- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 化
- 時間割コード
Course Code - 65135
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 反応速度論
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 1
- 担任者名
Instructor - 山縣 雅紀
- 曜限
Day/Period - 金4
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
反応速度論は、化学反応の進行速度を定量的に解析し、その機構を解明する物理化学の重要な分野である。化学熱力学が反応の自発性や平衡状態を記述するのに対し、反応速度論は時間の概念を導入し、反応の進行過程を動的に理解するための理論的枠組みを提供する。本講義では、反応速度の基本法則、速度式の導出と解析、実験データの取り扱いを中心に、化学反応の速度論的取扱いを体系的に学ぶ。さらに、反応機構との関連性、分子動力学的視点からの考察を深めるとともに、温度依存性、活性化エネルギー、遷移状態理論、溶液化学における速度論についても詳述する。これらを通じて、化学反応の理論的理解を深め、実際の化学プロセスへの応用力を養うことを目的とする。
到達目標 / Course Objectives
① 知識・技能の観点
化学反応に対する速度論的考え方を理解し、化学反応解析を行うための基礎知識の習得を目的とする。また、反応における遷移状態などの反応過程における分子の状態およびその変化について理解を深める。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・習得した理論や知識を活用し、与えられた化学反応の速度論的解析を行うことができる。
・異なる反応機構の仮説を比較し、それぞれの妥当性を論理的に考察できる。
・反応速度論に基づく解析結果を、適切な科学的表現を用いて文章や数式で説明できる。
③主体的な態度の観点
・自身の解析結果や考察の妥当性を振り返り、誤りや不足を見つけ、適切な改善策を考えることができる。
・演習問題や実例を通じて得た知識を活用し、未知の化学反応に対しても速度論的解析を試みることができる。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
1. 化学反応と反応速度論
①反応速度の定義、②反応速度の時間変化
2. 単純な速度論(1)
①反応速度式と速度定数、②反応次数
3. 単純な速度論(2)
①積分形反応速度式、②反応速度パラメータの決定方法
4. 複雑な反応の速度論(1)
①分離法、②初速度法
5. 複雑な反応の速度論(2)
①半減期法
6. 複雑な反応の速度論(2)
①異種分子間2次反応、②逐次反応
7. 平衡反応と速度論(1)
①平衡反応の速度論
8. 平衡反応と速度論(2)
①平衡反応における緩和法、② 前駆平衡反応、
③その他複雑な反応の速度論
9. 高分子重合反応の速度論
10. 酵素反応の速度論
11. 反応速度の温度依存性(1)
①活性化エネルギーと遷移状態、②活性化エネルギーと反応速度
12. 反応速度の温度依存性(2)
①衝突理論と活性化エネルギー、②遷移状態理論
13. 溶液化学と反応速度(1)
①溶液中の反応とそのメカニズム、②拡散律速過程の速度論
14. 固相反応の反応速度論
①吸着・脱離反応、②Langmuirの吸着等温式、③BET比表面積と細孔サイズ分布
15. 到達度試験および解説授業時間外学習 / Expected work outside of class
講義資料やノートを読み返し、授業内容の理解に努めるよう復習をすること
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
到達度の確認および平常成績によって総合的に評価する。
履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
上記の成績に基づいて評価し、60点以上を合格とする。
- 教科書
Textbooks 特になし
参考書をベースとした反応速度論の各論をまとめたオリジナル教材を使用する。教材は講義時に配布する。
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参考書
References P. W. Atkins、千原、中村訳 アトキンス物理化学第10版(下) 東京化学同人 4807909096
W.J.Moore著、細矢・湯田坂訳 ムーア基礎物理化学(上) 東京化学同人 480790244X
慶伊富長 著 反応速度論 東京化学同人 4807905325
- フィードバックの方法
Feedback Method 講義中は随時質問を受け付け、適宜解説を行うことで理解を促進する。また、講義終了後には関大LMSを活用し、質問への対応を行うとともに、必要に応じて補足資料を提供する。さらに、各論ごとに演習を実施し、学生の理解度を確認するとともに、学修の定着を図る。受講者の理解度に応じて必要あれば講義内において追加説明を実施するか、関大LMS上に解説を掲示することで、全体の理解を支援する。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー
関大LMSを通じて随時受け付ける。
その他
関大LMSおよびメールで問い合わせること。
- 備考
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