2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
政策
時間割コード
Course Code
86414
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
日本経済論
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
徳丸 宜穂
曜限
Day/Period
金4
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

所得格差の拡大や長期的な経済停滞は,現在の先進諸国が多かれ少なかれ共通して直面している深刻な現実である.もちろん日本経済もその例外ではない.では,こうした問題を生み出している,各国に共通する諸要因はどのようなものか?また,日本経済に固有の諸要因はいかなるものか?これらの問いについて検討することは,問題解決の方向性を見出すためにも必要不可欠なことであろう.

そこで本講義では,以下の5点の問いに焦点を絞って,日本の経済システムの構造(=成り立ち)と動態(=変化)について体系的に検討することを目的とする.
(1)日本の経済システムはどのような「部品」(=サブシステム)から成り立っているのか?
(2)そうした「部品」がどのように組み合わさって,経済システム全体が作動しているのか?
(3)以上の「部品」(=サブシステム)と経済システム全体はどのように変化してきたのか?
(4)その結果,日本の経済システムはどのような問題を抱えるようになっているのか?
(5)先進各国の経済と比較して,日本の経済システムに固有の特質はなにか?また,先進諸国との共通性はどのような点にあるか?

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
・事実と論理に基づいて,日本経済が抱える諸問題を理解できるようになること.
・国際比較の観点から,日本経済に固有の特徴と,他の先進諸国経済との共通性について理解できるようになること.

②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
講義に関連する事実関係について調査し,それを踏まえた自らの考えを文章で表現できること.

③主体的な態度の観点
講義に関連する情報を収集・整理する労をいとわないこと.

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

回数と順序に変更があり得ることを,あらかじめ了解されたい.

第1回:現代の日本経済:問題の概観
第2回~第3回:高度経済成長から長期停滞へ
第4回~第6回:日本の企業システム:その特徴と変容
第7回~第8回:日本の労働市場・雇用システムと社会政策
第9回:日本の財政政策
第10回:日本の金融政策
第11回:国際関係:グローバル化と不均衡
第12回~第13回:日本における長期停滞と経済調整の関係
第14回~第15回:日本における所得格差と経済調整の関係

授業時間外学習 / Expected work outside of class

(1)  講義はあくまで,自分で問題を考え始めるための「出発点」に過ぎない.関連する参考文献などに積極的に当たり,日本経済に関する異なる見解に触れてほしい.また,経済データを自分で収集して検討してみてほしい.
(2)  マクロ経済学の基礎知識は必須ではないが,講義を理解する上で極めて有用であるから,随時復習しておくことが望ましい.

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
中間レポート30%,定期試験70%.中間レポートの提出は必須とする.なお,中間レポート未提出者については評価基準とは別の基準を適用し減点するものとする.

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
③主体的な態度の観点
いずれも,レポートおよび答案が,事実と論理に基づいて書かれているかどうかという観点から評価する.

教科書
Textbooks


特定の教科書は利用しない.

参考書
References

藤田真哉・北川亘太・宇仁宏幸  『現代制度経済学講義』  (ナカニシヤ出版)  9784779517082
Mattias  Vermeiren  Crisis  and  Inequality:  The  Political  Economy  of  Advanced  Capitalism  (Polity  Press)  978-1509537693
中原隆幸(編)  『日本経済の常識』  (ナカニシヤ出版)  9784779508349
小峰  隆夫・村田  啓子  『日本経済入門[第6版]』  (日本評論社)  9784535559028
脇田  成  『日本経済論15講』  (新世社)    9784883842865
宮川  努ほか  『日本経済論(第2版)』  (中央経済社)  9784502374814
浅子  和美・飯塚  信夫・篠原  総一(編)  『入門・日本経済 第6版』  (日本評論社)  978-4641165618
伊藤修  『日本経済《悪い均衡》の正体』  (明石書店)  978-4750344591

ここでは既存の教科書類のみを紹介し,それ以外の参考文献については講義内で紹介する.1-2冊目は,この講義が主に依拠する「制度経済学」「比較政治経済学」の枠組みを解説している.3冊目以降は,様々なスタンスから書かれた日本経済論の教科書である.この講義は(担当者も執筆に参加した)3冊目の骨格にしたがって進めるが,4冊目以降の内容も参照する.

フィードバックの方法
Feedback Method

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

講義後,もしくは関大LMSからの連絡をお願いしたい.

備考
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