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学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
65117
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
マテリアル科学実験1
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
荒地 良典/上田 正人/内山 弘章/幸塚 広光/星山 康洋/丸山 徹
曜限
Day/Period
木3/木4/木5
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 マテリアル科学実験1では、金属、セラミックス、プラスチック、ゴムなど、多種多様な「マテリアル」に関する研究を進める上で、重要でかつ不可欠な「マテリアル」の諸物性と、その物性値を測定するための基礎的な実験手段について理解することを目的としている。また、「マテリアル」は最終的な「形」に作り上げられてこそ、その真価が発揮されるので、「マテリアル」の基礎的な工作手法について習得することもこの実習の重要な目的である。さらに、その結果の客観的な解析・検討方法、ならびに第三者に情報を的確に伝える手段としての報告書の作成方法についても実習する。実験器具、装置の具体的な操作方法を知ることも重要であるが、実習を通して実験の計画法などについても意識して実習に取り組むことを望む。本実験の内容は関連するいろいろな講義でも紹介されるので、実験によって得た経験を生かして、各種講義の内容を理解できることを期待する。

到達目標 / Course Objectives

 この科目を修得することにより、以下のことができるようになる。 
(1)  各項目で測定される物性の意味と、各マテリアル間の相違を理解できるようになる。 
(2)  各項目で対象となる物性の測定方法を理解できるようになる。 
(3)  機械工作における道具の名称と使用方法を理解できるようになる。 
(4)  実験における安全について認識できるようになる。
(5)  薬品、器具、機器が環境に与える影響を認識し、技術者倫理を自覚できるようになる。 
(6)  実験ノート、報告書の作成方法を理解できるようになる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・課題探究(プロジェクト学習、課題解決型学習、ケーススタディ等含む)

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

 下記の4テーマに対応する実験を2週にわたって行う。履修者を4つの班に分け,各班で毎回いずれかのテーマを班内で意見を交えながら取り組む。ローテーションを組み,4テーマ×2週=8回の実験を通して各班が全てのテーマを消化する。  実験前後には担当教員による各テーマに関する概要や課題等の説明がなされ、レポート指導の週は取り組んだテーマをふりかえり,  より深く考察する機会とする。

1.酸化と燃焼 
2.熱伝導
3.密度
4.機械工作法 

 本実験実習は以下のスケジュールに従って進める。 
第1週 ガイダンス(各々の実験が材料開発を行なう上でどのように重要であるのか,また,実験を計画・実行し,データを解析する際にどのような注意が必要であるのかを説明する。論理的かつ的確な実験結果記述方法に関する諸注意についても述べる。また,実験研究が環境にどのような影響を及ぼすか,また、実験結果を報告する場合に必要な社会的責務とは何であるかについても触れる) 
第2週 実験
第3週 実験 
第4週 レポート指導  (報告書の内容、形式、表現方法等に沿って、報告書記述方法について再度説明し、報告書の纏め方について再認識を促す。) 
第5週 実験 
第6週 実験 
第7週 レポート指導  (同  上) 
第8週 実験 
第9週 実験 
第10週 レポート指導  (同  上)
第11週 実験 
第12週 実験 
第13週 レポート指導  (同  上)
第14週 試問(本実験実習についての理解度を評価するため、試問または試験を実施する) 
第15週 総括(本実験実習の内容,実験計画,実験結果の記述,データ解析,実験が環境に与える影響について総括する)

授業時間外学習 / Expected work outside of class

1.実験の前には、当該テーマについて必ず予習し、その大凡の内容を理解しておくこと。 
2.実験のテーマと関係の深い講義が開講されているので、講義で修得した事柄と実験とを関連付けて学習するよう心掛けること。 
3.実験に関する報告書を作成するにあたり、図書館で専門書を読む等、関連する内容を勉強しておくことが必要である。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
実習態度(40%)、報告書(60%)に基づいて成績を評価する。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

