- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 環
- 時間割コード
Course Code - 64258
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 熱・統計力学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 秋/2
- 担任者名
Instructor - 荒木 貞夫
- 曜限
Day/Period - 金2
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
本講義では、主に化学工学の分野での熱力学の応用について演習を交え講義を行う。
熱力学の四つの法則、特に第一法則(エネルギー収支)および第二法則(自然の進む方向を定める)は、自然現象はもちろんであるが、エネルギー問題や地球環境問題を考える上において、その基礎理論を与えるものである。また統計力学は熱力学の対象とする系が、分子・粒子からなるとした時、熱力学の法則を運動論的立場から説明する学問体系である。化学工学の分野で考えると、気体の状態方程式や液相の活量係数を分子・粒子の運動論的(力学的)に導き出すことにあるが、その内容は高度になるので、本講義では統計力学の入門的な説明を行うに留める。
将来、地球環境問題やエネルギー問題など人類が抱える諸問題に取り組もうとする諸君は、その考えの基盤となる熱力学を数多くの演習問題を解いて、習得すべきである。到達目標 / Course Objectives
以下の点を最低限理解すべきである。
①.熱力学の第1法則が種々の系において利用できること。
②.熱力学第2法則とエントロピーの概念を理解し、種々の系が自然に進む方向が予測できること。
③.4つの熱力学関数の意味を理解し、その値を求められること。
④.相変化について熱力学的に理解していること。
⑤.統計力学と熱力学の関連について、特にエントロピーについて理解していること。
⑥.環境問題およびエネルギー問題について熱力学的考察ができる能力を身につけていること。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
1.熱・統計力学のプロローグ(第1週)
①.エネルギ-を系統的に理解する。
②.熱力学と統計力学の関係
③.熱力学の有効性と限界
2.熱と仕事、熱力学の第一法則(第2週)
①.熱、温度、仕事などの物理的意味
②.エネルギー保存則としての熱力学第一法則
3.熱力学第二法則とエントロピーの概念(第3〜4週)
①.自然の進む方向性(自然現象はすべて不可逆)
②.熱力学第二法則とエントロピ-の導入
③.エントロピ-の統計力学的解釈(ボルツマンの原理)
④.分離操作とエントロピー
4.熱力学関数の性質と応用(第5〜8週)
①.状態関数の理解と熱力学関数の性質
②.熱力学的関係式
③.気体の圧縮、膨張現象、液化現象など
5.熱力学の応用(第9〜14週)
①.相平衡への応用(化学ポテンシャルなど)
②.化学反応への応用(ギブス-ヘルムホルツの関係式など)
6.筆記による到達度確認試験およびまとめ(第15週)授業時間外学習 / Expected work outside of class
適宜,演習問題を課すので、各自で解いて授業に臨むこと
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
レポート等の平常点(30%)と筆記による試験結果(70%)により、到達目標をどの程度達成しているかを総合的に判断する。
- 教科書
Textbooks 芝田隼次ほか 物理化学(第2版) 朝倉書店
P.W.ATKINS著、千原秀昭、稲葉 章訳 『アトキンス物理化学要論 第6版』 (東京化学同人)
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参考書
References 勝木 渥 『環境の基礎理論』 (海鳴社)
数多くの熱力学、統計力学の本が出されているが、ブルーバックスなど科学の読み本を参考にして、熱力学および統計力学の世界に興味を持って欲しい。また、環境問題を熱力学的に扱った最近の成書として、上記の本を上げておく。
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact 第一回目の講義に連絡する.
- 備考
Other Comments 関大LMSのメッセージ機能にて連絡してください。