に見える有機反応も、統一された原理・規則によって説明できることが理解できるようになる。
本講では、まず、有機化学を学ぶ上で最小限必要な電子構造、化学結合、酸と塩基や命名、構造の表示法などの基礎を学ぶ。ついで、有機化合物の中でも、主に水素、炭素からなる炭化水素(アルカン、アルケン、アルキン)などの合成や反応について学ぶ。本講のもう一つの大きな特徴は演習にある。演習問題を自ら考え、解答することにより基礎的な理論をより深く理解させることにある。多くの演習問題にチャレンジし、自分の答えを書いてみることが大切である。実際に解答してみれば、自分がどこまで理解しているか判定できることに気づくであろう。

到達目標 / Course Objectives

①有機化合物の構造式から結合形式や形状およびその物性を予測できる。
②いくつかの重要な官能基変換反応や炭素-炭素結合形成反応に関する知識を習得する。
③簡単な有機分子について、その合成経路を考案できる。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回  大学で学ぶ有機化学とはどのようなものか
第2回  一般化学の復習:電子構造と結合(1)(教科書・上巻・1章)
第3回  一般化学の復習:電子構造と結合(2)(教科書・上巻・1章)
第4回  一般化学の復習:電子構造と結合(3)(教科書・上巻・1章)
第5回  一般化学の復習:電子構造と結合(4)(教科書・上巻・1章)
第6回  酸と塩基:有機化学を理解するための重要なことがら(1)(教科書・上巻・2章)
第7回  酸と塩基:有機化学を理解するための重要なことがら(2)(教科書・上巻・2章)
第8回  酸と塩基:有機化学を理解するための重要なことがら(3)(教科書・上巻・2章)
第9回  有機化合物への招待:命名法、物理的性質、および構造の表示法(1)(教科書・上巻・第3章)
第10回  有機化合物への招待:命名法、物理的性質、および構造の表示法(2)(教科書・上巻・第3章)
第11回  有機化合物への招待:命名法、物理的性質、および構造の表示法(3)(教科書・上巻・第3章)
第12回  有機化合物への招待:命名法、物理的性質、および構造の表示法(4)(教科書・上巻・第3章)
第13回  有機化合物への招待:命名法、物理的性質、および構造の表示法(5)(教科書・上巻・第3章)
第14回  有機化合物への招待:命名法、物理的性質、および構造の表示法(6)(教科書・上巻・第3章)
第15回  中間試験
第16回  中間試験の解説
第17回  アルケン:構造、命名法、および反応性の基礎・熱力学と速度論(1)(教科書・上巻・第5章)
第18回  アルケン:構造、命名法、および反応性の基礎・熱力学と速度論(2)(教科書・上巻・第5章)
第19回  アルケン:構造、命名法、および反応性の基礎・熱力学と速度論(3)(教科書・上巻・第5章)
第20回  アルケン:構造、命名法、および反応性の基礎・熱力学と速度論(4)(教科書・上巻・第5章)
第21回  アルケンの反応・付加反応の立体化学(1)(教科書・上巻・第6章)
第22回  アルケンの反応・付加反応の立体化学(2)(教科書・上巻・第6章)
第23回  アルケンの反応・付加反応の立体化学(3)(教科書・上巻・第6章)
第24回  アルケンの反応・付加反応の立体化学(4)(教科書・上巻・第6章)
第25回  アルキンの反応―多段階合成の基礎(1)(教科書・上巻・第7章)
第26回  アルキンの反応―多段階合成の基礎(2)(教科書・上巻・第7章)
第27回  アルキンの反応―多段階合成の基礎(3)(教科書・上巻・第7章)
第28回  アルキンの反応―多段階合成の基礎(4)(教科書・上巻・第7章)
第29回  アルキンの反応―多段階合成の基礎(5)(教科書・上巻・第7章)
第30回  総合試験

授業時間外学習 / Expected work outside of class

授業資料、教科書、ノートを読み返し、理解が不十分な箇所に関しては各自参考書を調べるなどして復習をすること。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Course Content

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。講義時間を利用した4回の演習(50%)、中間試験(25%)、総合試験(25%)により、本講義で学んだ知識の理解度とその活用できる程度によって評価する。なお、演習で基準に達しない場合は再演習を義務づける。

基準 / Evaluation Criteria

講義内容に対する理解度

教科書
Textbooks

Paula  Y.  Bruice  『ブルース有機化学 第7版(上)』  (化学同人)  

参考書
References

Paula  Y.  Bruice  『ブルース有機化学問題の解き方 第7版(英語版)』  (化学同人)   Paula  Y.  Bruice  『ブルース有機化学 第7版(下)』  (化学同人)   John  McMurry  『マクマリー有機化学 第7版(上)』  (東京化学同人)   John  McMurry  『マクマリー有機化学 第7版(中)』  (東京化学同人)   John  McMurry  『マクマリー有機化学 第7版(下)』  (東京化学同人)   John  McMurry  『マクマリー有機化学問題の解き方  英語版』  (東京化学同人)   Robert  T.  Morrison、  Robert  N.  Boyd  『モリソン・ボイド有機化学 第6版(上)』  (東京化学同人)   Robert  T.  Morrison、  Robert  N.  Boyd  『モリソン・ボイド有機化学 第6版(中)』  (東京化学同人)   Robert  T.  Morrison、  Robert  N.  Boyd  『モリソン・ボイド有機化学 第6版(下)』  (東京化学同人)   K.Peter  C.  Vollhardt、  Neil  E.  Schore  『ボルハルト・ショアー現代有機化学 第4版(上)』  (化学同人)   K.Peter  C.  Vollhardt、  Neil  E.  Schore  『ボルハルト・ショアー現代有機化学 第4版(下)』  (化学同人)   Jr.,Maitland  Jones  『ジョーンズ有機化学  第3版(上)』  (東京化学同人)   Jr.,Maitland  Jones  『ジョーンズ有機化学  第3版(下)』  (東京化学同人)   Jonathan  Clayden、Stuart  Warren、Nick  Greeves、  Peter  Wothers  『ウォーレン有機化学(上)』  (東京化学同人)   Jonathan  Clayden、Stuart  Warren、Nick  Greeves、  Peter  Wothers  『ウォーレン有機化学(下)』  (東京化学同人)   T.W.Graham  Solomons  、Craig  B.Fryhle  『ソロモンの新有機化学  (上)』  (廣川書店)   T.W.Graham  Solomons  、Craig  B.Fryhle  『ソロモンの新有機化学  (下)』  (廣川書店)   Jerry  March  『マーチ有機化学(上)―反応・機構・構造  (丸善)   Jerry  March  『マーチ有機化学(下)―反応・機構・構造  (丸善)  

備考
Other Comments

1有機化学は暗記に頼る断片的知識の習得では学べない。系統的・論理的理解法を強く意識して学習すること。2多くの新しい概念を習得しなければならないので、予習、講義と演習の徹底理解、および復習が不可欠である。3講義内容の理解を深めるためには、自主的な演習(章末問題など)が必要である。4講義内容の理解を真に自分のものにするには積極的な教員への質問が不可欠であり、これを評価の対象とする。
 マテリアル科学コース(JABEE認定プログラム)での本科目の学習・教育目標はB。
 同コースで、本科目の基礎となる科目は化学(演習含)(基礎化学Ⅰ)、基礎化学Ⅱ。
 同コースで、本科目を基礎とする科目は化学実験、固体の物理的性質。
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