- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - シ
- 時間割コード
Course Code - 62304
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 流体力学3
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 田地川 勉
- 曜限
Day/Period - 水3
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
空気や水は,地球上で生きる人間にとって必要不可欠であるため,身の回りで起こるそれらの運動<流れ>を理解し,それを予測や新しい機械の創成にに役立てるためには,流体力学を修得することが必要不可欠である.
本講義は,機械工学の基盤である機械工学4力学(材料力学,機械力学,熱力学,流体力学)のうち流体力学について,「流体力学1」・「流体力学2」で流体力学の基本的知識を学修した学生が,その基本的な考え方(概念,方法論)に基づいて,より複雑な流れについて,物理法則に基づき,それをどのようにモデル化し,数式で表現するかを理解できる様に授業を行う.
具体的には,2次元空間内での質量保存則(連続の式),流れの支配方程式となるナビエ・ストークスの方程式,境界層内の流れに関する境界層方程式や運動量積分方程式等の導出と代表的な解析解,さらには粘性を無視した完全流体の流れ,その中で特に複素関数論を用いた2次元ポテンシャル流れの基礎理論について講述する.到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
流体の性質と流れを表す法則を理解している.
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
流体力学の基本となる連続の式,ナビエ・ストークスの方程式等の理論に基づき,対象となる流れの支配方程式を導出し,与えられた凶器条件に対して問題を解析的に解くことができる.
③主体的な態度の観点
身近な機械や工業製品の設計において,流体力学的な知識の何が必要かを,本科目で学んだ視点で考えることが出来る.授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第1回 2次元粘性流体の流れ(1):2次元流れの特徴,流体要素の変形と渦,循環,ニュートンの粘性法則
第2回 2次元粘性流体の流れ(2):連続の式
第3回 2次元粘性流体の流れ(3):運動量の保存
第4回 2次元粘性流体の流れ(4):2次元ナビエ・ストークス方程式,実質微分
第5回 2次元粘性流体の流れ(5):渦度輸送方程式と流れの相似則,無次元数
第6回 2次元粘性流体の流れ(6):ナビエ・ストークス方程式の解析解 ハーゲン・ポアズイユ流れ,平面壁の振動(レイリー問題,ストークス問題)等
第7回 2次元粘性流体の流れ(7):乱流とその特徴
第8回 2次元粘性流体の流れ(8):境界層方程式,運動量積分方程式
第9回 前半の総括
第10回 完全流体の流れ(1):2次元流れのオイラーの運動方程式,速度ポテンシャル,流れ関数とその物理的意味
第11回 完全流体の流れ(2):複素ポテンシャル,2次元ポテンシャル流れの例1(一様流れ,吹出し,吸込み ,渦,吹出しと吸込みの重ね合わせ,二重吹き出し)
第12回 完全流体の流れ(3):2次元ポテンシャル流れの例2(一様流中の円柱周りの流れ<静止/回転円柱の場合>)
第13回 完全流体の流れ(4):等角写像,ジューコフスキー変換
第14回 完全流体の流れ(5):ジューコフスキー変換の翼への応用,翼周りの流れと翼理論
第15回 後半の総括授業時間外学習 / Expected work outside of class
LMSにて,講義内容に関するオンデマンドビデオを期間限定で配信するので,受講前には予習のため,受講後には復習のために視聴すること.
なお,オンデマンドビデオは理由に関係無く視聴期限を延長することは無いので,計画的に学習すること.
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
定期試験:60%,平常成績(出席や演習課題など):40%
原則,毎回演習課題を課すので,翌回の授業開始までに,指定された方法で提出すること.なお,指定方法以外では受理しない.基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
到達目標に挙げた①知識・技能の観点,②思考力・判断力・表現力等の能力の観点,③主体的な態度の観点,の3要素の達成度を総合的に評価する.
- 教科書
Textbooks ⼤場謙吉・板東潔 『流体の⼒学 -現象とモデル化-』 (コロナ社)
LMSは,学修を補助する講義ノートと,講義の事前・事後に自己学習する為のオンデマンドビデオを期間限定で公開する.それらを活用して,受講,予習,復習すること.
なお,それら資料は期間限定での公開であり,理由にかかわらず公開を延長しないため,計画的に学習すること.
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参考書
References ⾕⽥好通 『流体の⼒学』 (朝倉書店)
Batchelor著 橋本英典・松信⼋⼗男 他訳 『⼊⾨流体⼒学』 (東京電機⼤学出版局)
森川敬信・鮎川恭三・辻 裕 『流れ学』 (朝倉書店)
Liepmann & Roshko著 ⽟⽥ヒカル訳 『気体⼒学』 (吉岡書店)
中⼭泰喜 『新版流体の⼒学』 (養賢堂)
- フィードバックの方法
Feedback Method 演習やレポート等の提出物などについて,受講学⽣の出来に応じた解説や提出物の添削等を行うことで,各受講生の学習状況をフィードバックする予定である.
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー
初回講義時冒頭のガイダンスで指示する.
その他
LMSを活用するので,必ず確認すること.
オフィスアワー以外での授業に関する質問は,関大LMSの本授業コース内に設置してある「質問用掲示板」から,連絡・問合せをすること.なお,演習課題やレポートなどは,指定の方法以外での提出は受理しない.
- 備考
Other Comments 受講に当たっては,
流体力学1
流体力学2
を修得している事を強く推奨する.
(両科目とも1度は受講していなければ,授業内容を理解することは難しいです.)