2016 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
62259
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
機械基礎製図
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
2
担任者名
Instructor
谷 弘詞/呂 仁国
曜限
Day/Period
月1/月2
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 設計のアウトプットは製図という形で行われる。作成された図面は、作成者の意図する情報を図面使用者に確実かつ容易に伝達する重要な媒体であり、技術の国際語としての性格を持つ。
 そのため、機械技術者は正しい図面が描け、誤りなく図面を読めなければならない。
 本講義の目標は、その第一歩として、講義と演習を通じて機械製図法の基礎と規格を学習し、機械製図の理解に努める。

到達目標 / Course Objectives

 1.機械製図・工業規格に知識を身につける。
 2.製図作業に使用する機器の使用方法を身につける。
 3.製図用文字(漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字、数字、記号)が正しく書ける。
 4.線の種類と用法の知識を身につけ、線を正しく描ける。
 5.投影法の知識を身につけ、図形の表し方が理解できる。
 6.スケッチ作業を通して各種測定工具・ゲージの使用方法を身につける。
 7.寸法記入法を身につける。
 8.寸法公差とはめあい、幾何公差の記号とその表示方法が理解できる。
 9.表面性状の図示方法とその記入方法が理解できる。
10.溶接記号とその表示方法が理解できる。
11.主要な工業材料の表示記号が理解でき、材料の判別ができる。
12.主要な機械部品(ねじ・歯車・ばね・軸受)の簡略製図法を身に付け、それらが描ける。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

この科目では、以下に示す項目について、機械の製図に関する基礎知識を学習する。
第1週:機械製図について
  ・  図面が備えるべき基本要件、日本工業規格(JIS)
  ・  製図用具、製図機械(ドラフティングマシン)の使い方
第2~4週:文字と線の種類と用法
  ・  表題欄の形状と寸法
  ・  文字の練習(数字、ローマ字、漢字、仮名、記号)
  ・  線の練習(実線、破線、一点鎖線、二点鎖線)
第5~8週:Vブロックのスケッチと製図
  ・  スケッチの要領と検図
  ・  測定器具の使用法
  ・  投影法の体系
  ・  第三角法による製図
  ・  立体図の描き方(斜投影、軸測投影、透視投影)第9~14週:機械要素のスケッチと製図
以下のサンプルについて、その種類と用法、簡略画法、断面図示法、表面性状、寸法公差とはめあい、幾何公差、加工方法、工業材料記号などを総合的に学習する。
  ・  歯車
  ・  ねじ
  ・  ばね
  ・  ころがり軸受および溶接記号
第15週:自己採点方式による機械製図法の理解度確認

授業時間外学習 / Expected work outside of class

第4学舎3号館3階にオープン利用のためのデザイン教室小ルームがある。
この教室で、再提出の図面の製図作業ができる。室内に25台の平行定規付き製図台と、その下の棚にアーム式ドラフティング・マシンが格納されている。
使用可能な曜日と時間帯は教室の入口に掲示されている。
教室はオートロック式のため、入室には学生証が必要。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Course Content

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。出席・提出課題・平常試験など、平常成績で総合評価する。
実技をともなう科目であるから、出席と図面提出が必要である。1.理由のない欠席・遅刻は減点の対象とする。
2.図面や課題の提出期限遅れは減点の対象とする。
3.図面や課題は、正確さ・美しさ・速さの観点から検図し評価する。
4.随時、機械製図法に関する演習課題を課し、製図法の理解度を評価する。

基準 / Evaluation Criteria

提出された手書き図面(40%)、出席状況(40%)、演習課題(20%)から総合的に評価する。

教科書
Textbooks

大西    清  『JISにもとづく標準製図法(第13全訂版)』  (理工学社)  <発行2010年7月>
教科書や製図作業を補うプリントを適宜配布する。

参考書
References

大西 清  『基礎製図(第4版)』  (理工学社)  <発行2008年3月> 山田 学  『図解力・製図力おちゃのこさいさい―図面って、どない描くねん!LEVEL0  』  (日刊工業新聞社)  <発行2008年2月> 藤本 元・御牧拓郎  監修、植村育三・高谷芳明・多根井文男・深井完祐  共著  『初心者のための機械製図(第3版)』  (森北出版)  <発行2010年12月> 大西 清  『JISにもとづく機械製作図集(第6版)』  (理工学社)  <発行2009年6月> 大西 清  『JISにもとづく機械設計製図便覧(第11全訂版)』  (理工学社)  <発行2009年11月>

備考
Other Comments

1.スケッチ作業は、フリーハンドでスケッチ用紙にサンプルの形を描き、その図に機械加工に必要な情報(寸法、寸法公差、幾何公差、加工法に基づく表面性状、工業材料の材質など)を測定工具を用いて計測し、もれなく記入する。その情報をもとに、製図用紙に手書きで機械製図法にもとづく製図(図面)を描く。
2.手書き製図は、各自指定された製図台と製図機械(ドラフティングマシン)を用いて製図室で行う。準備する製図器具および使用する製図用紙の種類とサイズはそのつど指示する。
3.製図室の機器は理工系学部全学科が使用するので、丁寧に取扱い、使用後は整理整頓に留意する。製図室内での飲食を禁止する。
4.製図能力の向上には、多くの機械図面を読み取り、その図面より機械の持つ機能や設計法を判断する能力を養うことが大切である。参考書には多くの機械図面が掲載されているので、それらを参照することを勧める。
5.オフィスアワーについて:随時受付を行う。