2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
62345
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
安全工学
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
妹尾 祐二郎
曜限
Day/Period
水4
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 安全は経済活動のQCD(品質・コスト・納期)より最優先される。しかし、『安全第一』と言いながら、安全は現実的に単独では困難で、環境も含めて総合的に実装して確保できます。
 本講義では、事故・災害事例を通じて安全基本の『知識』を習得し、社会人となってからも継続研鑽(継続的な学びと洗練)を図り、『見識』・『胆識』を深められるようにと、学術的ではなく『新入社員教育的な実践的講義』として進めます。その理由は、社会にでると安全は全ての人に対して待ったなしで即実践が求められるからです。また、会社案内などでよく記載されている法令遵守(順守)については、技術者に関わり深い法令に焦点を絞り、科学技術の進展に追随(後追い)しながら整備される法令の課題も学びます。
 百聞は一見、百見は一行に如かずとして、卒業後の皆さまの他者との差別化の一助になりたいと考えている。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点:
 主に災害は人と機械の接点で発生します。従って、『人と機械』の関わりを切口で直接・間接的に安全の全体像を考えます。具体的な手順では開発・設計から廃棄までのライフサイクルの全ての段階でリスクを最小化にするために、ソフトとハード技術を社会に送り出す不可欠な『手段』である安全工学の知識・技能を通して安全・安心を理解し、そして『目的』である労働災害等の防止に努めます。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点:
・日本と欧米の安全の基本的な考え方
・輸出・輸入を考慮して国内・国際規格(ISO及びJIS等)
 の相違点を理解して、個別に時代の推移に沿った許容可能な安全に対する思考力を高めます。また、新入社員教育時に学ぶKYT(危険予知訓練)とRA(リスクアセスメント)を実践し、安全の基本的な手法・手順により安全に対する優先順位と判断基準を養い、他者への説明・説得力(表現力)と実践力を高めます。
③主体的な態度の観点:
 技術者は社会に対して影響力が大きいため、常に社会的責任(説明責任、技術者倫理等)を問われます。社会人になればさらに仕事=課題の集合体であることを認識しなければなりません。
 最近の目覚ましい技術の進展に対して安全工学を常に最新にし、安全・安心は感覚的には誰にでも理解は容易ですが、その内容は広範囲でそれぞれに非常に深いものです。特に最近のIoT、AI(生成)、協働ロボット等の科学技術の急速な進展で新たな安全面の課題に対しては技術者倫理ともに一緒に考えましょう。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・プレゼンテーション(スピーチ、模擬授業等含む)
・課題探究(プロジェクト学習、課題解決型学習、ケーススタディ等含む)
・ 授業時にレジメ・課題を毎回配布します。また、同時にレジメ・課題をLMS及びLMSからリンクしたドロップボックスで開示します。アクセス可能であることを第1回授業スタート後の早い時期に確認ください。

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第  1回    :本講義の全般ガイダンス及び安全とリスク
第  2回    :労働災害統計及び安全の基礎
    (4M、不安全行動・状態、人間工学、保護具等)
第  3回    :技術者のための関係法令(労働安全衛生法等)
第  4回    :災害事例に学ぶ1:化学物質(SDS)と有機溶剤作業及び地震方策
第  5回    :災害事例に学ぶ2:酸素欠乏、防毒(硫化水中毒)・防塵(石綿作業)
第  6回    :KYT(危険予知訓練)
第  7回    :第1回中間テスト(主にKYT)及び特性要因図
第  8回    :RA1:リスクアセスメント(RA)概論
第  9回    :国際・国内規格(ISO・JIS等)、機械仕様、デザインレビュ等
第10回  :RA2:設計段階のRA  本質安全設計Ⅰ
第11回  :RA3:設計段階のRA  本質安全設計Ⅱ(ノイズ・セキュリティ等)
第12回  :RA4:設計段階のRA    ガード・使用上の情報提供
第13回  :産業・協働ロボット等
第14回  :大学における災害事例とその防止(火傷・火災・消火、感電等)
第15回  :最終テスト(主にRA)

授業時間外学習 / Expected work outside of class

必要時に別途、課題の可能性がありますが、現時点は特に設定してません。基本的には予習・復習は課しません。授業の時間内で全て完結です。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
1.定期試験を行わず、1回の中間テスト・最終テストの『計2回の授業内のテストは単位取得の必須条件』です。さらに毎回の授業内小テストで総合評価する。
2.  成績評価割合
平常試験85%、出席点(各授業のレポート提出必須)15%

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

総合的で60点以上
5回以上の欠席(小テスト提出)では単位を取得できない。 

教科書
Textbooks


各授業内でレジメを印刷配布(LMSに開示)しますので、基本的には後述の提示した参考書を購入する必要はありません。

参考書
References

中村  昌允  技術者倫理とリスクマネジメント―事故はどうして防げなかったのか  株式会社オーム社  
大関 親  新しい時代の安全管理のすべて  中央労働災害防止協会  
中村  昌允  製造現場の事故を防ぐ安全工学の考え方と実践  株式会社オーム社  

フィードバックの方法
Feedback Method

LMSより教員より毎授業で、情報発信します。学生からの問い合わせもLMSより

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

LMSより教員より毎授業で、情報発信します。学生からの問い合わせもLMSより

備考
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