- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - シ
- 時間割コード
Course Code - 62495
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - データベース工学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 秋/2
- 担任者名
Instructor - 徳丸 正孝
- 曜限
Day/Period - 木1
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
コンピュータで処理される業務の大規模化,多様化に伴い,そこで用いられるデータも大容量化している.これらのデータを効率的に管理し,正確かつ迅速に処理する手段がデータベースである.本講義では,現在主流となっているリレーショナルデータベースについて,その必要性から実践的な使い方までを講義と実習を交えて学習する.まず,データベース管理システムの概要や設計概念について学び,後半では標準リレーショナルデータベース言語SQLを用いたデータベースの操作方法について演習を交えて学習する.
到達目標 / Course Objectives
本講義の到達目標は,以下の①〜④である.
①データベース・システムについての基本的な知識を有する.
②リレーショナル代数表現により,リレーショナルデータベースから目的の結果リレーションを求めることができる.
③実対象世界をモデル化し,適切なリレーショナルデータベースを設計できる.
④SQLを用いてリレーショナルデータベースの操作ができる.授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・ExcelやMySQLを用いた演習
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
講義内容は次の4項目に大別される.
1.データベースの基礎
2.リレーショナルデータベースの基礎
3.データベース設計
4.リレーショナルデータベース言語SQL
このうち4については,オープンソースのデータベース管理システムMySQLを用いてデータベース操作の演習を行う.
講義計画は以下の通り.
第1週: オリエンテーション,演習準備,データベースの基礎
講義の進め方について説明し,関大LMSによる資料配布,MySQLの動作確認などの演習準備を行う.その後,「データベースとは」と題してデータベースの基礎とデータモデルについての講義を行う.
第2週: リレーショナルモデルのデータ構造
リレーショナルモデルの基礎について学ぶ.リレーショナルモデルのデータ構造の構成要素となるドメインやタプル,リレーションスキーマについて説明し,リレーショナルモデルの整合性制約について学ぶ.
第3週: リレーショナル代数(1)
リレーショナル代数表現において必要となる8つの基本演算のうち,和集合演算,共通集合演算,差集合演算,直積演算,射影演算,選択演算の6つの演算について学ぶ.また,Excelを用いてリレーションの演算に関する演習を行う.
第4週: リレーショナル代数(2)
第3週に引き続き,リレーショナル代数表現の基本演算を学ぶ.8つの基本演算のうち,結合演算,商演算の2つの演算を新たに学び,リレーショナル代数表現の総合的な演習を行う.
第5週: 確認テスト,データベース設計(1):正規化
第3週および第4週に学んだリレーショナル代数表現の理解度を確認するために,テストを実施する.
その後,リレーショナルモデルによるデータベース設計の基礎を学ぶ.この週では,情報の整理と正規化(第1正規形)について,Excelによる演習を交えて学習する.
第6週: データベース設計(2):高位の正規形
第5週で学んだリレーションの正規化について,より高位の正規形について学ぶ.この週では,第2正規形,第3正規形について,Excelによる演習を交えて学習する.
第7週: データベース設計(3):演習
講義前半のまとめとして,リレーショナル代数表現および正規化についての総合的な復習およびExcelによる演習を行う.
第8週: 確認テスト,データベース設計(4):ERモデル
講義前半の内容に関する理解度を確認するために,テストを実施する.その後,第7週までに学んだリレーションの正規形について,より高位の正規形(第4正規形,第5正規形)について簡単に紹介する.さらに,ERモデルを用いたデータベース設計について学ぶ.
第9週: データベースシステムの基礎,SQL(1):データ定義
データベースシステムの基本構成として,3層スキーマアーキテクチャ,3層クライアントサーバシステムについて学ぶ.その後,リレーショナルデータベース言語SQLの基礎について学ぶ.第9週以降は,MySQLを使用して演習を交えながら学習を進める.
第10週: SQL(2):基本的な問合わせ
SQLによる基本的な問い合わせとして,算術演算を用いた問い合わせについて学ぶ.また,出力の並べ替え,NULL(空白)の取り扱いなどについて演習を交えて学習する.
第11週: SQL(3):結合演算,集合関数とグループ化
SQLによる高度な問い合わせとして,結合演算を用いた問い合わせについて学ぶ.また,集合関数を用いたデータの集計,グループ化を用いた問い合わせについて学ぶ.
第12週: SQL(4):副問い合わせ
外部への参照を伴わない基本的な副問い合わせに加え,外部への参照を伴う複雑な副問い合わせについて学ぶ.
第13週: 確認テスト:SQL総復習
講義後半の内容に関する理解度を確認するために,SQLに関する確認テストを実施する.また講義中にMySQLを用いた自己採点および出題内容と解答について解説を行う.
第14週: SQL(5):データ更新,ビュー
データの追加,削除,修正などを行うデータの更新方法について演習を交えて学習する.また,表示内容を整理して効率的にデータ管理することのできるビュー機能について紹介する.
第15週: 到達度の確認テスト
筆記による学力確認を実施する.授業時間外学習 / Expected work outside of class
MySQLを自宅PCにインストールすることで,自宅での演習が可能である.
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)で評価する。
成績評価割合:定期試験(100%)履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
①データベース・システムについての基本的な知識を有する.
②リレーショナル代数表現により,リレーショナルデータベースから目的の結果リレーションを求めることができる.
③実対象世界をモデル化し,適切なリレーショナルデータベースを設計できる.
④SQLを用いてリレーショナルデータベースの操作ができる.
- 教科書
Textbooks 速水治夫 リレーショナルデータベースの実践的基礎(改訂版) コロナ社
関大LMSにより講義中に随時資料を配布する
-
参考書
References 都司達夫/宝珍輝尚 データベース技術教科書 CQ出版社
山本森樹 体系的に学ぶデータベースのしくみ 日経BPソフトプレス
- フィードバックの方法
Feedback Method 講義中に3回の確認テストを実施し,解説を行います.
授業支援システム関大LMSにて解説資料を掲載します.
講義中の質問はチャットで随時受け付け,講義中や講義後に回答します.
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー
授業支援システム関大LMSにて随時受付を行います.
- 備考
Other Comments 本講義では講義時間中に適宜Excelによるデータ操作の演習,MySQLによるデータベース操作の演習を行います.
BYOD(個人のPCを持参し講義中に使用する)を必須とします.
関大LMSに掲載しているMySQLインストール手順を参照し,MySQLが使用可能な状態のノートPCを持参すること.