2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
62247
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
機械要素1
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
1
担任者名
Instructor
谷 弘詞
曜限
Day/Period
月2
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

複雑な機械は非常に多くの部品で構成されている。しかしながら、分解してこれらの部品を共通する構造や働きから分類すると、意外に少数の種類に整理される。また、全く異なる種々の機械を分解してみると、全体としては異なる機能を発揮するにもかかわらず、どの機械にも共通に見られる重要な部品の存在に気付く。同じ部品を使用していても、組み合わせ方により全体の機能を変えることができるのである。これら共通に存在する重要な部品を「機械要素」といい、その構造と働き、構成材料や設計・製作法を理解しておくことは、機械を設計する上で極めて重要な課題なのである。本講義では、主として機械要素の機能別種類とその「構造と働き」を静力学的に考察する。講義毎に小テストを行うので,主体的に講義内容を理解しようと努めること

到達目標 / Course Objectives

本講義の到達目標は以下の3項目である。
1.各種機械要素の構造と原理・機能を理解する。
2.各種機械要素の基礎的な設計法を力学をベースとして身につける
3.各種機械要素の構成材料やその製作法について習得する

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回 オリエンテーション・講義概要、講義計画、成績の評価法等の確認
第2回 機械の構造上の特徴:機械がいろいろな機械要素で構成されたシステムであることのイメージ作りを行う。
第3回 各種締結要素の概観:締結用ねじ部品、ピン、止め輪、リベット等の締結要素の形状と機能を概観する。
第4回 ねじ締結の力学:ねじ山斜面(フランク)およびナット座面に作用する摩擦力を考慮してナットを回すトルクと締め付け軸力の関係を検討する。
第5回 軸と軸継ぎ手:回転軸(車軸、伝動軸、機械軸)と各種軸継ぎ手(固定軸継ぎ手、たわみ軸継ぎ手、自在軸継ぎ手)の構造と働きを考察する。フックの自在軸継ぎ手の機構学的考察と等速化について検討する。
第6回 クラッチ:各種機械的クラッチ(かみ合いクラッチ、摩擦クラッチ、自動クラッチ)の構造と伝動メカニズム・伝動能力を考察する。電磁的クラッチ、流体的クラッチの構造と伝動メカニズムの考察も行う。
第7回 ブレーキ 1:摩擦ブレーキ(ブロックブレーキ、しゅう動ブレーキ、ドラムブレーキ、ディスクブレーキ)の構造と制動メカニズム・制動能力を考察する。
第8回 ブレーキ 2:バンドブレーキの構造と制動メカニズム・制動能力を考察する。
第9回 歯車 1:各種歯車対を概観し、歯車伝動の要件とそれを満足する歯形を幾何学的に検討する。
第10回 歯車 2:インボリュート歯形の創成について幾何学的に検討する。
第11回  巻き掛け伝動装置:ベルト伝動装置、チェーン伝動装置の構造と伝動メカニズム・伝動能力を考察する。
第12回  無段変速装置:ベルト式、摩擦車式無段変速装置の構造と伝動メカニズム・伝動能力を考察する。
第13回  軸受と密封要素:すべり軸受、転がり軸受の構造と減摩メカニズム、オイルシル、メカニカルシールの構造と密封機構を考察する。
第14回  演習 1:各要素の機能についての幾何学的、力学的考察の演習を行う。
第15回  演習 2:同上

授業時間外学習 / Expected work outside of class

授業資料、教科書、ノートを読み返し、授業内容の理解に努めるよう復習をすること。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
定期試験(60%)、小テスト・課題(40%)

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

機械要素に対する基礎知識が身についているかどうか、つまり講義内容に関する理解度を評価する。

教科書
Textbooks

森淳暢、多川則男、谷弘詞、小金沢新治  機械設計学入門  数理工学社  ISBN978-4-86481-060-9

参考書
References

林洋次  『機械要素概論1』  (実教出版)  
林洋次  『機械要素概論2』  (実教出版)  
機械システム設計便覧編集委員会  『JISに基づく機械システム設計便覧』  (日本規格協会)  
『JISハンドブック 機械要素』  (日本規格協会)  
日本機械学会  『機械工学便覧 新版B1(機械要素設計・トライボロジー)』  (日本機械学会)  

フィードバックの方法
Feedback Method

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワー:取り扱いの詳細については授業時に追って指示します。

その他

備考
Other Comments

日頃、身の回りに存在する機械類をよく観察すること。