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学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
62137
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
放射線物理
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
神田 浩樹
曜限
Day/Period
月4
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

最初の放射線「X線」が発見されてから120年余の月日を経て、最近では放射線、放射能の社会的な重要性はいろいろな意味でますます増しています。エネルギー関連や学術分野での利用のみならず、身近には医療への応用からIoT社会インフラの整備まで幅広い分野で放射線は利用・応用されており、正確な知識が求められるようになってきています。
本講義では、原子核という極微の世界から放たれる、あるいは宇宙の深部より地球に届く放射線について基本概念を学んだ後に、原子核や素粒子の世界を理解するための実験的・理論的な手法の基礎を学びます。さらに、放射線の人体への影響や応用例について学びます。
また、放射線物理は量子力学の具体的な応用例を学ぶのに適しています。是非、演習問題(提出不要)に積極的に取り組んでください。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
・放射線発見の歴史をひもとき、科学者の足跡をたどる
・放射線とは何かについて、種類・性質を理解する
・放射線が発生する仕組みを理解する
・放射線を測定する基本原理を理解する
・放射線が人体に及ぼす影響の仕組みを理解する
・放射線がエネルギー生産、農業、工業、医療等に応用されている例を知る
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・素粒子から宇宙に至る自然の階層構造を理解し、放射線の特異性と普遍性を理解する
・講義・演習問題・アンケートに疑問点や問題点を見つけ、参考書や参考となるネットの情報から自ら検討、判断して解決を図る
・アンケート回答では、論理的かつ読み手に伝わる記述を心がける
③主体的な態度の観点
・放射線や核エネルギーについて自身で疑問や問題意識をもち、考える態度を養う
・放射線を理解するために必要となる量子力学や電磁気学、さらには生物学等の知識を復習して、放射線のみならずこれらの関連分野の総合的な理解を深める

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・演習問題による量子力学の基礎や放射線物理学の復習

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回  放射線と放射性物質の発見(その1)
第2回  放射線と放射性物質の発見(その2)
第3回  放射性壊変と半減期の発見
第4回  放射線の源、原子核の発見とその姿
第5回  原子核のエネルギー:放射線、核分裂と核融合
第6回  β崩壊の詳細
第7回  α崩壊とγ線放出
第8回  電離放射線の基本的性質
第9回  電子・光子と物質の相互作用
第10回  中性子と物質の相互作用
第11回  放射線検出法(1):電離作用を利用した検出器
第12回  放射線検出法(2):励起作用を利用した検出器
第13回  放射線が人体に及ぼす影響
第14回  放射線・放射能の利用

授業時間外学習 / Expected work outside of class

関大LMSに演習問題と解答例を載せます。提出は不要ですが、講義の理解を深め、量子力学の復習のために、自主的に取り組んでください。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
以下の項目と割合で総合的に成績評価を行います。
1.定期試験:60%
 到達目標に掲げた各項目をどの程度達成しているのかの確認のための問題を出題します。
2.出席の割合(アンケートへの回答で判断):40%
 講義資料の参照もしくは講義中のアンケート回答にくわえて、講義後アンケートを回答することによって出席といたします。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
・アンケート回答の内容や期末レポートのテーマ設定・調査内容より理解度を評価
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・アンケート回答や期末レポートの記述内容より、情報収集・思考・判断が適切になされているかを評価
・アンケート回答や期末レポートでは論理的な記述がなされているかを評価
③主体的な態度の観点
・講義への参加(アンケートへの回答)を主体的・積極的に行っているかを評価

教科書
Textbooks


教科書は指定しません。講義はスライドに沿って進めます。

参考書
References

野口正安・富永洋  放射線応用計測 基礎から応用まで  日刊工業新聞社  978-4526053740
鳥井寛之・小豆川勝見・渡辺雄一郎・中川恵一    放射線を科学的に理解する  基礎からわかる東大教養の講義  丸善出版  978-4621085974

専門書は多数あります。比較的読みやすいものが東京大学の教養課程での授業にて使用された2つ目の参考書です。「基礎からわかる」とうたっていますが、これを読むだけではなく、本授業を聞きながら読むことをお勧めします。

フィードバックの方法
Feedback Method

毎回の講義後にアンケートを実施しますので、アンケートの質問に対する回答や、講義に関する質問・コメントを入力してください。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

質問等はメールにて随時受け付けます。
LNSメールもしくは講義資料等に記載している講師のメールアドレスに連絡してください。

備考
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