2016 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
50731
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
差別と社会1
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
石元 清英
曜限
Day/Period
月3
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 性はきわめてプライベートな領域に属することがらである。そして、プライベートなことがらゆえ、秘められるべきものとされてきた。また、性は恥ずかしいこと、下品なこととみなされ、性について考え、語り合うことは、避けられてきた。一方、こうしたプライベートなことがらである性に対して、国家権力や地方行政、世間、慣習などからさまざまな干渉・管理が行われてきたことも事実である。こうしたもとで、不当に権利を侵害されてきた人たちは、これまで数え切れないほど存在する。そして、性にまつわる権利の侵害や社会的排除、バッシングを私たちの社会は、長いあいだ人権にかかわる問題とはみてこなかった。それは性が秘められるべきことがらであり、恥ずかしいこと、下品なこととみなされてきたからであり、性について考え、語り合うことがタブー視されてきたためである。
 講義では、セクシュアリティと差別について考える。取り上げるテーマは、同性愛者やトランスジェンダー、インターセックスなどのセクシュアル・マイノリティ、性感染症であるHIV/AIDS、生殖と女性の身体をめぐる諸問題である。

到達目標 / Course Objectives

 差別問題が社会学という学問にとって、非常に興味深い研究対象であることに気づき、多様な差別問題について理解を深める。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

Ⅰ.セクシュアリティと差別
 1.イントロダクション
Ⅱ.なぜ、セクシュアル・マイノリティについて考えるのか-異性愛社会を問う
 2.セクシュアル・マイノリティとは何か:その多様なありよう
 3.セクシュアル・マイノリティへのまなざし:偏見・誤解を解く(1)
 4.セクシュアル・マイノリティへのまなざし:偏見・誤解を解く(2)
 5.セクシュアル・マイノリティへのまなざし:偏見・誤解を解く(3)
 6.セクシュアル・マイノリティと現代社会:取り残された人権
 7.セクシュアル・マイノリティたちの発言:ゲストスピーカーを招いて
Ⅲ.病いと差別-HIV/AIDSと現代社会
 8.HIV/AIDSとは何か:ひとつの病いからみえてくるもの
 9.HIV感染の世界的広がり:米国で何が起こったか
 10.HIV感染の世界的広がり:アジア・アフリカで何が起こったか
 11.HIV/AIDSと日本社会の特殊性-いま、何を考えなければならないのか
Ⅳ.生殖と女性の身体-人権の視点から考える
 12.ピルと人工妊娠中絶:女性の自己決定権とは何か
 13.生殖技術とreproductive  health/rights:出生前診断とジェンダー
 14.子どもを産めない女は不幸か:母性神話と不妊「治療」
Ⅴ.差別とは何か
 15.多様な差別問題と人権

授業時間外学習 / Expected work outside of class

 配付資料を読み、授業内容の理解に努めてください。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Course Content

定期試験(筆記試験)の成績で評価する。 成績は定期試験の成績で評価する。

基準 / Evaluation Criteria

 講義内容に対する理解

教科書
Textbooks


なし。毎回、プリントを配付する。

参考書
References

伏見憲明監修  『MILK写真で見るハーヴェイ・ミルクの生涯』  AC  Books   石元清英  『ジェンダーとセクシュアリティ』  嵯峨野書院   荻野美穂  『ジェンダー化される身体』  勁草書房  

備考
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