2016 年度の講義概要のデータベースを検索します。
学部・研究科
Faculty/Graduate School
経/商/社/シ/環/化
時間割コード
Course Code
00463
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
ことばと思考
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
A
担任者名
Instructor
稲岡 大志
曜限
Day/Period
火4
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

この授業では、言葉に関する哲学的議論を学びます。言葉の「意味」とは何か、絵や写真と言葉の違いは何か、言葉が世界を正しく表現できるのはなぜか、といった、表現の媒体としての言葉に関する問いや、言葉と心との繋がり、言葉と規則の関わり、フィクションにおける言葉、といった、言葉と世界をめぐる論点を取り上げて、言語哲学や分析哲学と呼ばれる哲学の一分野を学びます。言葉をめぐるさまざまな謎(とその解決)を通じて、哲学的思考のスキルを習得し、自分でも使えるようになることが大きな目標です。

到達目標 / Course Objectives

①言語をめぐるさまざまな哲学的議論を理解し、その面白さを知ること。
②講義を通じて学んだ哲学的思考のスキルを自分でも使いこなすことができるようになること。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

以下の予定に従って講義します。各トピックにつき1、2回の講義をあてる予定です。受講生の関心や理解度に応じて講義内容を変更する可能性があります。

        1 言葉の「意味」はどこにある?
        2 記述理論:「現代の日本の大統領は女性である」という文は正しい?間違い?
        3 可能世界意味論:「あなたは哲学の講義の単位を落とす可能性がある」とは何を言っている文なのか?
        4 フィクションと言語:「シャーロック・ホームズが生涯歩いた歩数の合計は偶数である」は正しい?
        5 規則のパラドクス:「59+32=5」は誤りではない?
        6 コミュニケーションと言語:言語なんていうものは存在しない?
        7 言葉が世界を正しく表現できるのはなぜか:「この部屋にドラゴンはいません」はなぜ正しい?
        8 最終試験

授業時間外学習 / Expected work outside of class

  授業中に指示する参考書などを読むなどして、授業内容の理解を深めること。学期中にレポート課題を出すので、しっかりと取り組むこと。

成績評価の方法・基準
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Course Content

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。授業期間中に課す中間レポート(30%)、最終講義時に実施する期末試験(70%)

基準 / Evaluation Criteria

到達目標に挙げた点が達成されているかどうかを基準とします。

教科書
Textbooks


特定の教科書は使用しません。

参考書
References

青山拓央  分析哲学講義  筑摩書房   八木沢敬  分析哲学入門  講談社   野本和幸・山田友幸編  言語哲学を学ぶ人のために  世界思想社  
初回授業の前に、ここに挙げた三冊のどれでもよいので手にとって中をめくって読んでみてください。講義で学ぶ内容のイメージが大まかにつかめるはずです。参考書は他にも多くあります。その都度授業内で指示します。

備考
Other Comments

哲学の議論は一見すると抽象的でつかみどころがないように感じられるかもしれません。また、そもそもなぜそのようなことが問題になるのか、最初はぴんと来ないかもしれません。しかし、哲学は身近にあふれる素朴な疑問から始まるもので、落ち着いてじっくりと考えればちゃんと理解できるようになります。本授業を通して、哲学の面白さを知ってもらうことを願っています。