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学部・研究科
Faculty/Graduate School
政策
時間割コード
Course Code
86390
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
現代日本政治論
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
小西 秀樹
曜限
Day/Period
火2
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 現代日本政治について、政党間、政党内の競争と歴代内閣の政権運営の関係を軸に詳述する。具体的には、1945年の敗戦から現在に至る国内外の政治、経済、社会の環境をふまえながら、政党、首相、行政官僚、利益団体など、政治アクターの活動と影響力関係の変化をとりあげる。
 導入として選挙制度、政党競争に関する基礎的理論を概説し、つぎに戦後の日本政治を、55年体制期、ポスト55年体制期の大きく2つに分けて考察する。公共政策を誰が、どこで、どのような条件下で決め、こんにちの日本があるのか、政治の実際を分析する力を養ってもらいたい。

到達目標 / Course Objectives

 現代政治分析のための基礎的な理論、観点を修得し、現代日本政治の特徴について、事実の時系列的変化を正確にふまえ、理論的、実証的に考察する力を養うことが本講義の到達目標である。

①知識・技能の観点
 現代政治を考察するうえで必要となる基礎的な理論、観点を修得すること。授業で扱う現代日本政治におけるできごとについて、事実の内容、時系列的な変化(とその要因)を正確に理解すること。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 現代日本における政治過程の変化、その特徴について、政治学的論点を発見して整理し、それらを正確な事実認識にもとづく、論理的な文章に仕上げる力を養うこと。
③主体的な態度の観点
 政治学の仮説、さらには現代日本政治の課題と展望について、自身の見解をまとめる思考力、その見解をも批判的に検証する多角的な思考力を養うこと。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

 授業内容は1回完結ではなく、できごと等をつなぎあわせながら、1つの論点でも複数回にわたって解説する。各項目については授業の進展にあわせて若干の変動があり得る。授業で配布するプリントのタイトルや小見出しは、以下に示したものと異なる場合がある。
 
第1回 現代日本政治の分析(1)---  選挙制度と政治過程
第2回 現代日本政治の分析(2)---  政党と政権形成
第3回 55年体制成立期の政治(1)---  占領、民主化改革と冷戦
第4回 55年体制成立期の政治(2)---  吉田茂と日米同盟
第5回 55年体制成立期の政治(3)---  鳩山一郎、岸信介と保守合同
第6回 55年体制変容期の政治(1)---  自民党政権の路線と長期化
第7回 55年体制変容期の政治(2)---  政党政治の多元化
第8回 55年体制変容期の政治(3)---  利益団体政治の多元化 
第9回 55年体制崩壊期の政治(1)---  行政改革
第10回 55年体制崩壊期の政治(2)---  中曽根康弘と「86年体制」
第11回 55年体制崩壊期の政治(3)---  小沢一郎と自民党分裂
第12回 ポスト55年体制期の政治(1)---  非自民・非共産連立政権
第13回 ポスト55年体制期の政治(2)---  政治改革
第14回 ポスト55年体制期の政治(3)---  自社さ連立政権
第15回 総括  ---  2大政党競争と首相主導型政治の時代

授業時間外学習 / Expected work outside of class

 毎回配布するプリント等をもとに、授業内容を再確認し、事例の整理はもちろん、論点ごとの文章化を細かくおこなっておく必要がある。下記参考文献も活用し、広く政治学や日本政治に関する所説に触れ、考察力を養うことは、公共政策分析の一助になるであろう。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
定期試験(70%)、授業時間内の小レポート(30%)の割合とする。小レポートは原則として毎回実施する。 

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

 現代政治分析のための基礎的な理論、観点を修得し、それをもとに現代日本における政治過程の特徴を事実の時系列的変化に即して理解しているかどうかを成績評価の中心的基準とする(授業内容をふまえていることが大前提である)。授業時間内の小レポートの評価は、記載内容、大きくは主体的な受講態度に対するものであり、用紙を提出したこと自体に対するものではない。各回授業に主体的に参加すること、すなわち、概念や事実を適切に理解し、さらに進んで論点を多角的に考察し、それを小レポートに反映させる必要がある。歴史的事項が必然的に多くなるが、たんに「過去のこと」と理解するのではなく、自身の問題関心、日本政治の現在と関連させて考察するなど、主体的な取り組みを期待する。

①知識・技能の観点
 現代政治を考察するうえで必要となる基礎的な理論、観点を理解しているか。授業で扱う現代日本政治におけるできごとについて、事実の内容、時系列的な変化(とその要因)を正確に理解しているか。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 現代日本における政治過程の変化、その特徴について、政治学的論点を発見して整理し、それらを正確な事実認識にもとづく、論理的な文章に仕上げることができたか。
③主体的な態度の観点
 政治学の仮説、さらには現代日本政治の課題と展望について、自身の見解をまとめ、その見解をも批判的に検証する多角的な思考表現ができたか。

教科書
Textbooks


 指定しない。

参考書
References


間場寿一編(2000)『講座社会学9 政治』東京大学出版会。 
井上寿一(2015)『終戦後史  1945-1955』講談社。
大井赤亥(2021)『現代日本政治史』筑摩書房。
河野康子(2010)『戦後と高度成長の終焉』講談社。
小林良彰(2012)『政権交代』中央公論新社。
境家史郎(2023)『戦後日本政治史』中央公論新社。
竹中治堅(2006)『首相支配』中央公論新社。
中北浩爾(2017)『自民党』中央公論新社。
日本再建イニシアティブ(2013)『民主党政権失敗の検証』中央公論新社。
服部龍二(2015)『中曽根康弘』中央公論新社。
原彬久(1995)『岸信介』岩波書店。
原彬久(2005)『吉田茂』岩波書店。
福永文夫(2014)『日本占領史1945-1952』中央公論新社。
前田幸男・堤英敬編(2015)『統治の条件』千倉書房。
牧原出(2013)『権力移行』NHK出版。
村井良太(2019)『佐藤栄作』中央公論新社。
森本哲郎編(2021)『現代日本政治の展開』法律文化社。
山本健太郎(2021)『政界再編』中央公論新社。

フィードバックの方法
Feedback Method

 授業時間内の小レポートについて、返却はしないが、受講生の主体的な取り組みに資するよう、文章作成方法、評価基準などを適宜説明する。教室、LMSで寄せられた質問についても適宜(教室で全受講生に対しておこなったほうがよい場合は授業時間内に復習として)説明する。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

 教室での質問を原則に、LMSメッセージ機能の利用も可とする。オフィス・アワー(原則,事前予約制。曜日と時間は開講時に指定)を設定予定である。

備考
Other Comments

 プリントをもとに授業を進める。プリントは教室で配布するとともに、プリントのうち,主教材は原則としてLMSにも閲覧期限付で掲出する。