- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 環
- 時間割コード
Course Code - 64106
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 技術者倫理
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 江原 竜二/田岡 直規/佐々木 崇
- 曜限
Day/Period - 土2
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
工学技術者として、現在最も求められていることは、自分の行動が、社会とどのように関わり、人々の生活や産業活動にどんな影響を与えているかを知り、正しい倫理規範のもとに厳しく行動することである。「技術と社会の関係はどうあるべきか」、「技術者の使命とは何か」など、技術者として課されている問いは多い。特に、都市システム工学に関わる技術者は、その影響の大きさにおいても、重要性・継続性においても、他の分野と比較しても、より高い倫理意識が求められているといえよう。
この講義では、工学倫理の専門家と都市システムの第一線で活躍する技術者が、それぞれの立場から技術者倫理を解説し、学生に倫理について考えることを求める。本学科においてこれまで学んだ授業の内容をふまえ、それらが技術者倫理の観点から再度見直したときにどのように考えればよいかという点について、真剣に取り組んで欲しい。到達目標 / Course Objectives
・それぞれの分野の技術者倫理問題に対する考え方を身につけること.
・都市システム工学の社会に及ぼす影響の大きさと,その安全性に対する技術者の責任の重さを理解すること.授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第1回(4/05) 倫理とは何か。倫理学・哲学の内容と役割。西洋哲学における代表的な倫理学説と倫理的な基礎概念についての整理と説明。
第2回(4/12) 倫理学説と基礎概念についての比較と整理の続き。特に義務論と功利主義の相違点と、その相違点がもたらす具体的な帰結についての説明。
第3回(4/19) 工学倫理とは何か。応用倫理とはなにか。応用倫理の中の工学倫理の位置づけと特徴、他の応用倫理との関係についての説明。
第4回(4/26) 事例の分析
第5回(5/10) 事例の分析
(以上、第1回~第5回 担当:佐々木)
第6回(5/17) 技術者倫理とは:倫理と技術者倫理、法と倫理、米国における技術者倫理、倫理綱領、プロフェッション、技術士制度、事例研究。
第7回(5/24) 技術者倫理と企業倫理:企業倫理、トレードオフ、集団思考、内部告発、事例研究。
第8回(5/31) 原子力と技術者倫理:科学技術の巨大化・総合化・複雑化、安全と安心、説明責任、技術者の社会的責任、事例研究
第9回(6/07) 科学技術社会と技術者倫理:科学技術社会論、科学技術の不確実性、作動中の科学、四大公害病、事例研究
第10回(6/14) 科学技術と研究倫理:研究倫理、科学技術における不正行為、科学者の行動規範、事例研究
(以上、第6回~第10回 担当:田岡)
第11回(6/21) 身近な倫理的事例と非倫理的事例の紹介
建設技術倫理事例研究1(倫理的事例)-公共政策にかかる技術的判断(庁舎移転にかかる防災検討-高潮・津波と地盤沈下の取り扱い)
第12回(6/28) 建設技術倫理事例研究2(非倫理的事例1)-地盤条件の不確実性への対応1(基礎杭の支持層未到達および施工データ流用問題)
第13回(7/05) 建設技術倫理事例研究3(非倫理的事例2)-地盤条件の不確実性への対応2(地下鉄工事現場における道路陥没事故)
第14回(7/12) 建設技術倫理事例研究4-契約制度および現場管理・検査(根拠法令、共通仕様書、不合格・不適格事項への対応)
第15回(7/19) 技術者が倫理的であるためには(必要な技術力を備えていること。その技術力を備える努力をすること。)
(以上、第11回~第15回 担当:江原)授業時間外学習 / Expected work outside of class
シラバスに書かれている内容に従い予習をし、受講後は復習をしておくこと。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
佐々木と田岡は出席およびレポート、江原は出席と講義毎の理解度チェックおよびレポートで評価を行う。3名の評価をそれぞれ5:5:5で積算し、60点以上を合格とする。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
到達目標に掲げた考え方および内容の理解度で評価する。
- 教科書
Textbooks
適宜,プリントを配布する.
田岡担当分(第6回~10回):各回の講義の数日前に、当該講義資料を関大LMSに掲示しますので、事前に確認し講義に持参すること。
江原担当分(第11回~15回):各回の講義の1週間前には、当該講義の事前学習資料(講義に関係する技術資料)を提示します。関大LMSに留意して資料をダウンロードの上、事前に目を通しておくこと。
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参考書
References 齊藤了文・坂下浩司編 『はじめての工学倫理[第3版]』 昭和堂
齊藤了文 『テクノリテラシーとは何か 巨大事故を読む技術』 講談社 講談社選書メチエ
Charles E. Harris Jr, Michael S. Pritchard, Michael J. Rabins 著, 日本技術士会翻訳 『第3版 科学技術者の倫理 その考え方と事例』 丸善
今村遼平 『技術者の倫理 信頼されるエンジニアをめざして』 鹿島出版会
土木学会技術推進機構継続教育実施委員会継続教育教材作成小委員会編 『土木技術者倫理問題 考え方と事例解説2』 土木学会
日本技術士会 『技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)』 日本技術士会 2016年度更新予定
土木学会将来ビジョン策定特別委員会 『社会と土木の100年ビジョン ―あらゆる境界をひらき、持続可能な社会の礎を築く―(創立100周年記念出版)』 土木学会
田岡直規・橋本義平・水野朝夫編 技術者倫理 日本の事例と考察-問題点と判断基準を探る 丸善出版 9784621085127
- フィードバックの方法
Feedback Method 受講の状況を見て、授業内容についてさらに説明することがある。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー:各担当者が学生と相談して決定する。
- 備考
Other Comments 一人の担当者当たり5週の講義で技術者倫理に関する各論を完結し、リレー方式で講義を進める。
関連する学習・教育到達目標:◎(F)