- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 環
- 時間割コード
Course Code - 64150
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 地盤力学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 飛田 哲男
- 曜限
Day/Period - 月3
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
いうまでもなく,すべての構造物は地盤の上に建てられている.では地盤とは何か?地盤とは,土粒子,水,空気から成る3相の混合体である.地盤は「土」という地球上どこにでもある物質から成り立っているが,3相の混合体であるがゆえに,その力学的挙動は非常に複雑である.地盤力学とは,そのような物質に関する力学であり,構造力学,水理学と並び土木工学における「3力」と呼ばれる基幹科目の一つである.地盤力学は,地盤構造物だけでなく橋や河川・港湾構造物などを計画,設計,施工するときには必須の学問である.さらに,地盤や地下水の環境問題にも深く関わる大変重要な科目である。
3年生の春学期に必修科目「応用地盤力学」が開講されるが,それまでに本科目を履修しておくことが必須である.到達目標 / Course Objectives
地盤力学では、基礎的項目が主となり、土の物理的性質、土中の水、地下水、土の圧密、土のせん断、締固めについて理解させることを目的とする。
技術士1次試験合格レベル以上の学力水準が求められる.授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
土は鉱物粒子、空気、水の3要素から構成された自然に存在するものであり、その力学的挙動は複雑であるにも関わらず、時には構造物を構築するための材料となり、時には構造物を構成する構造体そのものとなる。これら2面性を有する土を系統立てて取り扱うことは極めて重要なことである。本講義では、以下に示す項目について学習する。
第1週 地盤力学の成り立ちと位置付け
地盤力学という学問の成り立ちと、それに関連した科目との結び付きについて説明する。また、地盤力学の重要性、実務との関連性について説明する。
第2週 土の基本構造
土は、鉱物、水、空間の3媒体から成っており、それぞれの基本的特性を表す物性値とその求め方について説明する。
第3週 土のコンシステンシー、粒度、分類
土のコンシステンシー特性について説明する。また土の粒度分布、粒度の大きさによる表示法、表記法について説明するとともに、土の分類法を紹介する。
第4週 地盤の締固め
地盤を静的に締固めた時のその機構と表記法、および土の種類と締固め特性について説明する。
第5週 地盤中の水と透水
地盤の中に存在する水の性状について説明する。また、地盤中の水の動きを表すダルシーの法則について説明する。
第6週 透水特性と浸透特性
地盤中の水の透水特性と透水係数の性状について説明する。また地盤中の浸透性状を表す流線網について説明する。
第7週 中間試験
第8週 地盤中の有効応力と圧密機構
地盤内の全応力について概説し、そして有効応力理論、間隙水圧の挙動について説明する。また、土の圧縮・圧密機構について説明する。
第9週 地盤の圧密理論とその適用
テルツァギーの圧密理論に関して、その仮定条件、および圧密基礎方程式について説明する。
第10週 圧密沈下量の算定法
粘土地盤の圧密過程を説明するとともに、圧密沈下を算定する手法の種類とその方法について説明する。
第11週 地盤中の応力と破壊条件
連続体力学に基づいた微小六面体の応力状態、および主応力について説明し、モールの応力円による地盤の破壊条件について述べる。
第12週 土のせん断強度と試験法
土の基本的なせん断挙動について説明し、その時に発生するせん断強度、およびそれを求める試験法について説明する。
第13週 飽和土のせん断特性と強度定数
水で飽和された土のせん断特性について、せん断中の間隙水圧挙動とせん断特性との関連、ならびに強度定数との関係について説明する。
第14週 地盤の液状化について説明する。
地盤の液状化の発生メカニズムおよびその対策工法について説明する。
第15週 到達度の確認授業時間外学習 / Expected work outside of class
地盤工学に関連する諸問題に関心を持ち、新聞記事や書籍を読むことが望ましい。また,工事現場見学や自然災害による被害調査報告を読むなど,背景となる知識を蓄えてほしい.
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
到達度の確認40%、中間試験40%、平常点20% 履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
試験と平常成績の合計で60点以上を合格とする。
- 教科書
Textbooks 菊本 統 ,西村 聡,早野 公敏 『図説 わかる土質力学』 (学芸出版社)
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参考書
References 石原研而 『土質力学(第2版)』 (丸善)
内村久雄,内村太郎 『 地盤工学』 (オーム社)
中野正樹 『地盤力学』 (コロナ社)
粟津清蔵・他 『絵とき 土質力学』改訂3版 (Ohmsha)
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー
随時開設する。メールにて予約のこと。場所は第5実験棟4階研究室
e-mail: tobita@kansai-u.ac.jp
- 備考
Other Comments 学習・教育目標:A,C