- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 化
- 時間割コード
Course Code - 65286
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 分離・精製工学
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 秋/2
- 担任者名
Instructor - 片倉 啓雄
- 曜限
Day/Period - 月3
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
生物に由来する様々な物質を、医薬品や食品に利用したり、定量したり、その性質を調べたりするには、まず、必要な純度まで精製しなければならない。分離精製技術は、バイオテクノロジー分野では、研究室での基礎研究から生産現場まで、様々な局面で必須の技術である。この講義では、生物の細胞からタンパク質、核酸、アミノ酸などの生体分子を抽出し、それぞれの物理・化学・生物的な性質の差に基づいて分離・精製する方法について、その理論を分かり易く解説するとともに、実践でどのように応用するかを解説する。
学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(化学生命工学部生命・生物工学科)
1.知識・技能
幅広い教養と基礎的な外国語運用能力に加えて、生命科学・生物工学における基礎知識・応用能力と高い倫理観を修得し、活用することができる。
到達目標 / Course Objectives
① 生物の細胞の構造を理解し、適切な破砕・抽出方法を選択できる。
② 膜および遠心分離の理論を理解し、実際の操作に応用できる。
③ 各種クロマトグラフィーの原理を理解し、目的物質の分離精製に適切な手段を選択できる。
④ 核酸およびタンパク質の電気泳動による分離の原理を理解し、目的物質の分離精製に適切な手段を選択できる。
⑤ 抗体の種類と調製方法を知り、目的物質を検出・定量・精製する方法を説明できる。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
① 総論
分離・精製の目的、コスト、利用される性質
②細胞の破砕と前処理
細胞壁の構造と大きさ、細胞の破砕方法、除核酸、除タンパク
③膜による分離
主な膜分離法、濾過の理論と実際、透析
④遠心分離
理論、沈降係数、遠心分離機、分離のコツ、実施例
⑤溶解度を操作する分離
晶析、塩析、抽出
⑥クロマトグラフィー
総論、分類、ゲルの種類と材質、ゲル濾過クロマトグラフィー
原理、脱塩と分画、溶出容量の測定、操作
⑦イオン交換クロマトグラフィー
タンパク質の解離曲線、破過曲線と吸着容量、イオン交換クロマトグラフィー
⑧その他の吸着クロマトグラフィー(1)
ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー
⑨その他の吸着クロマトグラフィー(2)
アフィニティクロマトグラフィー
➉電気泳動
核酸の電気泳動、native-PAGEとSDS-PAGE、等電点電気泳動
⑪検出、定量
吸光度、蛍光強度、電気伝導度、屈折率、質量の変化、電流の発生
⑫抗体とその利用
ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体、ウエスタンブロッティング、免疫染色、ELISA
⑬分子間相互作用のkinetics
反応速度式、平衡達成を前提とする静的な解法、動的な解法
⑭総合演習授業時間外学習 / Expected work outside of class
初回の授業で、以降の授業内容のポイントを問う記述式の問題を配布するので、予習してそれに対する答案を考えた上で授業に臨むこと(授業を記述式問題の答え合わせとして聞く)。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
学力確認70〜80%、小テスト、レポートおよび出席20〜30%。履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
① 生物の細胞に合わせた破砕・抽出方法を選択できるか。
② 膜および遠心分離の効率に及ぼす要因を理論に基づいて説明できるか。
③ 各種クロマトグラフィーの原理と実施例を説明できるか。
④ 核酸およびタンパク質の電気泳動による分離の原理を説明できるか。
⑤ ELISA法、ウエスタンブロッティングについて説明できるか。
- 教科書
Textbooks
教科書は特に指定せず、プリントを配布する。参考書1に示した「生物化学工学第3版(海野肇ら,講談社)」は生物化学工学Ⅰで教科書に指定した書籍でもある。
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参考書
References 海野肇、中西一弘、丹治保典、今井正直、養王田正文、荻野博康 生物化学工学第3版 講談社
ロバート K.スコープス、塚田欣司 新・タンパク質精製法―理論と実際 シュプリンガー・フェアラーク東京
堀尾武一 蛋白質・酵素り基礎実験法 改訂第二版 南江堂
- フィードバックの方法
Feedback Method 講義終了後または関大LMSで質問に対応する。ミニッツペーパーの返却を行う。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact katakura@kansai-u.ac.jp
メール本文に氏名を明記すること。スマホからの送信の場合、このアドレスからの着信を許可するように設定しておくこと。
- 備考
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