- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 環
- 時間割コード
Course Code - 64139
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 信頼性工学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 秋/2
- 担任者名
Instructor - 兼清 泰明
- 曜限
Day/Period - 水2
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
工業製品の品質は,機能性と耐久性(壊れにくさ)で測られる.このうち,製品の壊れにくさについては,確率というツールを用いて客観的に定量化することができる.この考え方に基づいて,工業製品の壊れにくさを数量化するのが信頼性工学であり,信頼性の概念に基づいて製品の設計を行うことを信頼性設計と呼んでいる.信頼性工学は,確率論の工学的応用としては,最も重要なテーマの1つであり,工業製品の品質を維持していく上で欠かせない技術である.また,近年様々な分野で高い関心を集めている,リスク解析あるいはリスク工学と呼ばれる分野は,信頼性理論と数学的構造が極めて類似しているため,リスク解析を理解する上でも信頼性工学を学習しておくことは非常に重要である.
本講義では,信頼性工学の基本的な概念,確率論を用いた定量化手法,実データから信頼性を推定する手法,システムの信頼性の評価方法,様々な応用分野における信頼性工学の適用例,について述べる.到達目標 / Course Objectives
《①知識・技能の観点》
信頼性を定量化するための確率・統計モデル,および信頼性の基本概念を理解する.
《②思考力・判断力・表現力等の能力の観点 および ③主体的な態度の観点》
システムの信頼性評価法,信頼性を応用した設計の考え方を理解する.授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
《第1回〜第2回 信頼性工学の基礎》
信頼性工学の背景,信頼性の考え方,信頼性の定量化のための数学手法(信頼度,破壊確率,故障率など)を解説する.必要となる確率論については適宜復習を行う.
《第3回〜第4回 主な故障寿命分布》
指数分布,ワイブル分布,指数分布,正規分布,対数正規分布,極値分布など故障寿命の確率分布としてよく用いられている分布について,特徴,計算技法などを解説する.
《第5回〜第7回 信頼性データの統計的解析》
信頼性に関する特性量を推定するためのデータの活用法およびそれに関連する事項について述べる.故障寿命分布を推定するための方法(回帰分析・確率紙を用いる手法・再尤法),推定結果の統計的検証法,抜取試験の考え方と方法およびOC曲線,などを取り上げる.
《第8回 第1回理解度確認試験》
信頼性工学の基本概念に関してこれまでに学んだ内容の理解度を問う筆記試験を行う.
《第9回〜第11回 システムの信頼性》
複数の要素から構成されるシステムの信頼性評価手法,アベイラビリティを用いたシステムの保全方策,故障解析の代表的手法であるFMTA・FTA,などについて解説する.
《第12回〜第14回 信頼性工学の実用的応用》
構造システムの信頼性評価,ソフトウエアの信頼性評価,故障物理や確率的破壊力学を用いた信頼性評価,などへの応用について,その概要を解説する.
《第15回 全体のまとめと第2回理解度確認試験》
(注)第1回理解度確認試験の実施日は授業の進行状況に応じて変更する可能性がある授業時間外学習 / Expected work outside of class
講義内容に関する理解度を確認するためのレポート課題または自宅学習用の問題演習課題を1〜2回課す予定である.
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
講義中に実施する理解度確認試験(筆記試験,2回を予定)を約90%,平常成績(レポート課題など)を約10%として総合評価を行う.最終的な比率は課題の分量などにより調整する.なお,理解度確認試験については終了後に結果の講評などを含むフィードバックを行う予定である.詳細については講義時に通知する.基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
理解度確認試験による学力確認と平常成績の合計点が,総点数の60%以上となった場合を合格とする.
- 教科書
Textbooks
教科書は使用しないが,授業資料はLMS上にアップし,授業はその映写を併用して行う.また,補助プリントを適宜配布する.
-
参考書
References 兼清 泰明 信頼性の数理モデル 朝倉書店 ISBN978-4-254-27573-5
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact
- 備考
Other Comments 学習・教育目標:◎(A),○(E)
オフィスアワー:hiro.t.k@kansai-u.ac.jp 宛にメールで申し出ること
「確率モデル分析」を履修していることが望ましい