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学部・研究科
Faculty/Graduate School
法/文/経/商/社/政策
時間割コード
Course Code
82001
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
倫理学概論a
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
F
担任者名
Instructor
後藤 博和
曜限
Day/Period
火6
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 「倫理学」とは「道徳」を対象とする哲学すなわち「道徳哲学」であり、「哲学」とは、ふだん当たり前と思われている事柄を根底から考えなおす営みである。したがって「倫理学」とは、親や教師によって当たり前のこととして植え付けられ、社会生活を送る上でもで自明ものとされてきた道徳規範をいったん括弧に入れて考えなおす学である。 
 「倫理学」は「メタ倫理学」・「規範倫理学」・「応用倫理学」という3つの下位部門をもつが、「倫理学概論a」では前2者を扱う。「応用倫理学」は秋学期の「倫理学概論b」で扱う。できれば「a」・「b」ともに履修してもらいたい。

到達目標 / Course Objectives

① 知識・技能の観点
・西洋倫理学の主要学説を的確に理解する。
② 思考力・判断力・  表現力等の能力の観点
・①を通して、みずから倫理的問題を考察する能力を習得する。
③ 主体的な態度の観点
・ミニッツペーパーやグループ・ディスカッションを介して他の受講生の考えを知り、複眼的思考を身につける。
 

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回  私たちはなぜ倫理を気にかけるのか?
第2回  倫理は時代や文化によって異なる相対的なものにすぎないのか?
第3回  道徳判断は個人的な好き嫌いを述べているだけなのか?
第4回  倫理は宗教の支えを必要としているのか?
第5回  私たちは他人のことなど気にかけず自己利益の追求に専心すべきか?
第6回  大勢の命を救うためなら無辜の人を一人殺すことは許されるか?
第7回  身内びいきはいかなる場合も否定されるべきか?
第8回  たとえ人助けのためであっても嘘はついてはならないのか?
第9回  ヒト・クローニングは「人間の尊厳」を侵すか?
第10回  人間の自然本性は善か悪か?(1)─ホッブズ
第11回  人間の自然本性は善か悪か?(2)─ルソー
第12回  社会契約論は時代遅れの思想か?
第13回  人として「よく生きる」とはどう生きることなのか?
第14回  男性と女性では倫理観が異なるのか?
第15回  結局のところ、私たちはどのような倫理観をもつべきなのか?

授業時間外学習 / Expected work outside of class

・授業プリントの復習。とりわけ倫理学の専門用語でわかりにくいものがある場合は、下記の参考書などで調べ、それでもわからないときは次回授業で質問すること。
・参考書の熟読玩味。下記の6冊のうち、3冊ぐらいは読破するつもりで。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
レポート50%、ほぼ毎回LMSに投稿してもらうミニッツペーパー50%。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
各倫理学説をどれだけ正確に理解できているか。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
ミニッツペーパー・レポートでどれだけ自らの見解を論理的に表現できているか。
③主体的な態度の観点
講義科目といえど、どれだけ主体的に考えながら受講できているか(この点を確認するため、ほぼ毎回ミニッツペーパーを書いてもらう)。

教科書
Textbooks


使用しない。代わりに、毎回、プリントを配布する。残部は2回分は持参するが、それ以降は順次廃棄処分する。

参考書
References

佐藤岳詩    『メタ倫理学入門』   勁草書房  978-4-326-10262-4 
品川哲彦  『倫理学入門』  ナカニシヤ出版  978-4-12-102598-2
ジェームズ・レイチェルズ  『現実をみつめる道徳哲学』   晃洋書房  4-7710-1439-6
宇都宮芳明・熊野純彦(編)  『倫理学を学ぶ人のために』  世界思想社  4-7907-0523-4 
新田孝彦  『入門講義 倫理学の視座』  世界思想社  4-7907-0838-1
赤林朗・児玉聡(編)  『入門・倫理学』  勁草書房  978-4-326-10265-5

フィードバックの方法
Feedback Method

ミニッツペーパーについては次回授業の冒頭で行なう。レポートについては希望者のみ教務センターを介して行う。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワー
火曜5限。場所は相談の上、決める。

備考
Other Comments

私はこの授業の後は空いているので、授業後、遠慮なく質問してほしい。