2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
64213
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
物理化学3
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
中川 清晴
曜限
Day/Period
金3
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

物理化学は、化学工学や工業化学の基礎となる多くの内容を含んだ重要な科目である。物理学に関する基礎的事項のうち、電解質溶液論および基礎電気化学をとりあげて講義を行う。非電解質の溶液の束一的性質の復習から初めて、電解質の束一的性質が非電解質のそれと異なることから電解質の存在が見いだされたことを理解させる。その後に、電気伝導度、Arrheniusの電離説、Ostwaldの希釈律、強電解質に対するDebye-Huckelの理論、活量係数の意味と測定法、伝導度測定の分析化学への応用などについて講義する。電解質が水によく溶ける理由や緩衝溶液の示すpH、溶解度積を用いた計算などの実用的計算についても説明する。基礎電気化学については、電気化学が関係する工業分野の説明から始めて、化学電池の利用、電極の種類と半電池反応、標準電極電位、Nernst式と起電力の濃度による変化、濃淡電池、液間電位差と塩橋、起電力測定の応用、分析化学への応用などを講義する。それぞれの基礎的事項をいろいろな分野に応用できる能力が養われるように配慮している。理解を深めるために、計算問題を演習形式で行う。この科目を通して、化学および化学工学の基礎知識を与え、問題解決能力を養成する。

到達目標 / Course Objectives

到達目標は、物理化学の基礎,特に溶液論,電解質溶液論、電気化学の基礎と応用を身につけさせることである。これによって、2-3年次の専門科目の十分な理解ができる能力を与える。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1週:ガイダンス、講義概要、講義計画、成績評価の方法などの説明、1年次に関連科目で学んだ内容のいくらかの復習、蒸発と沸騰、蒸気圧線図など
第2週:非電解質溶液と電解質溶液(1):蒸留操作、沸点組成図の復習など
第3週:非電解質溶液と電解質溶液(2):溶液の束一的性質と電解質の発見 
第4週:電解質溶液の性質(1):電気伝導度と測定法 
第5週:電解質溶液の性質(2):Arrheniusの電離説とOstwaldの希釈律 
第6週:電解質溶液の性質(3):強電解質に対するDebye-Huckelの理論  、活量係数の意味と測定
第7週:電解質溶液の性質(4):伝導度測定の応用と電解質溶液の実用的計算 
第8週:中間テスト
第9週:基礎電気化学(1):電気化学の歴史、電気化学が関係する工業分野
第10週:基礎電気化学(2):酸化還元反応の熱力学 
第11週:基礎電気化学(3):化学電池の利用、電極の種類と半電池反応 
第12週:基礎電気化学(4):標準電極電位と起電力の濃度による変化、濃淡電池と液間電位差 
第13、14週:基礎電気化学(5):電気分解、電気分解の定量的取扱、中間テスト 
第15週:まとめ

授業時間外学習 / Expected work outside of class

大学での勉強は、予習はしにくいので、習ったことの復習に十分な時間をとるようにして下さい。90分の講義に対して最低60分の復習をして下さい。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
中間および学力確認試験の成績(80%以上)と平常点(受講態度、予習・復習の状況、レポート等、20%以下)で評価する。履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

授業の理解度を確認するために、中間および学力確認試験、課題レポート等により基礎的な内容の理解度を判定して評価する。

教科書
Textbooks

千原秀昭・稲葉 章・鈴木 晴 訳  『アトキンス物理化学要論 第7版』  (東京化学同人)  
芝田隼次ほか      『物理化学』   (朝倉書店)   
配布プリントを用いる  

参考書
References

芝田隼次       『物理化学』   (関西大学出版部)  
  Gordon  M.  Barrow  (著),  大門  寛  (翻訳),  堂免  一成  (翻訳)        『物理化学  上巻』 第6版  (東京化学同人)  
ムーア  藤代訳       『新物理化学  上巻』   (東京化学同人)   

その他に、井上勝也    『現代物理化学序説』    (培風館)  
田村幹雄    『物理化学  上巻』    (至文堂)   
鈴木・蒔田・原納    『応用物理化学  1』    (培風館)   
電気化学協会    『新しい電気化学』    (培風館)   
バーロー  大門,  堂免訳    『物理化学  下巻』 第6版 (東京化学同人)   
ムーア  藤代訳    『新物理化学  下巻』    (東京化学同人)   
田村幹雄    『物理化学  下巻』    (至文堂)   
鈴木・蒔田・原納    『応用物理化学  2』    (培風館)   
鈴木・蒔田・原納    『応用物理化学  3』    (培風館)  

フィードバックの方法
Feedback Method

インフォメーションシステムおよび授業中に適宜、課題等に対するフィードバックを行う

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

毎回授業終了時に受付を行います。各自申し出て下さい。

備考
Other Comments

この講義に関係する科目には、化学を学ぶ、化学量論及び演習、プロセス量論及び演習、化学結合論、物理化学I、物理化学II、電気エネルギ-化学、資源循環工学があげられる。  講義中に、電話、飲食、途中退出などをしてはいけない。
講義および試験には、関数電卓を使用する持参すること。