・実習態度: 実習科目であるため、正当な理由のない欠席、遅刻、早退は大幅な減点とする。通算で上記欠席などが2回を超えた場合には自動的に不合格となる。正当な理由とは医師の診断書等の書面で証明できるものを指す。また、実習に取り組む姿勢を評価する。安全対策として作業着の着用を義務付ける。また、正当な理由なく長時間にわたって持ち場を離れることも認めない。担当者の説明、実験中の作業内容、測定値、その他実験中に気付いたことなどを詳細に実験ノートに記録すること。このような観点から実習態度を評価する。 
・報告書: 提出期限を厳守すること。正当な理由なく報告書を提出しなかった場合には大幅な減点とする。また、正当な理由なく報告書を提出しなかった回数が2回を越えた場合には自動的に不合格になる。正当な理由なく提出が遅れた場合にも厳しく評価する。報告書の内容については、とくに以下の点を評価の対象とする。 
1.目的、方法、結果を明確かつ的確に述べているか。 
2.担当教員が与えた課題に答えているか。 
3.データを適切に記述しているか。 
4.読者を意識した工夫がなされているか(読みやすさなど)

教科書
Textbooks

  関西大学  化学生命工学部  化学・物質工学科  マテリアル科学コース編    『マテリアル科学実験』  (関西大学  化学生命工学部  化学・物質工学科  マテリアル科学コース)    

参考書
References

ジョン・ウルフ編、永宮健夫監訳  『材料科学入門Ⅳ 電子物性』  (岩波書店)  978-4000076098
キッテル著、宇野良清訳  『固体物理学入門第8版(上下巻)』  (丸善)  978-4-621-07654-5
村石治人著  新版『基礎固体化学』  (三共出版)  978-7827-0754-8
田中勝久著  『固体化学』  (東京化学同人)  978-4-8079-0583-6
水田進,  河本邦仁著  セラミック材料  東京大学出版会  978-4130641630
相原利雄著  伝熱工学  裳華房  978-4-7853-6509-7 

他の固体物理系の参考書も参考になる.

フィードバックの方法
Feedback Method

各実験の担当者より関大LMSを通じて対応する。また、レポート指導の時間を活用する。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワー:毎回の講義終了後
・担当教員連絡先:関⼤LMSの当該科⽬の「メッセージ」機能を利⽤して連絡すること。なお、当該機能を利⽤して連絡をする場合、メッセージタイトルに「要件(例︓レポートに関する質問)」を明記した上で、メッセージ本⽂には連絡を取りたい教員・職員名、⾃分の学籍番号、⽒名を明記すること。
・公欠書類、補講願、忘れ物問い合わせなどの事務手続きは第4実験棟1階「化学・物質工学科 マテコース準備室」で問い合わせること。

備考
Other Comments

1.数人が1組の小班を編成し、担当者の指示に従って各自が積極的に実験を行う。 
2.詳細な班分け表および実験予定表はガイダンス当日に配布する。  
3.実験室での諸注意事項はガイダンスで指示する。特に実験中の安全を最重要視するために、作業着、靴等の着用についても指示に従い厳守すること。 
4.実験の前には、当該のテーマについて必ず予習をしておくこと。
5.実験に使用する機械・器具の説明および装置の取り扱いについては実験当日に説明する。 
6.実験報告書は、1)目的、2)実験方法、3)実験結果(データは整理して図または表を作成する)、4)考察、5)総括、6)参考文献の順に記述することを基本とし、指示された期日内に提出する。 
7.実験に際し欠席、早退、遅刻および実験中席を外すこと、さらには実験への真摯な姿勢が見られない場合などが評価に影響する。 
8.欠席回数2回までであっても、実験態度、報告書の内容および試問などの総合評価で、不合格になる場合がある。 
9.病気、その他の理由でやむを得ず欠席した場合は、医師等の証明書を上記準備室に提出すること。 
10.実験室内での飲食を禁止する。 
11.実験のテーマと関係の深い講義が開講されているので、講義で修得した事柄と実験とを関連付けて学習するように心掛けること。報告書には参考とした書籍や文献の出所を明記すること。
 本科目の学習・教育目標はD,  B,  G。 
 本科目の基礎となる科目は、化学実験、物理学実験、フレッシュマンゼミナール、オリエンテーションゼミナール、物理化学3。 
 本科目を基礎とする科目はマテリアル科学実験2、マテリアル工学実験1・2。