- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - シ
- 時間割コード
Course Code - 62320
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 固体力学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 秋/2
- 担任者名
Instructor - 宅間 正則
- 曜限
Day/Period - 月2
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
各種機械部品の生産性向上を目指すために、固体材料の内力と変形の状態をより正確に理解することが求められ、その解析を進める素養が、実際の設計活動の基礎ともなる。その際、材料力学のベースをなす「弾性力学」と「塑性力学」といった固体力学分野の知識が必要不可欠である。このようなことから、本講義では、応力やひずみといった物理量の、3次元空間における「ベクトル」、「テンソル」的な取り扱いや、それらの「座標変換」といった数理的な理解を深める。
弾性力学の範囲では、弾性力学の基本原理である、平衡方程式、適合条件、ひずみエネルギー、構成関係、また、エネルギー原理などについて学ぶ。また、塑性力学の範囲では、降伏条件と塑性構成式、塑性変形に対する近似解法、などについて理解する。到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
弾性力学と塑性力学の基本的な事項を3次元空間で説明することができ、固体材料の力学挙動を解析することができる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
固体の運動方程式,変形の幾何学的性質を示すひずみと変位の式などを,与えられた力学的・幾何学的境界条件の下で解くことにより,物体内の応力とひずみを求めることができる。
③主体的な態度の観点
他の科目(特に実技系)において、本科目で学んだこととの関連を意識し、復習および自学習を進んでできる。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第1回 序論: 固体材料の変形に関する基礎を述べる。応力-ひずみ線図、真応力、真ひずみ、塑性変形を理解する。
第2回 応力(1): 応力テンソル、応力のつり合い方程式、応力の座標変換などについて理解する。
第3回 応力(2): 主応力、応力の不変量、偏差応力などについて理解する。
第4回 ひずみ: 変位とひずみテンソルの関係、ひずみの適合条件式、主ひずみ、ひずみの不変量などについて理解する。
第5回 エネルギー原理(1): ひずみエネルギーについて理解し、それを用いたカスチリアノの定理などのエネルギー原理を理解する。
第6回 エネルギー原理(2): 仮想仕事の原理、相反定理などのエネルギー原理を理解する。
第7回 まとめと演習(1): 前半の内容についてまとめ、演習により理解を深める。
第8回 降伏条件: 塑性変形の基礎である、降伏現象とその数理的な条件を述べる。ミーゼス、トレスカの降伏条件の特徴と使い方などを学ぶ。
第9回 応力とひずみの関係(1): 応力とひずみの関係(構成式)について述べる。弾性に対するフックの法則について理解する。
第10回 応力とひずみの関係(2): 応力とひずみの関係について述べる。塑性に対するひずみ増分理論や全ひずみ理論などを理解する。
第11回 応力とひずみの関係(3): 応力とひずみの関係について述べる。ナビアの方程式やベルトラミ・ミッチェルの式についても理解する。
第12回 サンブナンの原理と曲げとねじり: サンブナンの原理を理解する。単純な変形様式、例えば曲げやねじりの問題への適用方法を学ぶ。
第13回 円筒、球、回転円板、円柱の問題: 内圧を受ける圧肉円筒や球殻の弾塑性解を求める方法を学ぶ。
第14回 平面問題: 平面ひずみと平面応力という、2次元問題の取り扱い方法を学ぶ。エアリーの応力関数や塑性変形に対するすべり線場法を導入する。
第15回 到達度試験を実施し,講義内容の理解度を評価する授業時間外学習 / Expected work outside of class
教科書や配布されたプリント等の資料を事前に読み、予習しておくこと。各回で学んだ講義内容を復習しておくこと。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)で評価する。
出席状況および講義で課した演習・レポート・小テスト(約20%)と到達度試験による講義内容の理解度(約80%)で評価する。履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
①知識・技能の観点
弾性力学と塑性力学の基本的な事項を3次元空間で説明することができ、固体材料の力学挙動を解析することができる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
固体の運動方程式,変形の幾何学的性質を示すひずみと変位の式などを,与えられた力学的・幾何学的境界条件の下で解くことにより,物体内の応力とひずみを求めることができる。
③主体的な態度の観点
他の科目(特に実技系)において、本科目で学んだこととの関連を意識し、復習および自学習を進んでできる。
- 教科書
Textbooks 石川博將 『弾性と塑性の力学』 (養賢堂)
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参考書
References 野田 直剛 他 『基礎弾性力学』 (日新出版)
阿部 博文、関根 英樹 『弾性学』 (コロナ社)
鷲津久 一郎 『エネルギ原理入門』 (培風館)
ティモシェンコ,グーディア 著 金多 潔 監訳 『弾性論』 (コロナ社)
S.Fボルグ 著 関谷 壮 訳 『テンソルと連続体力学入門』 (ブレイン図書)
北川 浩 『塑性力学の基礎』 (日刊工業新聞社)
冨田 佳宏 『弾塑性力学の基礎と応用』 (森北出版)
野田 直剛、中村 保共 『基礎塑性力学』 (日新出版)
小坂田 宏造 『応用塑性力学』 (培風館)
葉山 益次郎 『塑性学と塑性加工』 (オーム社)
青木 勇、小島 文夫、小森 和武、吉田 一也 『塑性力学の基礎』 (産業図書)
村田 雅人 『弾・塑性材料の力学入門』 (日刊工業新聞社)
有光 隆 『はじめての固体力学 -弾性、塑性、粘弾性-』 講談社
講義中に課す課題については、解答を導く際に使用した式や図を記入し、必ず提出すること。
- フィードバックの方法
Feedback Method ミニッツペーパーや小テストの解答は、講義中に解説とともに行う。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー
毎回の講義終了時に受付を行うので、各自申し出てください。
その他
Instructor Contact t940081★kansai-u.ac.jpまで連絡して下さい。※「★」記号を「@」に置き換えてください。
- 備考
Other Comments 以下の科目を修得しているか、本科目と並行して履修していることが望ましい。
材料力学1、材料力学2、材料力3、機械材料