2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
62312
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
伝熱工学
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
小田 豊
曜限
Day/Period
月4
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 伝熱工学(熱移動)は流体力学や熱力学に基盤を置きながらより具体的な熱移動現象や実際の機械設計(熱管理や冷却設計)に直結した典型的な工学の一分野である。特に、エネルギー問題や環境問題が厳しく議論される現在では、高性能・高効率の機器の開発・運用が不可欠とされており、スマートフォンやパソコン,空調機器,ジェットエンジンから原子炉の開発における熱設計、さらにはマイクロ・ナノの分野においてもますます伝熱工学が重要なものとなっている。
本講義では,機械工学で要求される伝熱工学に対する専門書を理解するのに必要な最低限の知識を修得する。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
 ・熱移動の三形態を理解し、基本的な推算ができる。
 ・伝熱計算に必要となる基本的な用語を理解している。
 ・保存式の物理的意味が理解できている。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
 ・伝熱工学上の課題に対して考慮すべき熱移動形態を適切に判断できる。
 ・熱移動形態に応じて適切な伝熱推算式を選択し,伝熱量を適切に評価することができる。
③主体的な態度の観点
 ・熱機器の運転効率,安全性,信頼性の向上において伝熱工学を活用することを意識して演習課題やレポート課題に主体的に取り組むことができる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

以下を講義計画とするが、到達度合いにより変更もありうる。
  1. 概 論 
 熱移動の三形態、用語、利用形態を概説を行う。
  2. 定常熱伝導
 熱伝導の物理的な意味、積層板まで含めた定常熱伝導の取り扱いについて説明を行う。
  3.熱伝導の基礎式
 熱伝導方程式の導出を行い、定常一次元での解析解をもとめることで基本的な取り扱いの説明を行う。
4.熱伝導方程式の解法
 熱伝導方程式の数値解析、差分法による数値計算について説明を行う。
  5.熱伝導の総括
 小テストを行うとともに熱伝導に関する総括を行う。
  6.熱流体の基礎式
 エネルギー保存式の導出を行い、流体力学で学ぶ質量保存式、運動量保存式、さらには物質移動もあわせて説明を行う。
  7.積分方程式
 平板周りの伝熱問題を積分方程式を用いて解くことで、熱流体の基礎式の基本的な説明を行う。
  8.管内流の熱移動
 層流に対する解析解の導出を行うとともに、対数平均温度差、混合平均温度等の説明を行う。
  9.乱流熱伝達の基礎
 乱流熱伝達の基本的な取り扱いの説明を行う。
10.熱伝達の総括
 小テストを行うとともに熱伝達に関する総括を行う。
11.放射伝熱の基礎
 放射熱伝達に関する基本的な説明を行う。
12.灰色物体間の放射伝熱
 二体間の放射熱伝達の取り扱い、形態係数の説明を行う。
13.放射伝熱の総括
 小テストを行うとともに放射伝熱に関する総括を行う。
14.総括
 三形態の複合問題を説明するとともに、全体の総括を行う。
15.到達度の確認
 全体の到達度の確認を行う。

授業時間外学習 / Expected work outside of class

高校物理の関連する項目(温度と熱等),および熱力学1・2は復習しておくことが望ましい。また,機械工学入門(実技),機械工学基礎実験の関連するテーマについては復習しておくことが望ましい。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
講義の進捗状況に合わせてレポート課題を課し、提出状況も含めたレポートの内容を加味する。履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

熱伝導、熱伝達、輻射に関する基本的な理解度を確認する。

教科書
Textbooks

竹中信幸・小澤守・梅川尚嗣・浅野等・松本亮介  熱移動論入門  コロナ社  

参考書
References

庄司正弘  伝熱工学  東京大学出版会  
日本機械学会  JSMEテキストシリーズ 伝熱工学  丸善  
相原利雄  伝熱工学  裳華房  
甲藤好朗  伝熱概論  養賢堂  

フィードバックの方法
Feedback Method

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

備考
Other Comments

オフィスアワーについて:毎回の授業終了時に各自申し出てください。