2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
62145
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
プラズマ・放射光の物理学
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
淺川 誠
曜限
Day/Period
火3
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 プラズマ:電子とイオンが混在した気体.わずかなきっかけがあれば,プラズマ中の電子が運動し,電磁場を作る.この電 磁場がプラズマ全体の運動に影響を与える.プラズマはわずかな一部分の影響が全体に影響を与える系,言い換えれと物事が絡み合って成り立つ系の典型的な例である.プラズマ物理学は非線形微分方程式(物事が絡み合うと必ずこの方程式になる)を扱う非線形物理学の典型例として研究されており,その成果は太陽系の成り立ちや核融合発電,半導体プロセスのような科学分野のみならず,経済学や社会学においても役立っている.
 講義では,電磁気学・統計力学・流体力学を組み合わせ,プラズマを構成する荷電粒子の運動を記述する基礎方程式を作る.そして,荷電粒子の運動用により生じる電磁波(放射光)を記述する基礎方程式も作る.また放射光を量子論的から,すなわち光子が発生する過程として理解することについても学習する.また,これらの非線形微分方程式を解析的に解くための技術(特に微分方程式の線形化)についても学習する.

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
1.スカラーポテンシャルとベクトルポテンシャルを利用して電磁気学を考える.
2.  フーリエ変換,留数定理などの数学を応用する能力を身につける.

②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
レポート作成能力の向上

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回  電磁場・Maxwell方程式・ポアソン方程式
第2回  非線形問題・電磁ポテンシャル理論
第3回  ゲージ変換・ダランベール方程式
第4回  デルタ関数・グリーン関数
第5回  ダランベール方程式の一般解
第6回  Lienard-Wiechert  potential  1
第7回  Lienard-Wiechert  potential  2
第8回  プラズマを記述する基礎方程式
第9回  デバイ遮蔽・プラズマ振動
第10回  電子プラズマ波
第11回  複素数を利用して減衰・吸収を表現する手法
第12回  ブラゾフ方程式
第13回  ラプラス変換・主値積分
第14回  Landau  damping
第15回  到達度の確認

授業時間外学習 / Expected work outside of class

講義で説明した事項について,参考書の対応する範囲を読み,復習すること。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
到達度の確認(80%),レポート(20%)履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

総合点が60点以上のものを合格とする.

教科書
Textbooks


特に教科書は設けない。講義ノートおよび随時配布するプリントを中心に講義を行う。

参考書
References

Walter  Greiner  classical  theoretical  physics:  Classical  Electrodynamics  Springer  
John  David  Jackson  Classical  Electrodynamics  third  edition  John  Wiley  &  Sons,  Inc.  とても有名なテキストです.プラズマ物理や放射光物理の分野の学者さんは皆読んだ事があります.結構,高度な内容です.
太田浩一  電磁気学の基礎I、電磁気学の基礎II  シュプリンガー・ジャパン  

フィードバックの方法
Feedback Method

LMSによる資料配布

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワー
火曜7限,水曜7限,木曜7限,金曜7限

備考
Other Comments

電磁気学系科目を修得しておくことが望ましい.

オフィスアワー:e-mail(asakawa@kansai-u.ac.jp)まで連絡ください.日時および場所を相談させていただきます.