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学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
62452
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
光・電磁波工学
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
1
担任者名
Instructor
佐伯 拓
曜限
Day/Period
月2
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

光は通信やホログラフィなどに使われており、今後高度に情報を加工する信号処理に大きな用途が考えられる。電波は、無線通信・放送・探知などに使われ日常的に欠かせないものであり、今後センサーネットワークやワイヤレス電力伝送にも多用されようとしている。これらでは、光と電波に共通な電磁波という波動の性質が巧みに利用されている。この波動の性質を学ぶ。なお、光とは、顕著な干渉現象を起こす(コヒーレントな)光に限定している。

到達目標 / Course Objectives

・電磁波という波動の性質を知る。
・考え、理解する力を身につける。講義2回に1回の割合で演習課題を解く。教科書の記述が何を言いているのかを考え、理解に努め、課題を解くことによって理解を進める。知識を覚えるのではなく、教科書に書いてある知識を使って自分で考える練習をする。
・新しい事柄に自ら結論が出せる思考ができるようにするのが大きな目標でもある。
・学生時代は老後を除くと唯一豊富な時間帯である。時間をかけて勉強し思考する。
・積み重ねがきく(従って応用範囲の広い)基礎知識を修得する。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

[1]  分布定数回路と波動(波動の最も基本的な部分を理解する) 
 1.伝送線路方程式,波動方程式,正弦波振動 
 2.ヘルムホルツ方程式,入射波と反射波,伝送線路の性質 
 3.反射係数,定在波,入力インピーダンス 
 4.インピーダンス変換,群速度,スミスチャート 
 5.インピーダンス整合 
[2]  電磁気学とMaxwell方程式(Maxwell方程式の理解を容易にする) 
 6.電気・磁気に関するガウスの法則,ファラデーの法則,アンペールの法則 
 7.変位電流とマクスウェルの方程式(積分形と微分形) 
 8.積分形マクスウェル方程式の理解を深めるために 
[3]光・電磁波の基礎(光や電波の伝わり方を計算し知る) 
 9.構成関係式,波動方程式,電磁ポテンシャル 
 10.正弦波電磁界,ポインティングベクトル,境界条件 
 11.平面波,ガウスビーム,グリーン関数, 
 12.フロケの定理,ブリュアンダイヤグラム 
 13.電磁波の等価伝送線路・平面波の伝搬特性 
 14.媒質境界からの反射・金属表面からの反射・TE波・TM波 
15.講義のまとめと学力の確認

授業時間外学習 / Expected work outside of class

・数学の知識が必要。常用する書物を持つこと。演習には書物を持ってくるか、予習してくる。
・実際に自分で計算したり,何度も読み返し内容の把握に努めることが大切である。この積み重ねによって自分で物事を把握・理解する力が養われに違いない。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
平常成績:4割、到達度の確認(筆記による学力確認):6割履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

問題の概念がきちっと理解できており、筋道を立てて結果を導くことができているかどうかによって評価する。導く過程が特に大切である。

教科書
Textbooks

小柴正則  波動解析基礎  コロナ社  
D.  ハリディ,他著,野崎光昭(監訳)  物理学の基礎[3]  電磁気学  培風館  この(電磁気学1・2の教科書)は6,7で使用する。
飯田幸雄  波動解析の補足  授業支援システム-up補足テキスト  この授業支援システム-up補足テキストは4,5,8で使用する.

参考書
References

高橋応明  電磁波工学入門  数理工学社  電波とその応用の入門書として分かり易い
中島将光  マイクロ波工学  森北出版  超高周波(マイクロ波)領域を深く理解できる
西原 浩  光・電磁波工学  オーム社  光を含めて全般に詳しい

フィードバックの方法
Feedback Method

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

備考
Other Comments

・オフィスアワーについて:講義2回に1回の割合で行う演習課題実施中に申し出る.
・2年次の「電磁気学1・2」の内容を復習しておくことが望ましい.
・講義計画の6-10ではベクトル解析を必要とする。
・3年秋学期の「光情報通信工学」ではこの科目の理解を必要とする.
・電波を系統的に理解するには、電磁気学、光・電磁波工学の修得が必要である。
・光を系統的に理解するには、上記に加えて、光情報通信工学や光エレクトロニクスの修得が必要である。