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学部・研究科
Faculty/Graduate School
総情
時間割コード
Course Code
70617
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
制作実習(映像プロフェッショナル)
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/1
担任者名
Instructor
藤田 貴久
曜限
Day/Period
月2
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

実験・実習・製図(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

昨年は、東京都知事選挙における石丸伸二氏の大躍進、出直し兵庫県知事選における斎藤元彦氏の再選では、「オールドメディア(新聞・テレビ・出版等)」に対する「SNS」の存在感がクローズアップされた。世界では、ウクライナへのロシアの侵攻や中東の混乱など、市民がSNSを通して発する映像の力は世界に大きな影響を与えている。映像を制作できる能力を身に着けることは、これからの世の中で大きな力になることは間違いない。とはいえ、気軽に発信できるからといって、SNSで何を発信しても許されるわけではない。
学生のみなさんの多くは、これまでは受け身で教科書の習熟を主に行ってきていと思うが、社会に出ると主体的に行動する力が求められる。私は、ラジオ・テレビ兼営の放送局で、40年近くラジオ・テレビの番組を制作してきた。アイドルやミュージシャンとの仕事をはじめ、震災報道、オウム真理教などの事件報道、スタジオを使った報道情報番組、ドキュメンタリー制作など、常に現場に立って番組を作ってきた。本制作実習では、これから社会にはばたく学生のみなさんに、私が蓄積してきたノウハウの伝授と実践を行ってもらいながら、YouTubeに代表されるインターネット・メディア等でも発信可能な制作力を身につけてもらうことを狙いにしている。
コンクールへの応募も目指したい。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
ビデオカメラ、マイク、編集機といった機材の使い方に習熟すると同時に、取材相手に密着取材する交渉力、映像表現の手法を学ぶ。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
撮影した映像を繋げるだけでは、筋の通った映像にはならない。制作者側の思いだけを詰めても、見る側が感動するものになるとは限らない。視聴者目線を意識しながら、視聴者に共感してもらえる映像とは何かを考えてもらいたい。
③主体的な態度の観点
文字媒体と違い、映像制作はチームで行う。ディレクター、カメラマン、編集担当等が、綿密に話し合い作品を完成させることが必要となる。ある時は厳しく、ある時は優しく、チームで仕事をするために必要なものは何なのか。互いの持ち味を尊重しながら、作品制作に臨んで欲しい。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・プレゼンテーション(スピーチ、模擬授業等含む)
・課題探究(プロジェクト学習、課題解決型学習、ケーススタディ等含む)
・フィールドワーク

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回  オリエンテーション  自己紹介  企画立案、ドキュメンタリー制作の手法紹介
第2回  履修学生の希望聞き取りと4人または5人一組のチーム作り
第3回  企画会議 それぞれのチームから企画案のプレゼンと相互評価
第4回  チーム毎に構成案をまとめ撮影機材などを選定して取材を開始する
第5回  取材・撮影、プレビュー、構成の練り直しなどフィールドワーク
第6回  取材・撮影、プレビュー、構成の練り直しなどフィールドワーク
第7回  取材・撮影、プレビュー、構成の練り直しなどフィールドワーク
第8回  取材・撮影、プレビュー、構成の練り直しなどフィールドワーク
第9回  取材・撮影、プレビュー、構成の練り直しなどフィールドワーク
第10回  構成やナレーションなどのチェック、見直し、再検討
第11回  映像編集、ナレーション録り、MA作業(スタジオ使用も)
第12回  編集試写  意見交換、手直しのアドバイス(TC103教室)
第13回  編集試写  意見交換、手直しのアドバイス(TC103教室)
第14回  完成作品試写  制作者コメントと講評
第15回  完成作品試写  制作者コメントと講評  総まとめ

授業時間外学習 / Expected work outside of class

おそらく授業時間だけで、企画立案、企画書の作成は厳しく、特に取材・撮影となると教室を飛び出して行うことになる。「地方の時代」映像祭(関西大学主催)の関係者による著作を読んだり、YouTubeに配信されているドキュメンタリーを視聴したりすると参考になる。1週あたりの映像視聴時間は30分程度でいいが、作品制作のための取材時間については、チームで考えていただきたい。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
完成作品の評価  60%、実習への取り組みと熱意  20%、チームワークと協調性  20%

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
取材手法、カメラ撮影、編集の知識などが身についているか
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
映像表現力とともに、取材者・視聴者目線の感覚が備わっているか
③主体的な態度の観点
企画立案・取材・編集などの作業に、積極的に参加しているか

教科書
Textbooks

鈴木佑介  映像制作モダンベーシック教本  玄光社  9784768315989
ガエル・チャンドラー/佐藤弥生  映像編集のファースト・レッスン 10章で学ぶ編集の基礎・歴史・実践  フィルムアート社  9784845923328
グラスバレー株式会社/ビデオサロン編集部  映像制作ハンドブック 映像に関わるすべてのクリエイターの必読書 新版  玄光社  9784768305386

約15分の映像の作り方は、授業の中で私が培ってきたノウハウを紹介するが、積極的に学びたいという人のために、梅田の紀伊國屋書店で入手できる本を示した。

参考書
References

市村元  関大客員教授、和田省一審査委員長(朝日放送元副社長)他  地域発ドキュメンタリーが社会を変える  ナカニシヤ出版  9784779516061
藤井誠二  大学生からの「取材学」―他人とつながるコミュニケーション力の育て方  講談社  978-4-06-272578-1

フィードバックの方法
Feedback Method

関大LMSを主に使用。緊急のメールは以下のアドレスに送ること。緊急でなくても、班単位での校外ロケや欠席などについて、必ず事前に連絡をしてほしい。
メールアドレス   takahisa_fujita@asahi.co.jp
*冒頭に、学籍番号と名前を明記

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワー
関大LMS以外 080-9935-7037
その他
メールアドレス takahisa_fujita@asahi.co.jp
*冒頭に、必ず学籍番号と名前を明記

備考
Other Comments

・授業内容(パワーポイント資料や写真、動画などすべて)  を、ブログやSNS(フェイスブック、インスタグラム、ツイッター)など、インターネットに上げることは、厳禁。
・映像プロフェッショナルは、ビデオカメラ、また動画の撮れるカメラに習熟していること。そして動画編集のノウハウが求められる。したがって制作実習(基礎)を受講しているのが前提。できれば制作実習(応用)まで受講していることが望ましい。