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学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
15019
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
データサイエンス入門
(BA101)
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
4
担任者名
Instructor
中村 慎佑
曜限
Day/Period
月1
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

演習(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

本授業を大学での学びに求められる情報リテラシーの習得・維持・向上をめざす意図的な活動と位置づける。そのためには、情報収集・分析・判断により情報の価値を見抜くことの大切さを理解し、それらを編集・発信・共有する基礎的能力を身につける。その上で、それらの情報を主体的に使いこなす能力を身につけ、ICT環境を課題解決に役立てる素地を養う。同時にこれらの全てにおいて情報倫理を意識し、さらに、2年次に行われるStudy  Abroad  Programを有意義なモノにするためのツールとしてICTを活用する素地を養う。

学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy

(外国語学部)
1.知識・技能
  ①幅広い教養に裏打ちされた専門的知識・技能を修得することができる
2.思考力・判断力・表現力等の能力
  ③周囲の人と円滑なコミュニケーションをとることができる

到達目標 / Course Objectives

1.  知識・技能
ICTを活用したデータサイエンスの基礎知識の習得・維持・向上をめざす。

2.  思考力・判断力・表現力等の能力
ICT活用による情報活用で,思考力・判断力を磨き,それを用いた表現力を涵養する。

3.  主体的な態度の観点
情報を適切に活用して,独創性,創造性のある思考・態度を産み出すことができる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・プレゼンテーション(スピーチ、模擬授業等含む)
・課題探究(プロジェクト学習、課題解決型学習、ケーススタディ等含む)

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

【第1回】ガイダンス・大学の情報環境 
関西大学における情報環境について理解し、情報環境を利用できるようにします。
1)学生自身が保有するノート型PCを無線LANで学内ネットワークに接続し、インターネットを利用できるようにします.また,学外からの関大図書館へのVPN接続方法も習得します。
2)関大生無償のOffice365,  Virus  Buster,Adobe  Creative  Cloud  [Acrobat,  Photoshopなど],および,各種フリーウェア(タイピング・ブラウザ・思考ツール・音声編集・動画編集など)をインストールします。
3)Outlook(Office365)による電子メールを利用できるようにします。
4)Study  Abroadで活用できるアプリケーションの紹介(Skype,  ZOOM,  Prezi,関大LMSなど)。
5)インターネット上の有用サイト・関大図書館のデータベース・電子ジャーナルの紹介。
●実習:各自トピックを決めて,有用サイト・関大図書館のデータベース・電子ジャーナルから記事を検索・発表する。

【第2回】情報セキュリティ・情報倫理・知的財産 
1)高度情報化社会の進展とともに,情報セキュリティ・情報倫理についてどのような問題が生じているかについて学びます。具体的には,情報化社会・情報セキュリティ・情報倫理・リスク・脅威・脆弱性・情報セキュリティマネジメントシステム・ハッカー・パーソナルデータ・IoTなど.また,電子メール,ML,SNS,ブログ,LINE,Instagram,  ZOOM等を利用する際に守るべき最低限のルールについても解説します。
2)知的財産は,著作権法・知的財産法・不正競争防止法の視点から,コンテンツ、知的財産、財産的情報、知的財産権、知的財産基本法、コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律について学習します。
●実際に,SA先で必要な電子メールの書き方,ZOOM等でのやり取りの実習を行う。

【第3回】デジタルメディア 
デジタルメディアの特徴やデジタルメディアの影響について説明します.また,デジタルメディアの進化のトレンドとして,モバイル化,ソーシャル化,クラウド化,について簡単に触れるとともに,デジタルメディアの普及や活用,さらに,日常生活にデジタルメディアが浸透していることによりおこる社会文化的影響を考察します。具体的には,デジタル革命,ビッグデータ,人工知能,ディープラーニング,コグニティブコンピューティング,コグニティブアシスタント,忘れられる権利,普及理論,テクノロジー受容モデル(TAM),メディア化,相互監視,ネットワーク化した個人主義について解説します。
●実際に,身の回りに浸透しているこれらのメディアを具体的に探して,Microsoft  PowerPointを使って紹介する。

【第4回】教育のためのICT活用 
初等中等高等教育におけるICTを活用した授業,教育におけるeラーニングの活用など,ICTと学校教育に関する基礎知識を具体的な事例に即して学びます。大学教育については,新しい形態として注目を浴びつつあるMOOCを紹介するとともに,こうしたICTを用いた開放型の高等教育の可能性と問題点について考えます。そこでのキーワードは,ICT活用,事例,知識の習得,理解の促進,技能の習得,反転授業,LMS,SNS,オープン・エデュケーション・リソース(Open  Education  Recourses-OER),オープンコースウェア(Open  Course  Ware-OCW),大規模公開オンライン授業(Massive  Open  Online  Courses-MOOC)となります。
●実際に,国内外大学やSA先大学等でのこれらの活用事例をネット上で調査し,Microsoft  PowerPointを使って発表します。

