2016 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
経/商/社/シ/環/化
時間割コード
Course Code
00642
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
民俗学を学ぶ
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
B
担任者名
Instructor
佐々木 康人
曜限
Day/Period
水2
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

民俗学は、人々が世代から世代へと受け継いできた日常の生活文化を対象とし、その歴史性や地域性、あるいは機能や構造を研究する学問である。対象とする日常の生活文化とは、衣食住をはじめ、生業・技術、信仰、社会集団、言語などである。それは今日においても我々が生活する身のまわりのことども全般であるともいえ、その考察により、日本の基層文化とは何かということを解明していくのである。日常の生活文化は、文献資料として遺されることが少なく、その分析には、従来から伝承者からの聞取りや参与観察といったフィールドワークによる手法が重視されてきた。
 本講義では、民俗学の意義とフィールド・ワークなどの研究方法を知ると共に、日本人の日常の生活文化の考察から、日本人(文化)についての再認識の場になれればとも考える。
また、本年度は歴史学的な手法も取り入れながら、民俗文化を考察していく予定である。
 伝統的な民俗行事に馴染みの薄い学生も多いと思われるので、授業では毎回、実際の民具の紹介や映像資料を観ることにより、内容を理解しやすくしたい。

到達目標 / Course Objectives

・多様な民俗文化についての知識を得ることと、その研究意義を知る。
・民俗学の分析手法・方法論を学ぶことにより、日本の生活文化や基層文化について、自ら考える態度と能力を身につける。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

1. ガイダンス・民俗学とは。
2. 日本の年中行事 ─正月・春の民俗儀礼─
3. 日本の年中行事 ─夏・秋の民俗儀礼─
4. 日本の年中行事 ─盆行事─
5. 日本人の祖先信仰 ─他界観─
6. 日本人の祖先信仰 ─葬送墓制儀礼─
7. 日本人の祖先信仰 ─身近な者の死とその受容―
8. 人の一生 
  ・通過儀礼の構造
  ・年齢集団と年齢階梯制  ―子供組と若者組―
9. 来訪神の諸相
10. 心意の民俗
   ・禁忌(タブー)とケガレ観の発生
11. 民俗学・人類学から考える時間概念
12. 物質文化─木炭─
13. 物質文化─日本人の住まい
14. 日本歴史と民俗─御霊会の発生と伝播─
15. 総括・質疑応答
 主に上記のテーマで講義を進行するが、上記の各事柄(民俗)は、それぞれが互いに密接に関わり合いながら日本民俗を形成していることを念頭に置いておくこと。
 受講生の関心や講義進行などにより上記の順序は入れ替る可能性あり。
  寺社祭礼や民俗行事にあまり触れたことのない学生にとっても、少しでも実感が持てるように視聴覚教材を多く取り入れた授業としたい。

授業時間外学習 / Expected work outside of class

大学の近辺には、本講義と関連する国立民族学博物館や日本民家集落博物館などがあるので、一度は見学しておくことが望ましい。このほかでも日ごろから博物館・資料館などを訪れる機会を意識的に持つこと。また、自分が居住する地域の祭りや風習、歴史に直に触れる機会を持つこと。そして自分たちが無意識に過ごしている日常生活の中の有り様を受講を機会に、意識的に観察すること。こうした行為が、本講義内容の理解に大いに役立つであろう。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Course Content

定期試験(筆記試験)の成績で評価する。受講人数などにより、定期試験(論文)に変更の場合有。

基準 / Evaluation Criteria

基本は定期試験により評価するが、日ごろの授業への取り組みを考慮し、加点または減点する場合もある。

教科書
Textbooks


使用しない。

参考書
References

福田アジオ・宮田登編  『日本民俗学概論』  吉川弘文館   佐野賢治 他編  『現代民俗学入門』  吉川弘文館   上野和男 他編  『新版  民俗調査ハンドブック』  吉川弘文館  
適宜、授業中に指示する。

備考
Other Comments

*授業中の私語や携帯電話の通話・メールなどは厳禁とし、教室からの退室及び単位不認定など厳しく対処する。厳守できない者は履修しないこと。