- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 化
- 時間割コード
Course Code - 65204
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 生物無機化学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 矢島 辰雄/石田 斉
- 曜限
Day/Period - 月2
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
生物無機化学は、生体内の「無機物(イオン)」の構造、物性、機能を通して、代謝(エネルギー変換、物質の化学変換)、情報(貯蔵、転写、翻訳、複製)などについて理解する学問分野であり、「錯体化学」と「生化学」にその基礎を置いている。このため本講義ではまず初めに、これまで学習してきた「錯体化学」ならびに「生化学」を復習する。その上で、細胞内に存在する無機元素の種類やその役割について学んでいく。細胞には金属イオンを取り込む様々な機構が存在する。また多くの酵素が金属イオンを補因子として取り込み、活性中心として化学反応を触媒している。光合成においては、光エネルギーを利用して高エネルギー物質を産生している。これらの例や機構について個別に学んでいく。また、金属錯体は医薬品や病気の診断にも用いられており、それらの例について学ぶ。
到達目標 / Course Objectives
生体内における金属元素のはたらきを理解するために、錯体化学と生化学の基礎を学び、生体現象と金属元素の関わりを理解して、説明することができる。
①知識・技能の観点
・金属錯体と生化学の基礎を理解する。
・生体内における金属元素のはたらきを理解する。
②思考力・判断力・表現力の能力の観点
・生体における金属元素のはたらきを金属錯体の観点から説明することができる。
③主体的な態度の観点
・積極的に課題に取り組むことにより、自らの学習を振り返り、自身の理解度を把握するとともに、適切な改善点を挙げることができる。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
ガイダンス(第 1週)
講義内容と進め方について
I. 錯体化学と生化学の基礎(第 2〜 5週)
金属錯体について、構造と命名法、錯形成反応と錯体の安定度に影響を及ぼす因子などについて学ぶ。また、アミノ酸の種類、タンパク質の高次構造、酵素の種類など生化学の基礎を学ぶ(教科書 19 d-ブロック元素、20 d金属錯体: 電子構造と物性、21 配位化学: 錯体の反応、26. 生物無機化学など)。
II. 生物無機化学(第 6〜 14週)
生命に必要な必須元素を知り、それらの働きとして輸送、伝達、転写について学ぶ。また金属活性中心をもつ酵素の種類と、その反応機構について学ぶ。さらにこれらが統合して作用する光合成、窒素サイクルなど地球上の化学・エネルギー循環について理解する。また金属錯体は抗がん剤など様々な医薬品に利用されたり、診断にも応用されており、これら応用面についても学習する(教科書 26. 生物無機化学、27. 医学における無機化学)。
III. 講義のまとめ、到達度の確認、講評(第 15週)授業時間外学習 / Expected work outside of class
授業資料、教科書を、ノートを読み返し、理解が不十分な箇所に関しては各自参考書を調べるなどして復習をすること。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
平常成績(30%)と到達度確認試験(70%)で評価する。平常成績には、日ごろの講義への取り組み、講義中の課題・レポート等の評価を含む。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡する。履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
①知識・技能の観点
②思考力・判断力・表現力の能力の観点
に関して、学力確認試験で評価する。
③主体的な態度の観点
に関しては、平常成績で評価する。
- 教科書
Textbooks M. Weller, T. Overton, J. Rourke, F. Armstrong 著 田中勝久・高橋雅英・安部武志・平尾一之・北川進 訳 『シュライバー・アトキンス 無機化学(下) 第6版』 (東京化学同人) ISBN: 9784807908998
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参考書
References M. Weller, T. Overton, J. Rourke, F. Armstrong 著 田中勝久・高橋雅英・安部武志・平尾一之・北川進 訳 『シュライバー・アトキンス 無機化学(上) 第6版』 (東京化学同人) ISBN: 9784807908981
増田秀樹、福住俊一 編著 『生物無機化学-金属元素と生命の関わり-(錯体化学会選書1)』 (三共出版) ISBN: 9784782704837
山内脩、鈴木晋一郎、櫻井武 共著 『生物無機化学(朝倉化学大系12)』 (朝倉出版) ISBN: 9784254146424
Dieter Rehder 著 塩谷光彦 訳 『生物無機化学』 (東京化学同人) ISBN: 9784807909186
R. R. Crichton 著 塩谷光彦 監訳 『クライトン生物無機化学』 (東京化学同人) ISBN: 9784807908875
渡辺正利、矢野重信、碇屋隆雄 共著 『錯体化学の基礎 ウエルナー錯体と有機金属錯体』 (講談社サイエンティフィク) ISBN: 9784061533196
佐治英郎 編 『生命科学のための無機化学・錯体化学』 (廣川書店) ISBN: 9784567211604
伊東 忍・青野重利・林 高史 編著 『フロンティア生物無機化学』 (三共出版) ISBN: 9784782707562
棚瀬知明・石井洋一 編著 猪股智彦・梶原孝志・北河康隆 共著 『錯体化学 有機・無機複合体の分子科学』 (三共出版) ISBN: 9784782708002
長谷川 靖哉・伊藤 肇 共著 『錯体化学 基礎から応用まで (エキスパート応用化学テキストシリーズ)』 (講談社) ISBN: 9784061568013
- フィードバックの方法
Feedback Method 講義終了後または関大LMSにて各講師が質問に対応する。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー
質問・相談等は随時受け付けるが、事前に LMSあるいは下記の E-mailアドレスでアポイントメントをとること。
石田: ishida.h@kansai-u.ac.jp
矢島: t.yajima@kansai-u.ac.jp
LMS、メールでの連絡に関する注意点
連絡をするときは、必ず、「宛先の教員名、自分の学籍番号、名前、講義名(生物無機化学)」を明記すること。
- 備考
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