- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 人間
- 時間割コード
Course Code - 25231
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 体育史
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 秋/2
- 担任者名
Instructor - 林 郁子
- 曜限
Day/Period - 木4
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
一般的に体育といえば学校教育における科目として、あるいは社会体育を指すことが多い。そのため、体育史とはこれらの体育の歴史をイメージするかもしれない。しかし本講義では、体育史を身体運動、身体活動、つまりからだに視点を置いた文化事象を対象とした歴史ととらえ、人間が行なうスポーツや体育の歴史を理解し、将来に向けてのスポーツ、体育のあり方を考えるものである。
私たちが生きている社会にはスポーツや体育が脈々と受け継がれ、当たり前のように存在している。それらは社会の影響を受け、様々な様態を示し、様々な問題を提起するようになっている。それらを解決し、よりよい方向を示すためには、その場しのぎの考え方、解決策では十分とは言えない。やはり、スポーツ、体育の学問領域を専門にしている私たちは「スポーツとは何か」という根本的な命題を明らかにし、本質的な解決策や進むべき方向を見つけなくてはならない。そのためには、表面的なスポーツ事象に注目するだけではなく、生身の人間が行なう、からだに視点をおくスポーツについて、歴史を踏まえて深く考察していかなければならない。
そこで本講義では、まず体育、スポーツという概念がどのような歴史をたどって今に至るかを検討していくこととする。そしてその中でどのような点が現代社会で問題となってきているのかを明らかにしていく。
より具体的な問題点を明らかにするために、今社会でスポーツ、体育のどんなことが注目されているかを、報道されているスポーツ事象から考えてみる。そして、それらが、どのような歴史を持って今に至り、私たちの社会に存在しているかを考えてみる。そしてその存在が、生身の人間にとってほんとうにふさわしいものなのか、様々な視点から考えながら明らかにしていく。
以上の考察を踏まえて、「スポーツとは何か」という根本的な問いを考え、そこからスポーツや体育がどうあるべきか、そして未来に向けて生身の人間にとってよりよい形のスポーツや体育を模索していくことにする。学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(人間健康学部)
1.知識・技能
広い知識・視野と柔軟な思考を基盤に、健康の維持や増進を図る人間健康学に関する専門知識・技能を習得し、それを実践することができる。
到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
・歴史的な視点で体育、スポーツを考えるとは何かを理解することができる。
・報道されているスポーツ事象に注目し、特徴を知る。
・スポーツとメディアの関係を理解する。
・身体運動、体育、スポーツなどが私たちの生きている社会とどのようなかかわりを持って存在しているのか、歴史的な考察を通して理解することができる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・体育史を学ぶことによって、生身の人間にとってスポーツとは何かを自分なりに答えを表現することができる。
・スポーツにとってメディアはどのような影響があるかを理解できる。
・レポートで自分が理解したことを、説明し、設問の意図に沿って表現することできる。
③主体的な態度の観点
・各講義のテーマに関して問題意識を持って考えることができる。
・スポーツ報道のあり方について提案することができる。
・体育、スポーツの抱える問題点を指摘することができる。
・未来の体育、スポーツについて意見を提示することができる。
・「スポーツとは何か」を、根拠を示して明らかにすることができる。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・課題探究(プロジェクト学習、課題解決型学習、ケーススタディ等含む)
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第1回 ガイダンス 「体育史」を学ぶ意義を考える
第2回 「スポーツとは何か」を考える
第3回 「体育とは何か」を考える
第4回 「身体」「体」「からだ」とは何かを考える
第5回 体育、スポーツが抱える問題点を考える
第6回 女性がスポーツに参加する過程からスポーツを考える
第7回 野球の歴史 プロ野球 高校野球を考える
第8回 スポーツ報道から「球技」を考える
第9回 武道の歴史 柔道 相撲を考える
第10回 スポーツ報道から「武道」を考える
第11回 スポーツ報道から「オリンピック」を考える
第12回 オリンピックがスポーツに与える影響を考える
第13回 テクノロジーの発展からスポーツを考える
第14回 「スポーツする身体」からスポーツ報道を考える
第15回 「生きもの」としての人間にとってのスポーツとは何かを考える授業時間外学習 / Expected work outside of class
・スポーツに関する情報を多く収集し、その報道について要約し、何を考えるべきかをまとめること。
・授業資料、ノートを読み返し、授業内容の理解ができるよう復習をすること。
・講義資料や講義で紹介されている書籍を読むこと。
・講義で取り扱ったスポーツの歴史だけでなく、自分で関わってきたスポーツや興味のあるスポーツの歴史について調べること。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
各回の講義内ミニッツペーパーまたはアンケートの評価(70%) 最終レポートの評価(30%)
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡する。履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがある。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡する。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
① 知識・技能の観点
・講義内で示されたミニッツペーパーまたはアンケート
・最終レポート
② 思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・スポーツに関連する報道を要約し、問題点、考えてほしいことをまとめ、提出すること
・最終レポートの内容
・各回の振り返り(ミニッツペーパーまたはアンケート)の内容
③ 主体的な態度の観点
・各回の振り返り(ミニッツペーパーまたはアンケート)の提出と内容
・最終レポートの提出と内容
- 教科書
Textbooks
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参考書
References 竹内敏晴 ことばが劈かれるとき 筑摩書房
松浪稔 井上邦子編集 稲垣正浩監修 現代スポーツ批評 -スポーツの「当たり前」を問い直すー 叢文社
レイ・ヴァンブル著 角 敦子訳 スポーツの歴史 原書房
稲垣正浩 身体論ースポーツ学的アプローチ 叢文社
各講義で必要な参考図書を紹介していく。
- フィードバックの方法
Feedback Method 各回の振り返り(ミニッツペーパーやアンケート)を実施する。ミニッツペーパーやアンケートについて、次回講義の初めにいくつかを紹介しながら、講評する。様々な意見を知り、自らの考えを深めていくようにする。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact 質問などは関大LMSの「メッセージ」を利用すること。
- 備考
Other Comments 各講義で取り扱うスポーツの歴史は、取り扱うスポーツ報道により、変更する場合がある。