【第5~6回】AIとビッグデータ,およびコーパス 
Society  5.0では,フィジカル空間のセンサー(IoT)からの膨大な情報がサイバー空間に集積されます。サイバー空間では,このビッグデータを人工知能(AI)が解析し,その解析結果がフィジカル空間の人間に様々な形でフィードバックされることを学びます。次に,機械学習とディープラーニングの適用可能性と限界を理解し,人の能力を超えるシンギュラリティについても学びます。そして,データ分析を行う際の倫理的な問題点についても検討します。
●実際に,文書を大規模に収集しそこに言語的解釈を与えたコーパスについて,公開されている下記のコーパスを用いて,(1)  単語の使用頻度がわかる,(2)  コロケーション(特定の語と結びつきやすい語)を調べる,(3)  類義語の使い分け(共起語の違い)がわかる,(4)  類似辞典のように使うことができます。また,中学・高校の日本人英語学習者,約1万人の自由英作文データのコーパスであるJEFLL  Corpusによる日本人の誤りに触れます.さらに,ライティングのような発信活動への活用を行います。
【活用コーパス例】
●English-Corpora.org
https://www.english-corpora.org/
●AntConc
http://www.antlabsci.waseda.ac.jp/antconc.index.htmL
●British  National  Corpus
https://www.english-corpora.org/bnc/
●COCA(Corpus  of  Contemporary  American  English)
https://www.english-corpora.org/coca/
https://www.english-corpora.org/coca/help/coca2020_overview.pdf
●JEFLL  Corpus
https://scnweb.japanknowledge.com/~jefll03/cgi-bin/login1jf.cgi
●iWeb
https://www.english-corpora.org/iweb/

【第7~9回】文書作成ソフトによる実習 
コンテンツの作成(書式設定・管理・実行),効果的な文書作成と評価について学習します。
ここでは,英文・日本文をタッチタイピングによる入力技術を獲得して,英日2か国語によるスピーディーな文書作成を目指します。その際,ビジネスレターの書き方や,SA先での英文レポート作成時におけるAPA・MLA等スタイルマニュアルに基づく文書作成を習得します。その際,特に著作権侵害にならない文献の引用方法や,正しい文献リスト作成方法について学習します。

【第10~12回】表計算ソフトによるデータの基礎集計 
表計算ソフトにより,データ入力・計算と関数・グラフの利用・簡単な統計処理と分析・データベースについて学びます。
実際に調査によって得られたデータを用いて,それぞれを変数として分析します。変数の分布状態を記述する方法として,度数分布表,グラフ,ヒストグラムの作成方法を学び,代表値(最頻値,中央値,平均値)を計算します。次に,分布の散らばり具合を表す分散,標準偏差,最後に,分布における固有の観測値の位置を表すz得点について理解します。
 
【第13~15回】プレゼンテーション作成ソフトによる実習 
コンテンツの作成(書式設定・管理・実行),効果的なプレゼンテーション手法と評価について学びます。
授業では,与えられたテーマに基づき,グループで調査し,得られたデータをもとに,ディスカッションにより一つのプレゼンテーションを創り上げ,全員の前で発表します.その際下記のルーブリックを用いて,全員が採点し,フィードバックを行うことで,より良いプレゼンテーションとは何かについて議論します.なお,日英両言語をもちいて発表を行います。
テーマについては,SA先の大学,コミュニティー,社会,文化など,SAと連動したものを取り扱います.
●ルーブリック例
1)内容:①調査  ②テーマに沿っている
2)構成:①論理性  ②適切な量
3)資料:①文字の大きさ  ②図表の的確さ
4)発表姿勢:①視線  ②声量  ③スピード
5)発表時間:①適切  ②少し超過・少し短い  ③超過・短い

授業時間外学習 / Expected work outside of class

授業中に提出できなかった課題は、LMSで期限内に提出する。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
「平常評価(100点)」の内訳は次の通り。
a)  授業中に行う発表・プレゼンテーション (30%)
b)  授業中に行う課題 (40%)
c)  グループ学習によるプロジェクトの成果物 (30%)

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
大学生として必要なデータサイエンスの知識と活用方法の基準を満たすこと。

②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
データを適切に活用して,自己の仮説を証明でき,さらにそれをICTを用いて適切に表現することができる。

③主体的な態度の観点
データを適切に活用して,独創性,創造性のある思考・態度を産み出すことができる。

教科書
Textbooks


授業中に適宜紹介します。

参考書
References


授業中に適宜紹介します。

フィードバックの方法
Feedback Method

授業中,ならびに,関大LMSを用いて,随時フィードバックします。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワー

初回の授業で指示します。

備考
Other Comments

【外国語学部推奨PC機種】
遠隔授業や音声入力機能を用いた学習活動を行うために、内蔵ウェブカメラ及びマイクが必要です。PC  の  OS  はWindows,  MacOS  いずれでもかまいません。タブレット  PC  でもかまいませんがキーボードは必要です。タブレット  PCの  OS  は  Android  でも  iPadOS  いずれでもかまいません。留学にも持参できるよう可能なかぎり軽量なものを推奨します。プレゼンテーションを行う際、プロジェクタに接続しますので、Mac  の場合は変換アダプターが必要です。Microsoft  365  やウイルス対策ソフトについては、本学の  IT  センターから入手できるため、購入する必要はありません。また、内蔵記憶装置については、耐久性の観点から  SSD  のものを推奨します。